こんにちは!!ウイスキーの美味しさと面白さを伝えるカエル「sisiter-ley」です!!今回も魅力的なウイスキーをご紹介していきますので、最後までご覧ください!!
シングルモルト白州は、豊かな自然環境と伝統的な技術が融合した日本のウイスキーです。このウイスキーは、山梨県にある白州蒸留所で生産されており、その清涼感ある風味とフルーティな香りで知られています。この記事では、シングルモルト白州の魅力や歴史、製造方法について詳しく紹介します。
シングルモルト白州を簡単にまとめると
森の香りがするシングルモルト白州
シングルモルト白州とは、サントリーが白州蒸溜所で造るシングルモルトウイスキーのブランド名です。シングルモルトとは、一つの蒸溜所で造られたモルト原酒のみを使用したウイスキーのことで、白州はその蒸溜所の地名です。白州は、山梨県北杜市にある自然豊かな地域で、清らかな水と気候がウイスキー造りに適しています。シングルモルト白州は、白州の自然と技術が生み出した、繊細で芳醇な味わいのウイスキーです。
世界でも稀な森の蒸留所「白州」の歴史と特徴
サントリーのウイスキーといえば、日本の代表的なブランドのひとつですが、その製造拠点のひとつが白州蒸溜所です。白州蒸溜所は、山崎蒸溜所の開設から半世紀後の1973年に、サントリーの二代目社長でありマスターブレンダーでもあった佐治敬三のもとで建設されました。佐治は、さまざまなタイプの原酒を作り分けることを目指し、南アルプスの麓にある白州の土地を選びました。白州は、四季の移ろいが美しい自然に恵まれ、南アルプスの花崗岩層から湧き出る清らかな水が豊富にあります。この水は、軟水であるため、原酒の味わいをなめらかで爽やかに仕上げます。これが、白州蒸溜所のウイスキーの特徴である“森の蒸留所”の味を生み出しています。
白州蒸溜所は、山梨県北杜市白州町という南アルプス・甲斐駒ヶ岳の麓、標高約700メートルの自然豊かな所にあります。
1923年の山崎蒸溜所の創業(建設着手)から50周年の節目にあたる、1973年にサントリーの第二蒸留所として創業しました。
蒸留所建設を指揮したのは、サントリー2代目社長で当時マスターブレンダーであった佐治敬三氏。
多彩な原酒の造り分けを目指していた佐治氏にとって、四季折々の表情と南アルプスから採水が出来る白州町は、ウイスキー造りにとって好適地でした!!
一節には売上を伸ばしていた「サントリーオールド」へのモルト原酒を確保するために建設されたと言われてもいます。
多彩な原酒造りを行う白州蒸溜所の製法
白州蒸溜所では、伝統的なウイスキー造りの技術を受け継ぎながら、新しい試みにも挑戦しています。発酵槽は、木製のものを使用し、発酵時間を長くとることで、香り豊かな原酒を作ります。蒸留器は、初留釜と再留釜をそれぞれ8基ずつ備え、形状や大きさもさまざまです。これにより、原酒の個性を変化させることができます。また、直火蒸留を行うことで、原酒にコクと深みを与えます。さらに、2013年からは、コフィー式連続式蒸留機を導入し、グレーンやライタイプのウイスキーも生産するようになりました。2023年には、サントリーウイスキーの創業100周年を記念して、フロアモルティングや酵母培養プロセスも新たに始めました。
白州蒸溜所は、ウイスキー造りだけでなく、自然環境の保全にも力を入れています。敷地内には、約82万㎡の広さがあり、その一部はバードサンクチュアリ(野鳥の聖域)として、多くの野鳥が飛来する場所となっています。また、蒸留所の隣には、ウイスキー博物館があります。ここでは、スコッチをはじめとする世界各国のウイスキーの歴史や製法に関する貴重な資料や展示品を見ることができます。博物館の最上階には、展望台があり、白州の緑豊かな森や南アルプスの雄大な山々を眺めることができます。この景色は、観光客にも大人気です。なお、蒸留所の敷地内には、サントリー天然水 南アルプスのボトリング工場もあります。この水は、日本のミネラルウォーターのトップシェアを誇り、白州蒸溜所のウイスキーの仕込み水としても使われています。
白州蒸溜所は別名「森の蒸溜所」とも言われ、甲斐駒ヶ岳の麓にある自然豊かな森の中に建っています。
仕込みに使われる水は「南アルプスの天然水」でも知られる南アルプス甲斐駒ヶ岳水系の花崗岩を通った地下水(硬度約30 軟水)を使用しています。
原料の大麦麦芽はスコットランド産を使用し、糖化が行われる仕込み槽(マッシュタン)は、13万リットルもあるステンレス製の巨大なもの!!
