【レビュー】グレングラント10年を3種類の飲み方で味と香りを解説!!

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圧倒的な飲みやすさとコストパフォーマンスに優れたシングルモルト「グレングラント」をご存知でしょうか!?

今回は、大人気のシングルモルト「グレングラント アルボラリス」の上位ボトル「グレングラント10年」をご紹介いたします。

このウイスキーを簡単にまとめると

グレングラント10年とは
  • ウイスキーの属性:シングルモルト
  • 産地:スコットランド(スペイサイド)
  • 蒸溜所:グレングラント蒸留所
  • 飲みやすさ:★★★★★★
  • 味わい:果樹園の香りとバニラの優しい甘さ
  • おすすめの飲み方:なんでもOK!!
  • 総合評価:★★★★★☆
  • どんな人に向いている?:飲みやすいウイスキーを求める人、ホッと一息つきたい時に

グレングラント~スコットランドのウイスキー製造の歴史と革新

グレングラントは、スコットランドで製造されるシングルモルトウイスキーおよびその蒸留所、メーカーを指します。スペイ川下流のローゼスに位置するこの蒸留所は、小規模ながらもウイスキー製造の歴史が深く、グレンロセスやグレンスペイなど他の名高い蒸留所と共に、地域の名声を高めています。

1840年、ジェイムズ・グラントとジョン・グラントのグラント兄弟によって創業されたグレングラントは、政治と技術の力を結集して設立されました。ジェイムズはエルギンの政治家であり、スペイサイドに鉄道を敷設し、貴族の地位を得た人物です。一方、ジョンは穀物商としての経験を生かし、アベラワー蒸留所で蒸留技術を学んだ職人です。

グレングラントは、他の蒸留所と異なり、スコットランド外でシングルモルトを販売した最初の蒸留所としても知られています。また、1861年にはスコットランドで初めて電灯を導入するなど、先進的な改革を行い、効率的かつ生産性の高い蒸留所として現代にも通じるスタイルを築き上げました。

革新を推し進めた兄弟の限界が見え始めたのは、1864年に弟のジョンが亡くなり、さらに1872年には兄のジェイムズもこの世を去ったことでした。彼らの死後、蒸溜所の経営は次世代に引き継がれました。

兄ジェイムズの名を受け継いだ息子、ジェイムズ “ザ メジャー” グラントは、多彩な趣味を持ち、充実した生活を送る人物でした。彼は遺産を享受するだけではなく、新奇なものへの好奇心と発明家としての才能を発揮しました。

1886年、彼は蒸溜所に美しい庭園を設け、「見せる蒸留所」としてのスタイルを築き上げました。そして1897年には、新たな蒸溜所「キャパドニック蒸留所」を蒸溜所の向かい側に建設し、革新的な経営を継続しました。

家族経営はしばらく続きましたが、1953年にグレンリベットとの合併を経て、現在はイタリアのカンパリ社が経営を行っています。この歴史的な蒸溜所は、今もなお革新の精神を受け継ぎつつ、世界中のウイスキー愛好家に愛され続けています。

現代の蒸留所に通じるスタイルを19世紀に行っていたなんて凄いですね!!

グレングラントはイタリアで最も飲まれているシングルモルト、陽気でおしゃれなイメージは創業者のスピリットを受け継いでいるんですね!!

ブラックバーンの水と革新的なポットスチルが生み出す製法

グレングラントの製法の特徴は2つあります。まず、仕込み水に使われるのはグレングラント川の水で、別名「ブラックバーン」と呼ばれるほど黒い色を持ちます。この水が清冽な風味に影響します。

また、グレングラントでは特殊なポットスチルが使われています。バルジ型のスピリットスチルと異常な形をしたウォッシュスチルの組み合わせにより、優れた風味が引き出されます。さらに、精溜器が銅製であり、アルコール蒸気が銅に触れることで華やかでフルーティーなスピリッツが生まれます。

グレングラントはブレンデッドウイスキーの原酒も提供し、シーバスリーガルなどの有名ブランドのキーモルトとして重要な役割を担っています。

華やかで軽快な味わいの秘密は”仕込み水”と”蒸留器”にあったんですね!!

