こんにちは!ウイスキーの魅力と楽しさを伝えるカエル「sister-ley」です!今回も、魅力的なウイスキーの解説&レビューを行っていきます!!
ジャパニーズウイスキーの味わいを気軽に楽しめる缶ハイボールをご存知でしょうか?今回は、広島県のクラフト蒸留所が作る戸河内(トゴウチ)缶ハイボールについて詳しく解説します。
戸河内缶ハイボールは、豊かな自然環境で生産され、その独特の製造過程と味わいが特徴です。このウイスキーの歴史や製造方法について知ることで、さらに興味が深まることでしょう。
この記事では、戸河内缶ハイボールの魅力や製造の詳細を紹介します。ウイスキー初心者から熟練の愛好家まで、すべての方に楽しんでいただける内容です。ぜひ最後までご覧ください。
ウイスキーハイボール戸河内を簡単にまとめると
ウイスキー属性 | ブレンデッド |
産地(メーカー) | 日本(サクラオブルワリーアンドディスティラリー) |
原料 | モルト・グレーン |
味わい | スッキリとした樽感 |
飲みやすさ | ★★★☆☆☆ |
おすすめの飲み方 | グラスに注いで |
個人的感想 | 樽感がしっかりあって美味しい |
中国山脈の大自然が育んだウイスキー「戸河内」
「戸河内」とは、広島県廿日市市桜尾にある中国醸造株式会社によって製造されるウイスキーです。このウイスキーの特徴は、その熟成環境にあります。蒸留は桜尾蒸溜所で行われますが、熟成は中国山地の豊かな自然に囲まれた戸河内という場所で行われます。原酒は清らかな自然環境の中で熟成されます。
戸河内ウイスキーの歴史は比較的浅いですが、その品質と独自性はすでに多くのウイスキー愛好家から高く評価されています。「シングルモルト戸河内」や「ブレンデッドジャパニーズウイスキー 戸河内プレミアム」など、近年高騰を続けるジャパニーズウイスキーの中でも比較的入手しやすく、豊かな味わいで人気を博しています。
瀬戸内海に面した広島県廿日市市にある桜尾蒸留所で出来た原酒は山深く清らかな大自然がある戸河内に運ばれます。
そして、湿潤で温度が一定の廃線したトンネルの熟成庫で深い眠りにつき、戸河内の環境の恩恵を受けながら出荷の時期を待ちます。
瀬戸内海の恩恵を受ける桜尾蒸留所
戸河内ウイスキーを製造する中国醸造株式会社は、広島県廿日市市桜尾にあるサクラオ蒸留所でウイスキーを生産しています。中国醸造は1918年に設立され、当初は清酒や焼酎を製造していましたが、2017年にウイスキーの蒸留を開始しました。サクラオ蒸留所は、瀬戸内海を望む美しいロケーションに位置しており、対岸には厳島神社の大鳥居が見えます。
蒸留所では、ドイツ製のホルスタイン社製ハイブリッドスチルを使用してウイスキーとジンの製造を行っています。ワンバッチの仕込みには1トンの麦芽を使用し、糖化槽と発酵槽はハンガリーのバーバリアン社製です。また、2019年からはグレーンウイスキーの製造も開始しており、ステンレス製スチルに銅製コラム塔を取り付けた独自のハイブリッド蒸留器を使用しています。この蒸留器は焼酎造りの技術を応用したものです。
熟成庫は桜尾蒸留所内と、安芸太田町にある国鉄時代の廃線トンネルを利用した戸河内の二ヵ所にあります。これにより、沿岸部と山間部という異なる環境で熟成されたウイスキーが生まれます。初リリースとなった「桜尾」と「戸河内」は、それぞれの場所で熟成した原酒をブレンドしてボトリングされています。
サクラオ蒸留所の仕込み水は小瀬川水系の天然水を使用しており、この純度の高い水がウイスキーの風味に大きく寄与しています。蒸留所では見学ツアーも実施しており、予約制で蒸留過程を見学することができます。
1918年に設立された歴史ある桜尾蒸溜所は「桜尾ジン」でも有名な蒸溜所です!
瀬戸内海の美しく温暖な気候にあり、中国山地からの清らかな水を仕込み水に使用しているのもポイントですね!
全量桜尾蒸留のウイスキーハイボール戸河内
ウイスキーハイボール戸河内は、桜尾蒸溜所で蒸留されたモルト原酒とグレーン原酒だけを使って造られたジャパニーズウイスキーハイボールです。
瀬戸内海を望む桜尾蒸溜所で丁寧に製造されたウイスキー原酒は、自社が所有する2つの熟成庫で熟成されます。一つは、瀬戸内海に面した桜尾蒸溜所内にあり、潮風の恩恵を受ける熟成庫。もう一つは、山の大自然の中で清らかな原酒を育む戸河内のトンネル熟成庫です。
この異なる環境で育まれた2つの個性豊かな原酒を、ハイボールに最適なブレンドで仕上げています。その結果、トロピカルフルーツのようなトップノートに加え、若葉や緑を感じさせるアロマ、樽から来るバニラやチョコレートを思わせる余韻が引き出されています。爽やかな炭酸とともに広がるフレッシュな香りと、口の中に広がる繊細で柔らかな甘い味わいを楽しめるようになっています。
海と山の自然環境によって造られた異なる個性を一気に楽しめる缶ハイボールが戸河内!