醪(もろみ)を造る発酵槽(ウォッシュバック)は、蒸溜所独自の微生物が繁殖しやすく個性的な味わいが出来る木製(オレゴンパイン)の発酵槽が合計18基もあります。
白州のクリーンなスピリッツを造り上げる蒸留器は、多彩なウイスキー原酒を造るために形状の違うポットスチルが合計16基も稼働しています。
スピリッツを熟成させるための貯蔵庫は、蒸溜所内に18棟がある他、近江エイジングセラー(19棟)も利用して熟成が行われています。
「森香るウイスキー」シングルモルト白州の特徴と製法
シングルモルト白州NA(ノンエイジ)は、シングルモルト白州の中でも最もポピュラーな商品です。NAとは、ノンエイジの略で、熟成年数が表示されていないウイスキーのことです。シングルモルト白州NAは、熟成年数にとらわれずに、白州蒸溜所のさまざまな原酒を自由に組み合わせて造られています。そのため、白州蒸溜所の特徴である繊細さと芳醇さをバランスよく表現しています。シングルモルト白州NAは、色は淡い金色で、香りはフルーティーでフローラルなものが感じられます。味わいは、まろやかでやさしく、甘みと酸味と苦みが調和しています。余韻は、スムーズで長く続きます。シングルモルト白州NAは、ストレートやロックはもちろん、水割りやハイボールなど、さまざまな飲み方で楽しめます。
シングルモルト白州は、白州蒸留所で造られたモルト原酒だけを使って造られたシングルモルトウイスキーです。
使われている原酒は、バーボン樽を中心にシェリー樽、サントリーの顔ともいうべきミズナラ樽の原酒をブレンド。また、ピーティーな余韻を演出するピーテッド麦芽を使用した原酒も使われています。
味わいはバーボン樽主体の為、バニラを思わせる甘い香りがほのかに香り、森の中で熟成されたモルトならではの、森林を思わせるフレッシュな芳香が特徴です。
ではシングルモルト白州の味わいをストレート、ロック、ハイボールの3種類の飲み方でレビューしてみたいと思います!!
テイスティング(実際に飲んでみた)
フレーバーチャート
味わいチャート
白州NAをストレートで飲んでみる
香り
- バニラ、ハチミツ、洋梨、青リンゴ、グレープフルーツ、ミント、若葉、スモーク
味わい
- スッキリとした青リンゴの甘さ、瑞々しいミントが香る
感想
まずは、ストレートで飲んでみます。
バーボン樽由来のバニラの甘い香りとハチミツが絡み合い、洋梨や青リンゴのジューシーなフルーティーさを感じさせます。グレープフルーツのシトラス感と、ミントや若葉の清涼感が漂うニュアンスが加わります。
口に含むと、軽やかながらもバニラとハチミツの甘さがコクを感じさせ、青リンゴのフルーティーな味わいが広がります。スパイシーさが後を追い、ライムのビターさと混ざり合いながら、余韻にはミントの清々しい香りとわずかなスモーク感がゆっくりと消えていきます。
白州特有のバーボン樽のライトで瑞々しい味わいと控えめなスモーク感、そして何よりもミントや若葉の森の香りが、飲むたびに白州の存在を感じさせます。
グレンフィディックやグレンリベットと似たニュアンスもありますが、ミントや森を思わせるフレーバーは他に類を見ないものです。
フレッシュな果実の香りにハチミツの甘さ、そしてミントの清涼感とは白州ならではの味わいが口の中に広がります!!
白州NAをロックで飲んでみる
香り
- 青リンゴ、ハチミツ、バニラ、ライム、若葉、ミント、土、スモーク
味わい
- ハチミツの優しい甘さとライム、ミントの清涼感のあるビター
感想
次は、氷を入れてオンザロックで飲んでみます。
青リンゴの爽やかでジューシーな香りが際立ち、ハチミツやバニラの甘い香りが広がります。若葉やミントの森林を思わせる清々しさと、湿った土とスモークの香りが鼻をくすぐります。
口に含むと、ライムのしっかりとしたビター感が広がり、ミントの爽やかな香りとスパイシーさが追いかけてきます。フルーティーな青リンゴとハチミツの甘さが感じられ、徐々にビターな味わいへと変化し、余韻にはスモークとオークの香りがゆっくりと消えていきます。
加水することで青リンゴのニュアンスが際立ち、ビター感も増しますが、白州のミンティな香りとの相性は抜群です。ロックで味わう変化も楽しいですね。
ビターが強いので、少し飲みにくい印象がありましたが、ミントやハチミツが香るので清々しい味わいはストレートよりもロックの方が感じやすいでしょう!!