果樹園を思わせるようなフルーティーな味わいは沢山のモルトファンを虜にして離しません!!

グレングラント10年~飲みやすく優雅な味わい

やわらかな飲み口で親しみやすく、国際的な数々の賞も受賞している「グレングラント10年」

香りは果樹園の果実のようなフルーティな香りが特徴で、バニラや蜂蜜の甘さと共に”飲みやすさ”においては右に出るものがいない!!と言われるくらいスムースな口当たり。

使用される原酒は、グレングラント独自の蒸留器と仕込み水によって造られたクリーンでライトなスピリッツを10年以上かけて熟成したものが使用されています。

熟成には主にバーボン樽が用いられ、バニラを思わせる甘い香りが特徴的です。また、シェリー樽を使った原酒もブレンドされているようですが、詳細は不明です。

小高い丘の果樹園で爽やかな風を受けているような香りと味わいは、同じスペイサイドモルトの中でも群を抜いて優しく、ウイスキーを飲み慣れていない方はもちろん、女性や初心者の方でも安心して楽しめる味わいに仕上がっています。

酒精が軽やかで癖がないので非常に飲みやすいシングルモルト!!本当に飲みやすく、ハイボールにするとあっという間に無くなってしまうと言われています。

エントリーボトル「アルボラリス」も抜群の飲みやすさで定評がありますね!

sister-ley
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では、いつものようにストレート、ロック、ハイボールの3種類の飲み方で味と香りをみていきましょう!!

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テイスティング(実際に飲んでみた)

テイスティング ウイスキー ストレート ロック ハイボール グレンケアン

フレーバーチャート

味わいチャート

ストレートで飲んでみる

香り

  • 青リンゴ、シトラス、バニラ、ハチミツ、バイオレット、花、蒸した麦

味わい

  • 青リンゴとバニラの華やかな味わい

感想

まずは、ストレートから飲んでみます。

香りは、青リンゴをメインに洋梨やスミレなどまるで果樹園にいるようなフルーティーさで満ち溢れていて、同じくらいにバニラやハチミツの甘い香りがあって、白い花を思わせるフローラルさと少しだけ穀物を蒸したようなニュアンスが感じ取れます。

口に含むと、非常にスムースで何のひっかかりもなく口にスッと馴染みます。花を思わせる華やかな香りとバイオレットフィズの時に感じる粉っぽさがあり、中盤からバニラやハチミツの甘さが膨らんできて、やさしいビターが追いかけてきます。余韻にかけて、シトラスの爽やかなビターと青い果実の酸味と甘さが混じり合いゆっくりと消えていきます。

もちろん、アルコール感はほとんどなく刺々しさは皆無。10年熟成でこんなにも飲みやすいシングルモルトはそんなに多くはありません。

まるで果樹園で食べるバニラアイスのような香りと味わい。とても飲みやすく、気分を軽くしてくれる優しく華やかな味わいです!

アルボラリスと比べると!?

ついでにストックのあった「グレングラント アルボラリス」とストレートで飲み比べをしてみました。どちらも香りや味わいの方向性は同じですが、10年を飲んだあとにアルボラリスを飲むと”薄い”といった印象を持ちます。また、熟成感が乏しく飲みやすさはありますが、少しひっかかりを覚える感覚がありました。

以前のレビューでも、ノンエイジ仕様のアルボラリスであっても飲みやすく美味しいと評価しましたが、こうして10年と比べると味わいや香りに結構な差があり、両者の原酒構成は近いと思いますが単純に熟成年数の差によって生まれる結果だと思います。

