カーデュ200周年記念ボトル徹底解説!12年との違い・味わいを実飲レビュー!

※当サイトは、アフィリエイト広告を利用しています。

sister-ley
sister-ley

こんにちは!ウイスキーの魅力と楽しさを伝えるカエル「sister-ley」です!

今回は、「カーデュ200周年ボトル」の解説&レビューを行っていきます!!

2024年、スコットランド・スペイサイド地方が誇るカーデュ蒸留所は創業200周年という記念すべき節目を迎えました。その祝賀として送り出された特別なシングルモルトが「カーデュ200周年記念ボトル」です。

このボトルの最大の特徴は、カーデュ蒸留所初の公式なワインカスクによる12年熟成ボトルであるという点。この革新的なアプローチにより、フルーティーでバランスの良い味わいで知られるカーデュの魅力が新たな形で表現され、多くのウイスキーファンから注目を集めています。

この記事では、200年の歴史が生み出した珠玉の一滴について詳しくご紹介します。

ウイスキー選びのお手伝いします!
運営者情報
  • ウイスキー歴20年以上
  • ウイスキー検定資格保持者
  • バーテンダーとの交流でウイスキー事情に精通
  • 全ジャンルのウイスキーを楽しむ!
  • ウイスキーの魅力を広めたい!

カーデュ200周年記念ボトルの基本情報と特徴

スペイサイド地方は、スコットランド最大のウイスキー生産地。マッカラン、グレンフィディック、グレンリベットなど、数々の名門蒸留所がひしめき合っています。

その中でもカーデュは、穏やかでバランスの取れた味わいのウイスキーを造ることで知られ、多くのウイスキーファンを魅了してきました。

カーデュ200周年記念ボトルの詳細はこちら
カテゴリーシングルモルトスコッチウイスキー
産地スコットランド・スペイサイド
蒸留所カーデュ蒸留所
アルコール分40%
内容量700ml
価格帯6,000〜8,000円
飲みやすさ★★★★★☆☆
味わいの特徴赤い果実を思わせるフルーティーな甘さとタンニン感のあるビターな余韻
おすすめの飲み方ストレート、ハイボール
熟成年数12年
受賞歴サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション2021 金賞
限定状況数量限定品
カーデュ200周年ボトルの長所・特徴
カーデュ200周年ボトルの短所・注意点
  • 限定品である
  • 12年よりもフルーティー
  • 美しいラベルデザイン
  • 数に限りがある
  • 12年よりも高め
  • ワイン樽原酒のクセがある
Key(筆者)
Key(筆者)

ワインカスク熟成とは、主に赤ワインの熟成に使った樽でウイスキーを熟成する方法です。バーボン樽熟成よりもフルーティーでベリー系の鮮やかな風味が特徴です。

カーデュを深く知る:創業から200周年までの歩み

sister-ley
sister-ley

カーデュ200周年記念ボトルの魅力をより深く理解するためには、この蒸留所の豊かな歴史と伝統を知ることが不可欠です。

Key(筆者)
Key(筆者)

200年という長い時を経て今日まで受け継がれてきた、カーデュのストーリーをご紹介しましょう。

カーデュ蒸留所の歴史:女性起業家から始まる200年のストーリー

カーデュ蒸留所の歴史は1824年、ジョン・カミングとその妻ヘレン・カミングによって幕を開けました。特筆すべきは、ヘレン・カミングの存在です。彼女は当時としては極めて稀な女性経営者として、蒸留所の基礎を築きました

19世紀初頭のスコットランドでは、ウイスキーの密造が横行していました。ヘレンはその時代において、密造を取り締まる税務官の接近を他の蒸留業者に警告するために赤い旗を掲げたという逸話も残っています。

しかし彼女自身は違法な手段に頼ることなく、合法的な蒸留所運営に情熱を注ぎ、品質向上に尽力したのです。彼女の先見性と不屈の精神は、カーデュの品質を確固たるものにし、その後の発展の礎となりました。

1893年、カーデュ蒸留所はジョン・ウォーカー&サンズ社に買収され、1930年には現在のディアジオの前身であるDCLの傘下に入りました。これはカーデュ、そしてスコッチウイスキーの歴史にとって大きな転換点となりました。

