【レビュー】ロイヤルブラックラ16年を3種類の飲み方で味と香りを解説!!

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初の王室御用達を下賜されたウイスキー「ロイヤルブラックラ」をご存知ですか!?

今回は王室御用達第一号の蒸留所「ロイヤルブラックラ」のオフィシャルリリースボトル「ロイヤルブラックラ16年」をご紹介します。

このウイスキーを簡単にまとめると

ロイヤルブラックラ16年とは
  • ウイスキーの属性:シングルモルト
  • 産地:ハイランド
  • 蒸溜所:ロイヤルブラックラ蒸留所
  • 飲みやすさ:★★★★★☆
  • 味わい:華やかで優しい芯のある味わい
  • おすすめの飲み方:ストレート
  • 総合評価:★★★★★☆
  • どんな人に向いている?:カーデュ好き、デュワーズの真髄に触れたい人

このウイスキーについて

ロイヤルブラックラとは

ロイヤルブラックラは、スコットランドのハイランド地方で造られるシングルモルトウイスキーです。その名には英国王室の御用達である「ロイヤルワラント」の証が込められており、クリーミーなカスタードフレーバーや花やハーブの風味を楽しむことができる、歴史ある蒸溜所です。また、長い間に渡って「デュワーズ」のキーモルトとしても愛され、現在はバカルディ社を通じて販売されています。

別名「王のためのウイスキー」と呼ばれたロイヤルブラックラ!

ロイヤルブルーのラベルデザインも気品に満ち溢れていますね!


ロイヤルブラックラ蒸溜所について

ロイヤルブラックラの発祥と歴史

スコットランドの高級リゾート地、ネアンに位置するロイヤルブラックラ蒸溜所は、英国王室によって御用達の称号を授かりました。この町は探検家ジェームズ・ブルースの出身地でもあり、彼が最後の探検にロイヤルブラックラを持参したと伝えられています。

蒸溜所はネアンから南へ1.5キロほどの場所に位置し、コーダー城の近くにあります。敷地面積は約13エーカーで、10棟に満たない倉庫や蒸溜所の建物が並びます。

ロイヤルブラックラの歴史

1812年に創業されたブラックラ蒸溜所は、ウィリアム・フレイザー氏によって設立されました。かつてはビール製造所であったとも言われていますが、創業当初は主にローランド地方やイングランドに販売エリアを置いていました。

1835年、国王ウィリアム4世に気に入られ、蒸溜所としては初めてのロイヤルワラントを授かりました。これにより、スコットランド全蒸溜所の中で「ロイヤル」の称号を得る3蒸溜所の1つとなり、当時のスコッチの基準を確立したといいます。

新たな一歩へ

20世紀初頭には世界大戦や不況の影響を受け、経営が困難に。1926年にはビセット社に買収され、その後DCL社やバカルディ社の傘下に入ることとなりました。

主にブレンデッドウイスキーの製造に使用されてきましたが、1991年にUD社のオフィシャルボトルが販売されると注目を浴び始め、1993年には「花と動物シリーズ」で名声を確立、現在もディワーズの貴重な構成原酒の一つとして生産され、一部はオフィシャルボトルとして販売がされています。

ロイヤルブラックラの製法

ロイヤルブラックラではフロアモルティングが行われていましたが、1966年からは蒸溜所外でモルティングが行われています。発酵槽はカラ松製とステンレス製の8基が設置され、合計28万ℓの容量を持ちます。

発酵時間は平均72時間と長めで、全ての発酵槽は伝統的な製法を保持するためにステンレス製とされています。

ポットスチルは初溜と再溜の計4基で、仕込水にはコーダー川の水が使用されています。

現在の年間生産量は390万ℓで、精製された原酒は敷地内の熟成ではなくグラスゴーの集中熟成庫に送られ、オロロソやペドロヒメネスなどのシェリー樽で熟成またはフィニッシュが行われます。

デュワーズを造るためにかかせないロイヤルブラックラ、徹底した品質管理によって素晴らしい原酒が出来上がります。

美しい景観の中にある蒸留所は気品に満ち溢れていて、いかにも王室御用達といった感じがしますね!!

ロイヤルブラックラ16年

ロイヤルブラックラ16年は、16年以上の熟成を行った原酒のみで構成されたシングルモルトウイスキーで、特徴はオロロソやペドロヒメネスなど、ファーストフィルのシェリー樽でフィニッシュを行い、華やかで気品のある味わいに仕上げられています。

尚、今回レビューするボトルは2022年のリニューアルより以前の旧ボトルで、現在のラインナップにはない16年になります。

16年以上の熟成された原酒を使って造られるシングルモルトウイスキー!!

原酒不足が囁かれる中で16年の熟成とはとても贅沢ですね!!

sister-ley
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では、今回もストレート、ロック、ハイボールの3種類の飲み方で味と香りをみていきましょう!!