白州NAをハイボールで飲んでみる
香り
- ハチミツ、青リンゴ、洋梨、シトラス、ミント、スモーク、若葉、コケ
味わい
- ライムのビターと青リンゴのジューシーな果実感
感想
香りは、青い果実のジューシーな感じとハチミツの優しい甘さがあり、青リンゴや洋梨、グレープフルーツのシトラス感が加わります。フルーティーな香りにミントの清涼感が上品に溶け合い、僅かなスモーク感と土っぽさが新緑を思わせる清々しさを演出しています。
口に含むと、青リンゴのフルーティーさとライム、ハチミツが混ざり合い、優しい果実感が広がります。スモーク感が感じられた後、ビターが追いかけてきて、最後には青リンゴのかすかな香りが消えていきます。
清々しくジューシーなハイボールは、白州モルトならではの味わいで、サントリー公式ではミントを添える飲み方を推奨しています。森を感じる清々しさにミントの清涼感を加えると、より深く魅力的な味わいになります。白州ハイボールは、確かにハイボールの中でも唯一無二の味わいです。
白州独特の”森の感じさせるフレーバー”とバーボン樽原酒”は、ハイボールとの相性バツグンで清々しくジューシー味わいを楽しむことが出来ます!!
まとめ
山梨県北杜市の豊かな自然が育んだ、「サントリーシングルモルト白州」は、ウイスキーラヴァーを魅了し続けています。ストレートで飲めば、その複雑で繊細な味わいが舌の上で踊ります。ロックで楽しめば、冷たい氷がウイスキーの深い味わいを引き立て、ゆっくりと溶け出す氷と共に変化する香りを楽しむことができます。
しかし、私が特におすすめしたいのは、ハイボールでの飲み方です。白州をソーダで割ることで、フルーティーな香りが際立ち、ミントの爽やかな香りが加わることで、一層の清涼感を味わうことができます。このハイボールは、暑い夏の日にはもちろん、一日の終わりにリラックスしたい時にもぴったりです。
とはいえ、この白州ノンエイジがなぜ入手困難なのかというと、その答えはシンプルです。品質の高さと、限られた数量しか生産されないためです。サントリーは、この白州NAを作るために、最高品質の原料と、長年にわたる熟成技術を駆使しています。量産体制はとってはいますが、ウイスキーは熟成という期間が必要ですので、すぐに需要を満たすことは出来ません。その結果、世界中のウイスキーファンが手に入れようと競い合っています。(一部、転売が横行しているのは非常に悲しいですが・・・)
もし、店頭などで白州NAを見かけた際には、是非!チェックしてみてください!!
その他のラインナップ
「シングルモルト白州」のラインナップ
シングルモルト白州は、ノンエイジ(NA)のほかにも、熟成年数が表示された商品や、限定商品など、多彩なラインナップがあります。以下に、レギュラーラインナップのご紹介致します。
白州NV以外のレギュラーラインナップがこちら!!
休売から待望の復活を遂げた「シングルモルト白州12年」
「シングルモルト白州12年」は、12年以上熟成されたモルト原酒のみで構成されたウイスキーで、白州の技術の粋を集めた、複雑で豊かな味わいです。香りは、オレンジやパイナップルなどの熟した果実や、バニラやキャラメルなどの甘い香りがします。味わいは、コクがありながらもなめらかで、甘みと酸味と苦みが絶妙に調和しています。余韻は、深くて長く続きます。
見かけたら奇跡!?「シングルモルト白州18年」
「シングルモルト白州18年」は、18年間熟成されたウイスキーで、白州の伝統と革新を融合させた、優雅で洗練された味わいです。香りは、プラムやチェリーなどのドライフルーツや、チョコレートやナッツなどのリッチな香りがします。味わいは、まろやかでクリーミーで、甘みと酸味と苦みが豊かに重なっています。余韻は、芳醇で長く続きます。
シングルモルト白州の最高峰「白州25年」
白州25年は、サントリーの熟成技術の粋を集めたシングルモルトウイスキーです。25年の長い歳月を経て、クリーミーなウッディーさ、ピートの効いたスモーキーさ、そして果実味豊かなスパニッシュオーク樽熟成原酒が融合。深い森のような香りと、燻した麦芽やオレンジピールチョコレートの味わいが、まろやかでコクのある口当たりとともに広がります。余韻はスモーキーでウッディー、スパイシーな刺激が長く続きます。日本の自然が育んだ、まさに日本から生まれたウイスキーの極みとも言える一品。
他にも、限定生産品(例:ヘビリーピーテッド)などファンには悩ましい物も多数。
店頭で見かけたら要チェックです!!
以上が、シングルモルト白州のラインナップの一部です。シングルモルト白州は、白州蒸溜所の自然と技術が創り出した、多彩な表情を持つウイスキーです。ぜひ、お好みの飲み方でお楽しみください。
テイスティングに使用しているグラス「ゲレンケアン」、クリスタル製なのに丈夫で倒れにくく洗いやすい!!しかも、安価という素晴らしいウイスキーグラス。
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