このウイスキーの特徴
このウイスキーについて
今回のレビューは、「トルベイグ レガシーシリーズ 2017」です!!
トルベイグ蒸留所の初リリースとなるこのボトルは2023年、日本へ限定600本のリリースがありました。
運良くバーでのオーダーが出来ましたので、ストレートでの味わいなどご紹介いたします。
トラベイグ蒸留所とは
「トルベイグ蒸留所」は2017年に誕生した、スコットランドにある「スカイ島」の蒸留所です。
スカイ島といえば、島に唯一存在した蒸留所「タリスカー蒸留所」があるところ!!
スカイ島に新しい蒸留所が出来るのは実に190年ぶりのことで、「スカイ島で唯一の蒸留所」というキャッチコピーが、タリスカーのパッケージから外れた事で話題になりました。
「トルベイグ蒸留所」を運営する会社は、オランダのボトラーズ会社モスバーン・ディスティラーズ(Mossburn Distillers)。
蒸留所を建設するにあたって、古くから存在する「トルベイグ農場」の土地と家畜納屋を回収し蒸留所施設へと生まれ変わりました。
仕込み水は近くを流れる「オルト・グレアン・トラベイグ川」の水を使い、木製の発酵槽や真新しい蒸留器が印象的です。
造られるウイスキーは、ピーテッドタイプが主体で同じ島の「タリスカー蒸留所」と同じく、海を感じさせる個性的なシングルモルトを製造しています。
スカイ島の荒々しい気候の中で、原酒を熟成させる樽にはバーボン、シェリー、ポートワイン、ラムの樽などが用いられます。
トラベイグ レガシーシリーズ 2017
今回ご紹介する「トルベイグ レガシーシリーズ 2017」は、「トラベイグ蒸留所」にとって初のリリースボトルになります。
蒸留所が誕生した2017年に蒸留され、1stバーボン樽で3年熟成した渾身の作品!!
日本は600本というとても少ない割当なので、慎重にテイスティングをしていきたいと思います。それでは言ってみよ~!!
テイスティング(実際に飲んでみた)
フレーバーチャート
味わいチャート
ストレートで飲んでみる
香り
- ハチミツ、バニラ、潮、ピート、ヨード、干し草、ビスケット、スモーキー
味わい
- スパイシー、潮風、ハチミツの甘さ
感想
では、貴重な!?一杯をストレートで飲んでみます。
香りは、真っ先にハチミツやバニラの甘い香りがします。ウイスキーの色味からもバーボン樽らしさが伺えるので、予想通りと言った感じです。
そして、海を感じさせる潮っぽさにピートのアクセント、ヨード感はあまりしません。優しくも香ばしい干し草やビスケットの香りに、スモーキーさが追いかけてきます。
(がっ!!時間の経過と共にラフロイグ!?というくらいの強烈なヨード感と泥っぽさが出てきました)
口に含むと、ほんのり甘いハチミツと麦の香ばしさが漂います。3年熟成とは思えないまろやかさで、近年のピートを強めに焚いたり、シェリーフィニッシュに逃げる感じもなく優秀だと思います。
味わいは中盤からスパイシーが膨らみ、少し潮気を感じながらハーブの様な香りと、青葉を感じさせるビターが余韻に向けて静かに消えていきます。
(時間が経つと、ラフロイグの様なヨード感が出てきます。若い原酒ならではの変化の早さに驚きました)
3年熟成とは思えない香ばしく潮気の効いたなめらかさです。スパイシーでもありますが、ハーブを感じさせる辺りから、奥深さも感じるようになり若さを全く感じさせない素晴らしい味わいです。また、半分飲んだ辺りからの”アイラ”を感じさせるようなヨード香は、スカイ島という荒々しい海を連想させてくれて、とても興味深い感じでした。
まとめ
スカイ島第二の蒸留所「トルベイグ」、3年でこのような味わいのウイスキーをリリースしてくるなんて驚きです。ファーストリリース物なので、「面白い味わいなんだろう!?」と高をくくっていましたが、バーボン樽の要素がしっかりと感じられ、スパイシーさとハーブ感、そしてスカイ島ならではの海を感じる潮っぽさが、キレイに交わりこのままレギュラーにしても良いくらいだと思います。
途中、アイラのようなヨードが膨らみ驚きましたが、薬っぽさはなくハーブや海藻など、まさしく「海」によって造られた味わいなんだと思います。
2017年創業で、この様な味わいのモルトが生まれるのですから、タリスカーもたまったもんじゃありません。今後のトラベイグに注目しておかないと、後々後悔してしまいそうです。
ごちそうさまでした♪♪
最後までお読み頂きありがとうございました。
テイスティングに使用しているグラス「ゲレンケアン」、クリスタル製なのに丈夫で倒れにくく洗いやすい!!しかも、安価という素晴らしいウイスキーグラス。
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