飲む順番にもよりますが、明らかに10年の方が熟成感があってコクもあります。アルボラリスも十分美味しいですが、やや物足りない感じを持ちました。

ロックで飲んでみる

香り

  • リンゴ、ハチミツ、チェリー、オレンジ、シトラス

味わい

  • 華やかな香りと果実の酸味

感想

次は氷を入れてオンザロックで飲んでみます。

香りは、リンゴやチェリーにオレンジなどのシトラスが絡み、ストレートの時よりも果実の色味が暖色のものになった印象があります。また、先程までのバニラ香は落ち着きハチミツの甘さだけが残って、全体的にはスッキリとした感じに変化。

口に含むと、花のようなフローラルな香りと果実の甘酸っぱい味わいが口の中いっぱいに広がります。そしてフローラルな印象はそのままに、ハチミツの甘さがにじみ出てきて、オレンジやレモンといったシトラスと一緒にややビターな傾向で静かに消えています。

パッケージのイメージに沿ったようなビターな傾向の味わいは、氷が溶けて加水が進むに連れて膨らんできますが、同時に花をメインとしたボタニカルでフローラルな香りも増してきます。時間をかけて飲んでも華やかさは失われることはなく、最後まで楽しませてくれました。

アイラモルトとは対局の華やかで芳しい香り(笑)ストレートも良いですが、時間を変えてゆっくりと変化を楽しむのも良いですね!!

ハイボールで飲んでみる

香り

  • ハチミツ、ハーヴ、切ったばかりのリンゴ、シトラス、蜜感のある花

味わい

  • フローラルでシトラスの程よいビター感

感想

最後はハイボールで飲んでみます。

香りは、ハチミツの甘い香りにハーブのような草っぽさ、切ったばかりのリンゴを思わせる酸味、そしてシトラスと白い花を思わせるフローラルな香りで溢れています。

口に含むと、華やかな香りとともにビターな味わいが一気に広がります。そして、ハチミツの甘さを感じると爽やかなシトラスやピールっぽさが追いかけてきて、最後は爽やかなスッキリとしたシトラスと淡い甘さがすっと消えていき、余韻ではかすかな果実香を感じます。

アルボラリスのハイボールは異常なくらいの飲みやすさがありましたが、同じ比率で作ってもコチラの方はモルトの主張がしっかりとあります。それだけ熟成年数による樽の個性がハイボールにしても崩れず、味わいに活かされているのだと思います。

ハイボールに定評のある「アルボラリス」よりもビター色が強く、モルトの味わいが活きています。飲みやすさでいえば「アルボラリス」の方が甘くて良いかもしれません。

まとめ

「グレングラント10年」のレビューでした。

飛ぶ鳥を落とす勢いの「アルボラリス」の人気は未だ消えませんが、上位ボトルである「10年」も同じくらい飲みやすくフルーティーな味わいが魅力の1本でした。

味や香りの傾向はとても似ていて、熟成年数の違いによるモルト感やフレーバーの厚みに違いがある印象でした。どちらを買えばよいか!?といった悩みがつきまとうと思いますが、正直予算で決めて良いかと思います。

しかし、それでは答えになっていないので”ハイボール”が主体で飲みやすく気軽に楽しめるものを求めるならば「アルボラリス」、ハイボール以外にも色々な飲み方で楽しめて飲みやすさも大切という人は「10年」といった感じではないでしょうか!?

どちらにしても、飲みやすさと同時に失われるものはなく高品質なシングルモルトに変わりはありません。しかも、他のシングルモルトに比べて求めやすい価格というのは反則とさえ思えるほどです。

女性の方をはじめ、ウイスキー初心者へ自身を持っておすすめするシングルモルト「グレングラント10年」、親しみやすさとスペイサイドならではのエレガントで優美な味わいを是非、一度味わって見てください。

最後までお読み頂きありがとうございました。

sister-ley
sister-ley

コチラはハイボールに最適な「グレングラント アルボラリス」です。シングルモルトとしては破格のプライス!!そして何より飲みやすいという初心者の強いミカタ!!

sister-ley
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テイスティングに使用しているグラス「グレンケアン」、クリスタル製なのに丈夫で倒れにくく洗いやすい!!しかも、安価という素晴らしいウイスキーグラス。

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