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テイスティング(実際に飲んでみた)

テイスティング ウイスキー ストレート ロック ハイボール グレンケアン

フレーバーチャート

味わいチャート

ストレートで飲んでみる

香り

  • アプリコット、ドライフルーツ、ハチミツ、ミント、ビスケット、花

味わい

  • ミント香るドライフルーツ

感想

まずは、ストレートで飲んでみます。

香りはアプリコットやドライフルーツの熟した果実に、ハチミツの甘い香りが漂います。そして、ミントを感じる清涼感に、ビスケットの香ばしさが加わり、花を思わせる華やかさで満ち溢れています。

口に含むと、いかにもシェリーカスクといった華やかな香りが口の中で広がり、ドライフルーツとハチミツの甘酸っぱい味わいが広がります。そして、シトラスとミントが混ざったニュアンスに、後からスパイシーが追いかけてきて、アフターではミントにハチミツがかかった味わいがゆっくりと消えていきました。

なんとも上品な香り立ちで、古き良きスコッチといった風味が広がります。大きなテクスチャーはデュワーズのそれに似ていますが、琥珀色の液体からは往年のスコッチウイスキーらしい風格が漂っています。

カーデュにも似た優しい味わいと複雑な香味が16年という長い年月を感じさせてくれます。スコッチウイスキーの歴史を飲んでいるかのような奥深い味わいが特徴的でした。

ロックで飲んでみる

香り

  • ドライフルーツ、イチジク、プラム、オレンジーピール、ミント、流木

味わい

  • ウッディで心地よいシトラスのビター感

感想

次は氷を入れてオンザロックで飲んでみます。

香りはドライフルーツにフレッシュなイチジクやプラムが加わり、オレンジピールのビターな香りと清涼感のあるミントが漂い、流木や湿った木片のようなオークの香りが広がります。

口に含むと、ドライフルーツの甘酸っぱさにオーク樽の香りが絡んできます。そしてオレンジピールやシトラスのビターが追いかけてきて、最後はハチミツの甘さや樽の内側のようなオーキーな香りがビターな後味とともに静かに消えていきます。

16年以上の熟成期間によって、樽の内側のニュアンスまで感じられ、加水によって開かれた香りはクラシックボトルのような古めかしさも兼ね備えています。しかし、デュワーズのキーモルトだけあり、腰折れすることなく、芯の通った華々しさが感じられる味わいでした。

多少の加水なら全く揺るがない華やかでフルーティーな香味。名ブレンデッドを支えている信頼性の高い味わいは時間をかけて飲んでも十分楽しませてくれます。

ハイボールで飲んでみる

香り

  • ハチミツ、カラメルソース、ミント、アプリコット、コーヒー豆

味わい

  • フローラルで香ばしい

感想

最後はハイボールで飲んでみます。

香りはハチミツをメインとしながらも、カラメルソースのほろ苦さやアプリコットが調和し、ミントの清涼感と共に少しコーヒー豆を炒ったようなニュアンスも漂います。

口に含むと、草花を思わせるナチュラルで華やかな香りに、優しいミントの清涼感が広がります。そして、ハチミツとシトラスが膨らんでくると、ビターな味わいに変わり、最後はフローラルな華やかさと共にハチミツの優しい甘さが静かに消えていきます。

ナチュラルでフローラルな香りと、スッキリとしたミントの心地よさは、秋風のような清々しさと共に凛とした味わいで、どこか牧歌的であり、懐かしさを覚える味わいです。

ハイボールを作って最初はフローラル感が強く、華やかな香り立ちですが、時間が経つと薄まってくると、アプリコットなど暖色の果実っぽさが漂い、飲み初めと終わりではまた違った印象に変化します。16年以上の熟成されたモルト原酒を使っているだけに、複雑で奥深く、様々な特性で楽しませてくれます。

炭酸と氷で薄まっているとはいえ、崩れずに芯の通った味わいでした。しかし、どこか懐かしさも覚える奥深さ。まさに王のウイスキーですね。

まとめ

「ロイヤルブラックラ16年」のレビューでした。

王室御用達というだけあって、上品でクラシカルな味わいが印象的でした。ハイランドモルトと聞くと、力強く煙たい印象を持つ方も少なからずいると思いますが、ロイヤルブラックラはどちらかと言えばスペイサイドのような華やかさがあり、口当たりは優しく初心者や女性でも楽しめる内容になっています。

しかし、デュワーズのキーモルトというだけあって、その殆どは原酒供給に回ってしまうため、知名度という観点からは影に隠れた存在であるのが残念です。個性的で分かりやすい味わいではないものの、ロイヤルという名にふさわしい優しくクラシカルな味わいは、現代のウイスキーブームに疑問を投げかけるような不思議な奥深さを秘めています。

決して派手ではありませんが、古の王が愛した味わいを是非、体感してみてはいかがでしょうか?

尚、残念ながら現行ラインナップにはない「ロイヤルブラックラ16年」ですが、近しい味わいとしては「ロイヤルブラックラ12年」があります。年数だけに着目すれば18年になりますが、フィニッシュに使われている樽が僅かに異なるため、味の傾向としては12年から試してみるのが良いかもしれません。

最後までお読み頂きありがとうございました。

ロイヤルブラックラ16年、現在では終売となっており在庫がなくなり次第終了となります。

現行ラインナップで最もスタンダードかつ、16年とフィニッシュ工程が同じ12年はこちら!!

テイスティングに使用しているグラス「ゲレンケアン」、クリスタル製なのに丈夫で倒れにくく洗いやすい!!しかも、安価という素晴らしいウイスキーグラス。

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