トリス レモンハイを簡単にまとめると
このウイスキーについて
トリスとは
「トリス」とは、サントリーのウイスキーブランドの一つで、1946年に「手ごろな価格でありながらもしっかりとした品質のお酒を楽しんでいただきたい」という想いから生まれました。
当時は戦後間もなく、物資が不足している時代でしたが、手頃な価格でありながら品質に妥協しない「トリス」は、戦後の復興と高度経済成長の過程で幅広く支持され、全国に「トリスバー」が広がり、日本の洋酒文化を形成する重要な役割を果たしました。
夜の街や食卓に「トリス」が定着していく一方で、「アンクルトリス」が広告戦略の一環として登場しました。この「アンクルトリス」はサラリーマンで、”広告の主役には身近な存在感が必要”というアイデアから生まれたキャラクターで、庶民に親しみやすい姿をしています。このキャラクターは、ハイボールの再ブームが訪れる2010年代以降も、人々に愛され続け、ウイスキーハイボールの象徴的なキャラクターとして、今も活躍し続けています。
トリスといえば「アンクルトリス」のイメージが強いですね!!
トリスも角瓶と同じくらい日本のウイスキー文化を盛り上げていった存在の一つと言えるでしょう!
トリス レモンハイとは
「トリス レモンハイ」は、漬け込みレモン(おそらくスピリッツに漬けたレモン)をベースにトリスに使用されるウイスキー原酒で味を整えたハイボールで、どちらかというとサワーに近い感覚と捉えたほうが良さそうです。
アルコール度数は5%と一般的なハイボールよりも少し低めで、食事に合うように甘さを抑えレモンの風味を強調した味わいに仕上げられています。
爽やかなレモンの風味と甘すぎない味わいは食事との相性もバッチリ!!
ウイスキーが苦手な方でも違和感なく飲めてしまいそうですね!!
では実際に、「そのまま」と「グラスに注いで」の2種類の飲み方で味と香りをみていきましょう!!
テイスティング(実際に飲んでみた)
フレーバーチャート
味わいチャート
そのまま缶で飲んでみる
香り
- サイダー、レモンティー(市販のレモンティー)
味わい
- ピールの効いたレモンティー
感想
まずは、缶のまま飲んでみます。
香りは、◯ツ矢サイダーなどの清涼飲料水のような甘さと、レモンティー(午◯の紅茶)の香りが漂います。自然な感じよりも合成された香料のような印象です。
口に含むと、ハチミツや氷砂糖で漬け込んだレモンの風味が広がり、その後にレモンピールの爽やかな苦味と香りが広がってきます。余韻はほとんどなく、ピールのニュアンスを僅かに感じる程度で、やや口の中に人工的な甘味料の味わいが残りますが、気になるほどではありません。
現在発売されているトリスの缶ハイボールシリーズの中では最もアルコール度数が低く、飲みやすさは群を抜いています。甘さも控えめで、ウイスキーハイボールを過度に加工した感じはなく、むしろレモンサワーのような印象かもしれません。
何より甘すぎないのがとても好印象でした!程よくレモンのピールが効いていてアルコール感もなくとても飲みやすい味わいでした!!
グラスに注いで飲んでみる
香り
- レモンティー、サイダー
味わい
- ハチミツに漬けたレモンピール
感想
次は氷を入れたグラスに注いで飲んでみます。
香りは、甘いサイダーの香りが穏やかで、レモンティーの香りが前面に出ています。甘さも最初は砂糖のようでしたが、後にハチミツのような香りに変わり、人工的な印象が和らいだように感じられます。
口に含むと、穏やかな甘さとレモンの酸味が程よく組み合わさり、徐々にピールの香りが強まってきます。その後もハチミツとピールの味わいが続き、余韻は短く、さっぱりと心地よい風味が残りました。
グラスに注いで飲むと、甘さがより落ち着き、レモンの風味もより自然に感じられます。口に含んだ瞬間の味わいは、ハチミツの甘さとレモンの広がりがあり、同社の清涼飲料水「はちみつレモン」の風味によく似ています。「はちみつレモン」に少量のトリスを加え、炭酸で満たしたかのような味わいは、ウイスキー初心者はもちろん、お酒が苦手な人でも楽しめる非常に飲みやすい味わいでした。
爽やかなレモンの風味とハチミツのような甘さはとても飲みやすく美味しいです!ウイスキーらしさはありませんが、これはこれでアリです!
まとめ
「トリス レモンハイ」を2つの飲み方でレビューしてみました。
どちらの方法でも、飲みやすくてレモンの爽やかな風味を楽しむことができますが、個人的にはグラスに注いだ方が甘さが自然で、香りも柔らかく、「はちみつレモン」のような味わいがとても気に入りました。
「トリス レモンハイ」は、飲みやすさを重視しており、初心者からウイスキーに慣れていない人まで、気軽にハイボールを楽しむことが出来ます。
しかし、ウイスキー特有の風味を求める人にとっては、もう少しトリス(ウイスキー)の風味が感じられる方が良いかもしれません。また、初心者にとってもウイスキーへの入り口としては味わいがサワーに限りなく近い為に、「角」などへのステップアップにはなりづらい傾向にあると思います。
いずれにせよ、食事と一緒に楽しむなら、気軽な選択肢として最適であり、トリスについての理解を深め、ウイスキーへの興味を高める一助となることは間違いありません。
なお、非常に飲みやすい味わいですので”飲み過ぎ”には注意が必要です!!
最後までお読み頂きありがとうございました。
ハイボールのテイスティングに使用しているグラス「ゲレンケアン」、香りが弱くなるハイボールでもしっかりと香りを感じることが出来ます。しかもクリスタル製!!
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