サントリー 白州12年(現行ボトル)

今回ご紹介するウイスキーは、サントリー「白州12年」です。

このウイスキーの特徴を簡単に

白州12年について

「白州12年」はサントリーが製造・販売するウイスキーで、その名の通りサントリーが所有する白州蒸留所」のモルト原酒のみを使用した「シングルモルト」です。

「白州12年」は、ウイスキー需要の低迷する1994年に発売され、急激なジャパニーズウイスキーブームのあおりを受けて、2018年に休売

しかし、2021年になり数量限定ながら待望の復活します。そして、現在も販売は継続されていますが、店頭などで見かけることは非常に稀な銘柄です。

緑色のボトルに和紙のラベルが特徴の白州12年。パッと見ては違いが気づきにくいですが、ラベルの文字が旧ボトルは「黒」なのに対して、新ボトルは「緑」に変更されているなど、細かいところでリニューアルがされています。

通年商品になったとはいえ、まだまだ入手困難な状態が続く「白州12年」。では、次に製造を行っている「白州蒸溜所」について簡単に見ていきましょう。

白州蒸留所

出典:サントリーHP

「白州蒸留所」はサントリーが1973年に創設した蒸留所で、2023年で50年を迎える歴史ある蒸溜所です。

蒸留所があるのは、お酒を飲まない方でも有名な「南アルプスの天然水」の採水地「山梨県北杜市」で、標高高く自然豊かな自然に囲まれ「森の蒸留所」と呼ばれています。

出典:サントリーHP

ミネラルウォーターとしても販売される天然水を仕込み水に使用し、冷涼な気候と相まって他には見られない森の香りを感じる原酒が造られています。

(本当に白州は森、緑を感じる味わい)

原料となる大麦麦芽はスコットランドのモルトスター製で、糖化槽(マッシュタン)は巨大なステンレス製のものを使っています。

そして、酵母を加え醪を作る発酵槽は、メンテナンスに非常に手間のかかる木製の発酵槽をあえて使用しています

木製の発酵槽にすることで、蒸溜所独自の菌が住み着き、個性豊かで柔らかい味わいの原酒になるそうです。

そして、ウイスキー造りに欠かせない蒸留器(ポットスチル)は、多様なウイスキー原酒をつくるために、さまざまな形や大きさのポットスチルを16基も使い分けています。

1つの蒸溜所でこれだけの蒸溜スタイルを持つのは非常に珍しく、世界でも類を見ない様々な原酒の造り分けを行っているのも「白州蒸溜所」の特徴です。

造り分けられた原酒達は、何種類もの樽に詰められ白州蒸溜所の豊かな森の中で長い時間をかえて熟成されます。

こうして樽に詰められた原酒の中から、12年以上の熟成を終えたモルト原酒を組み合わせ「白州12年」が出来上がります。

出典:サントリーHP

現在から、12年以上も前に仕込まれたモルト原酒を使って造られる「白州12年」中核となっている原酒はウイスキーブームの前に仕込まれた原酒だと思います。

つまり、生産数を抑えていた頃の原酒を現在使っていますので自然と出荷本数も少なくなってしまっているんですね。ウイスキー造りって本当に難しいんだなと思います。

巷ではプレ値で取引される「白州12年」。生産量を上げられないのも熟成という期間を得なければ完成しないウイスキーならではの理由があったんですね!

そんな「白州12年」を今回もストレート、ロック、ハイボールの3種類の飲み方でレビュー致します。どうぞ、最後まで御覧ください!!

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テイスティング(実際に飲んでみた)

フレーバーチャート
味わいチャート

ストレートで飲んでみる

香り
  • 青りんご、マスカット、洋梨、すだち、紅茶、ハチミツ、ミント、ピート
味わい
  • 果実の甘味、柑橘の酸とビター、クリーミーな舌触り
感想

まずはストレートで飲んでみます。尚、開栓仕立ての状態でのテイスティングになります。

香りは青りんご、マスカット、洋梨といった青々とした果実の優しい香りが広がり、アクセントにすだちっぽい酸を感じます。また,紅茶の様な発酵感と香ばしさがあり、続いてハチミツと白州らしいミントの清涼感が伴います。更に、奥まってところにピートのスモーキーフレーバーが居たりと、白州の森感にスコッチっぽさが加わりウイスキーとしての完成度の高さは白州NAより上に感じられます。

口に含むと、甘酸っぱい果実が広がってすぐに柑橘の酸味とビターが追いかけてきます。12年熟成とはいっても味にパンチがあり、生き生きとしたフレッシュさを感じられるのは白州ならではかもしれません。アフターにかけては発酵感とビターに支配されますが、ツンと来るアルコール感もなく”キリッとしたウイスキーが好み”の方にはハマる味わいだと思います。