カーデュは、世界的に有名なブレンデッドウイスキー「ジョニーウォーカー」の主要な原酒(キーモルト)として、そのブレンドに不可欠な存在となったのです

カーデュの滑らかでフルーティーな味わいは、ジョニーウォーカーの複雑で奥行きのある風味を支える重要な要素となっています。いわば、カーデュなくしてジョニーウォーカーの成功はなかったと言っても過言ではないでしょう。

Key(筆者)
Key(筆者)

カーデュ蒸留所のビジターセンターには、ウイスキー業界の女性パイオニア、ヘレン・カミングの功績を称える特別展示があります。

カーデュの製法:テロワールと伝統が生み出す至高の一滴

出典;spirit of speyside

カーデュの独特の味わいは、スペイサイド地方の豊かな自然環境(テロワール)と、長年培ってきた伝統的な製法によって生み出されています。

原料へのこだわり

原料となるのは、スコットランド・スペイサイド産の厳選された大麦麦芽(モルト)です。仕込み水には、蒸留所の近くを流れるリンコーンバーンの清冽な湧き水が使用されます。この軟水が、カーデュのウイスキーに特有の柔らかさと透明感をもたらしています。

独自の蒸留方法

出典;spirit of speyside

蒸留は、伝統的な銅製のポットスチル(単式蒸留器)で2回行われます。初留釜(ウォッシュスチル)でアルコール度数を高め、再留釜(スピリットスチル)で香味成分を抽出します。

カーデュのポットスチルの特徴は、中央部が丸く膨らんだボール型の形状です。この形状は蒸気と液体の接触面積を増やし、還流を促進することで、よりフルーティーで軽やかな酒質を生み出します。

また、スピリットスチルの形状や、蒸留のカットポイント(どの部分の留液を製品とするか)も、ウイスキーの個性を大きく左右します。カーデュでは、フルーティーでフローラルな香味成分を最大限に引き出すため、独自のカットポイントを採用しています。

スペイサイドらしい熟成プロセス

熟成には、主にアメリカンオーク樽とヨーロピアンオーク樽が使用されます。アメリカンオーク樽は、バニラやココナッツのような甘い香りを、ヨーロピアンオーク樽は、スパイシーさやドライフルーツのような香りをウイスキーに与えます。

これらの樽を絶妙に使い分けることで、カーデュの複雑でバランスの取れた味わいが誕生するのです。

Key(筆者)
Key(筆者)

ポットスチルの形状はウイスキーの味わいに大きく影響します。首が長いと軽やかでフルーティーに、短いと重厚でリッチな風味になりやすいとされています。

カーデュ12年との比較:200周年記念ボトルが示す進化と革新

定番商品「カーデュ12年」と200周年記念ボトルを比較することで、この記念ボトルの特別な魅力をより深く理解できます。

カーデュ12年と200周年記念ボトルの比較
項目 カーデュ12年 カーデュ200周年記念ボトル
熟成年数 12年以上 ワイン樽で12年以上
アルコール度数 40% 40%
味わい リンゴ、蜂蜜、フローラル、オーク。バランスが良い 蜂蜜、バニラ、リンゴ、洋梨、フローラル、オーク。12年よりも甘さと滑らかさが際立ち、より洗練された印象
香り 12年熟成による、複雑で深みのある香り より甘く華やかで、フルーティーさが強調されている
価格 比較的お手頃 12年より高価
総評 カーデュの個性をしっかりと表現した、スタンダードな一本。普段飲みに最適。 200年の歴史と技術を結集した、特別な一本。よりリッチで洗練された味わいは、特別な日にじっくりと楽しみたい。

カーデュ12年はカーデュらしさをしっかりと表現した、安定感のあるバランスの良いウイスキーです。一方、200周年記念ボトルは同じ12年熟成でありながら、ワインカスク熟成により、より赤い果実の風味が豊かで、甘く、滑らかで、洗練された味わいに仕上がっています。

これは、マスターブレンダーが200周年という特別な機会のために、厳選した原酒をブレンドし、その技術を惜しみなく注ぎ込んだ結果といえるでしょう。

sister-ley
sister-ley

それでは、カーデュ200周年記念ボトルを、実際にテイスティングしてみましょう。

スポンサーリンク

テイスティング:カーデュ200周年記念ボトルを実際に飲んでみた

カーデュ200周年ボトルのフレーバー

カーデュ200周年ボトルの味わい

ストレートで飲んでみた印象

香り

  • 赤い果実、イチゴジャム、すもも、フルーツタルト、オレンジ、ハチミツ

味わい

  • ベリー香る甘さ、タンニン感のある余韻

感想

ストレートで口に含むと、まず甘酸っぱい赤い果実の香りが広がります。イチゴジャムやすもも、オレンジにシュガーソースをかけたような濃厚で甘い香りが特徴的です。奥にはほろ苦さも感じられ、フレッシュなイチゴジャムや華やかなハチミツのニュアンスも楽しめます。