ジャパニーズウイスキーでありながらリーズナブルな価格、入手のしやすさは非常に魅力的ですね!
では、ウイスキーハイボール戸河内を”缶のまま”と”グラスに注いで”の2種類の飲み方で味と香りをみていきましょう!
テイスティング(実際に飲んでみた)
ウイスキーハイボール戸河内のフレーバー
ウイスキーハイボール戸河内の味わい
戸河内ハイボールを缶のまま飲んでみる
香り
- オーク、オガクズ、麦、湿った土、ピート、スモーク、ピール
味わい
- 香ばしくオーキー、ドライ
感想
まずは缶のまま飲んでみます。
開けた瞬間からオークやおがくずの木の香りが漂い、麦の香ばしさが広がります。さらに、湿った土のような香りにピートのツンとした香りとスモーキーなニュアンスが加わり、ほのかにレモンピールの爽やかさも感じられます。
口に含むと、柔らかなスモーク香とオークの香りが広がり、木の渋みが膨らんできます。ややビターな味わいを感じた後、ピートと共に湿った土や草のニュアンスがゆっくりと消えていきます。
ウイスキーを飲みはじめの方にはやや飲みにくいと感じるかもしれませんが、オークの渋みと自然な麦の甘さ、優しいピートスモークが相まって、某大手の缶ハイボールにはない独特の風味がクセになる味わいです。
オーキーな香りと樽由来の木の渋みが炭酸と相まってドライな味わいに仕上がっています。戸河内らしい草っぽさもありとても美味しいです!
戸河内ハイボールをグラスで飲んでみる
香り
- オレンジ、シロップ、オーク、麦、ビスケット、スモーク
味わい
- オーキーでシトラスが香る
感想
次は氷を入れたグラスで飲んでみます。
香りは缶の時とは一変し、オレンジのジューシーな香りにシロップのような甘さを感じます。少し奥にはオークや麦、香ばしいビスケットの香りがあり、それらを包み込むように優しいスモークが漂います。
口に含むと、優しい炭酸の刺激とともにオレンジの果実感が広がり、後からオークの渋みが追いかけてきます。その後、樽感を保ったまま、戸河内らしい湿った土や草っぽいニュアンスがオークの香りとともにゆっくりと消えていきます。
缶のままとは全く違うフルーティーさがあり、ドライな印象からややジューシーな味わいを楽しめました。桜尾蒸溜所のシトラスを感じる風味が加水によって現れ、そのまま飲むよりも陽気な印象で飲みやすくなります。これはとても面白い味わいです。
戸河内らしさに瀬戸内海に面した桜尾っぽさを垣間見る非常にユニークな味わいを楽しめました!
まとめ
普通に変えるジャパニーズウイスキーとして人気の戸河内を使用した缶ハイボール「ウイスキーハイボール戸河内」のレビューでした。
全量桜尾にこだわって造られた缶ハイボールは、高騰するジャパニーズウイスキーに一石を投じるような味わいで、大手ウイスキーメーカーにはないクラフト蒸留所ならでは個性豊かな味わいを楽しむことが出来ました。
蒸留をしている瀬戸内の桜尾蒸溜所の陽気で明るいニュアンスと、静かでしっとりとした森の中にある戸河内熟成庫の大自然の両方を感じれる素晴らしい味わいに仕上がっています。
近年のウイスキーブームによって各社独自の缶ハイボールを販売していますが、戸河内ハイボールも他社に負けない味わいを気軽に楽しむことが出来ます。
コンビニや酒販店で見かけた際は是非、チェックしてみてください!
最後までお読み頂きありがとうございました。
戸河内のラインナップ
戸河内ウイスキーには、いくつかの異なるラインナップが存在します。代表的なものにはスタンダードな「ブレンデッドジャパーニーズウイスキー 戸河内プレミアム」や、シングルモルトの「シングルモルト戸河内」があります。
スタンダードなブレンデッドウイスキーは、手頃な価格でありながらもその品質は高く、初心者から愛好家まで幅広く楽しむことができ、シングルモルトは戸河内の豊かな大自然を感じることのできる唯一無二の味わいを楽しむことが出来ます。
ブレンデッドジャパーニーズウイスキー 戸河内プレミアム
シングルモルト戸河内
どちらも戸河内の個性を存分に感じることの出来る素晴らしいウイスキーです!
テイスティングに使用しているグラス「グレンケアン」、クリスタル製なのに丈夫で倒れにくく洗いやすい!!しかも、安価という素晴らしいウイスキーグラスです!!
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