故に、全体的にカドは取れていますが白州らしい”青々としたフレッシュな感じ”が円熟とは対象的なテイストにも感じられるので、普段「白州NA」を好んで飲まれている方には「肩透かし」を食らったような印象を持たれるかもしれません。

そのくらい「白州12年」と「白州NA」の差は思った以上に大きくは感じられないかもしれません。もちろん、人によって感じ方は違いますが・・・。

複雑さや熟成感など「白州12年」ならではの旨味はありますが、味の方向性は同じなので「NA」しか飲まれたことのない人が想像するほどの大きな差はないと個人的に感じます。

どっちが美味い!?

どちらも白州ならではのミントやビターが効いていて美味しいのですが、”12年”の方がツンっとくる感じもなく、まろやかで複雑な味わいがします!

ロックで飲んでみる

香り
  • 青りんご、マスカット、洋梨、プラム、ライム、ミント、ピート
味わい
  • ややオイリー、未熟感のある果実、柑橘の皮、ピーティー
感想

次は氷を入れて飲んでみます。香りは変わらず青りんご、マスカット、洋梨、プラムとフレッシュかつ青々とした柑橘感が漂い、ライムやミントの清涼感に混じってピートのアクセントが感じられます。

口に含むと、穀物の甘さがふんわりと香り、柑橘のギュッとしたビターが膨らみます。そしてライムやミントの清涼感と共に酸味が追いかけてきて、アフターはハチミツっぽい甘さとビターがゆっくりと消えていきます。

冷やすことでビター感は強まり、ストレートよりもフレッシュに感じますが人によっては飲みにくい部類の味わいかもしれません。そのくらい白州のモルトは青っぽさとビターに長けていて、シェリー系を好む人にとっては未熟と捉えてしまう強い個性を感じました。

山崎やオールド、ローヤルなどを愛飲している人には少しドライに感じる味わい。逆にリザーブグレンフィディックなどサッパリ系が好きな人にオススメです。

以前にご紹介した”白州っぽさ、山崎っぽさ”を気軽に味わえるサントリーのブレンデッドウイスキーの記事も是非!御覧ください!!

ハイボールで飲んでみる

香り
  • ミント、草、柑橘の皮、石鹸、ピート
味わい
  • 爽やかな柑橘のビター、優しいピーティーさ
感想

最後はハイボールで飲んでみます。「森香るハイボール」というキャッチコピー通りの清涼感溢れるミント、草、柑橘の皮と続き、石鹸のような香りに混じってピートのスモークフレーバーを感じます。

口に含むと、青々としたビターが口の中に広がり、僅かにモルトの香ばしさ、そしてアフターにかけサントリーっぽい「お香」のようなオリエンタルな香りを感じます。

キリッとしていて、新緑を感じるビターな清涼感は「白州」の真骨頂。ハイボールながら「しずる感」を感じるのは、ジューシーでフレッシュな酒質の白州モルトらしさと言えるかもしれません。

まとめ

サントリー「白州12年」のレビューでした。

巷では見かけたら即売り切れてしまう人気を誇る銘柄だけに、飲んだことのない人にとっては「どんな味わい!?」と想像を膨らませてしまうと思いますが、白州NA」の延長線上にあり、熟成感やカドが減り、複雑さが増した味わいと言い切って良いと思います。

市場では価格が異常に跳ね上がり、入手困難なボトルだけに過度に期待される人も多く、神格化されつつあるジャパニーズウイスキーですが、嗜好品ですので合う合わないがあることを忘れてはいけません。

この「白州12年」も「白州の味が好きだ」という方にはバッチリハマる味わいですが、「山崎」が好みという方には”ピーティーで飲みにくい”、”香りがツンとする”といった印象を受けると思います。

そのくらい「白州」の味わいは個性的で、どのウイスキーとも違う柔らかいクセが存在します。しかし、好みの場合はとことん追いかける沼でもあります。

今回はミドルポジションの「白州12年」でしたが、更に上には「白州18年」や「白州25年」も存在しており、ファンにはとても悩ましいところです・・・。

しかし現実的に手に入るボトルとして「白州NA」を美味しいと感じる方には、その延長線上にあるこの「白州12年」を是非、味わって頂きたいと思いました。あの味わいが好きなら、縦飲みをしてモルトの熟成過程を体感することが出来ますよ♪♪

最後までお読み頂きありがとうございました。

以前にレビューした「白州NA」の記事も是非、御覧ください。


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