口当たりは滑らかで、タンニン感と赤い果実の甘酸っぱさが絶妙に広がります。ほろ苦さと甘さ、タンニンが複雑に絡み合い、余韻にかけてはスパイシーな印象も。ダークチョコレートとブドウの渋味が混じったような、ビターでエレガントな余韻が長く続きます。大人の味わいが強調された、複雑で奥深い一本です。

Key(筆者)
Key(筆者)

このウイスキーの複雑さを十分に堪能するなら、ぜひグレンケアン・グラスでお試しください。香りの変化をより繊細に感じ取れますよ!

ロックで飲んでみた印象

香り

  • イチゴジャム、フルーツタルト、シュガーシロップ、赤い果実

味わい

  • 樽の渋み、ビター

感想

ロックにすると、イチゴジャムや赤い果実の甘酸っぱさがより際立ちます。ストレートよりも砂糖のベタッとした甘い香りが強く、煮詰めたジャムやシュガーソースたっぷりのフルーツタルトのような、濃厚な甘さが特徴的です。

口に含むと、甘酸っぱさに加え、ほろ苦いカカオや樽のタンニンが広がり、フルーティーさとビターさが交互に顔を出します。余韻はビターでウッディですが、かすかにイチゴシロップの甘さも感じられます。

Key(筆者)
Key(筆者)

大きめの氷をひとつ使うと、溶け方がゆっくりで風味の変化を楽しめます。時間とともに変わる表情をぜひ味わってみてください!

ハイボールで飲んでみた印象

香り

  • カゼシロップ、ショートケーキ、オレンジ、ベリー

味わい

  • 甘酸っぱく、シュガーの甘さが余韻に残る

感想

ハイボールにすると、子供用のカゼシロップのようなイチゴと砂糖の混じった香りが特徴的です。ショートケーキやベリーの甘酸っぱさ、オレンジのニュアンスも加わり、まるでデザートのような華やかな香りになります。

味わいは、シュガーと赤い果実の甘さが主体となり、フレッシュな赤い果実を思わせる甘酸っぱくフルーティーな印象が広がります。余韻にかけて砂糖のような甘さが膨らみ、ビターさは感じるものの、甘さが強く残ります。

Key(筆者)
Key(筆者)

甘さが最も引き立つのがハイボールでした。余韻でもシロップのような甘さが感じられ、デザート感覚で楽しむのがおすすめです!

まとめ

カーデュ200周年ボトルの総合評価
イマイチ
良い

まとめ:カーデュ200周年記念ボトル – 時代を超越した、スペイサイドの贈り物

カーデュ200周年記念ボトルは、スペイサイドを代表する蒸留所の2世紀にわたる歴史と技術の結晶です。12年熟成でありながら、初めてワインカスクで熟成させることで、赤いベリー系の風味と甘美な香り、複雑でバランスの取れた味わいを実現しました。これは特別な日に味わうのにふさわしい一本です。

定番の12年とは一味違う特別感を楽しみたい方、カーデュの新たな一面を発見したい方、そしてジョニーウォーカーのキーモルトであるカーデュの真髄に触れたい方にとって、この記念ボトルは格好の選択となるでしょう。

ぜひ、この特別なウイスキーを味わい、カーデュの200年の歴史とヘレン・カミングをはじめとする先駆者たちの功績に思いを馳せながら、至福のひとときをお過ごしください。

購入を検討する際の注意点

カーデュ200周年記念ボトルは、数量限定での販売です。この機会を逃すと、二度と手に入らない可能性があります。フルーティーで甘い味わいが特徴なので、よりスモーキーでピート感のあるウイスキーが好みの方には向かないかもしれません。

価格はオンライン小売店によって6,000円から8,000円程度と幅があるため、比較検討することをおすすめします。

最後までお読み頂きありがとうございました。

クリスタル製なのに丈夫で倒れにくく洗いやすい、しかも手頃な価格という素晴らしいウイスキーグラスです!ウイスキーの香りを存分に楽しむためのマストアイテム!

スポンサーリンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました