

こんにちは!ウイスキーの魅力と楽しさを伝えるカエル「sister-ley」です!

今回は、2024年5月28日に発売された「シングルモルト白州ストーリーオブディスティラリー2024エディション」の解説&レビューを行っていきます!
南アルプスの麓、標高約700メートルの森の中に位置する白州蒸溜所。サントリー第二のシングルモルト蒸溜所として1973年に創業したこの蒸溜所は、山崎とは対照的なフレッシュでクリーン、そして微かにスモーキーなウイスキーで世界中のウイスキーファンを魅了しています。
このボトルの最大の特徴は、白州蒸溜所の個性を象徴するスモーキータイプのモルト原酒を、バーボンバレルのみで熟成させている点にあります。山々の清冽な空気と森の息吹を感じさせる、白州の魅力を凝縮した一本。
この記事では、「森の蒸溜所」と呼ばれる白州から生まれた限定ボトルについて詳しくご紹介します。
シングルモルト白州ストーリーオブディスティラリー2024エディションの基本情報と特徴

南アルプス・甲斐駒ヶ岳の麓、標高約700メートルという高地に位置する白州蒸溜所は、豊かな森に囲まれた「森の蒸溜所」として知られています。サントリーの第二のシングルモルト蒸溜所として1973年に創業し、フレッシュでクリーン、そして微かにスモーキーなウイスキーで独自の地位を確立しています。
シングルモルト白州ストーリーオブディスティラリー2024エディションは、この蒸溜所の特徴を象徴する特別なリリースです。近年の白州限定品の流れを汲みながらも、新たなアプローチを示しています。
| カテゴリー | シングルモルトジャパニーズウイスキージャパニーズ |
| 産地 | 日本 |
| 蒸留所 | サントリー白州蒸溜所 |
| アルコール分 | 43% |
| 内容量 | 700ml |
| 価格帯 | 17,000円〜 |
| 味わいの特徴 | フレッシュな森の香りと、フルーティーな甘さが特徴。スモーキーな余韻も楽しめる。 |
| おすすめの飲み方 | ストレート、ロック、ハイボール |
| 限定 | 限定生産2024年限定 |

「ストーリーオブディスティラリー」シリーズは、各蒸溜所の持つ物語や個性を表現するために2024年から始まった新しいシリーズ!

白州版では蒸溜所の特徴であるスモーキータイプのモルト原酒に焦点を当て、バーボンバレルのみで熟成させることで、白州らしさを純粋な形で表現しています。
白州蒸溜所の歴史と森のウイスキーの物語


シングルモルト白州 STORY OF THE DISTILLERY 2024 EDITIONをより深く味わうために、白州蒸溜所の歴史、そして「森の蒸溜所」ならでは特徴をご紹介します!

山崎蒸溜所とは対照的なキャラクターを持つ白州蒸溜所の誕生から現在に至るまでの歴史を見ていきましょう!
蒸溜所の誕生と歩み

白州蒸溜所は、サントリーが山崎蒸溜所の建設に着手してから50周年の節目にあたる1973年に設立されました。設立を主導したのは、サントリーの二代目社長でありマスターブレンダーでもあった佐治敬三氏です。彼の目標は、山崎とは全く異なる環境で、異なるタイプのモルトウイスキー原酒を生み出すことでした。
蒸溜所の立地選定において最も重視されたのは、ウイスキーづくりに理想的な水質と、特徴的な自然環境でした。数々の候補地の中から、これらの条件を満たす場所として、山梨県白州町(現在の北杜市)が選ばれました。南アルプスの麓、標高約700メートルという高地は、世界でも稀な高地にある蒸溜所となりました。
白州蒸溜所の歴史において特筆すべきは、「白州西」(第1・第2期)と「白州東」(第3期)の段階的な移行です。当初の白州西は、均一な形状の大型ポットスチルを備え、大規模生産を志向していました。1981年には「白州東」が建設され、様々な形状の小型ポットスチルや木桶発酵槽、直火蒸溜といった、より多様な香味を生み出すための設備と技術が導入されました。
1988年頃には白州西での生産が休止され、白州東が現在の「白州蒸溜所」として稼働を続けることになり、この移行は、量から質へ、均一性から多様性(つくり分け)へとサントリーが舵を切った重要な転換点でした。

スコットランドのように原酒交換という概念がない日本では一社が複数の蒸留所を持ちタイプの異なる原酒造りを行っています!
「森の蒸溜所」としての特徴

白州蒸溜所の最大の特徴は、その立地環境にあります。約82万平方メートルにも及ぶ広大な敷地は豊かな森に囲まれ、「森の蒸溜所」の愛称で親しまれています。

この環境が白州のウイスキーに与える影響は計り知れません!
- 標高と気候: 標高約700メートルという高地に位置し、山崎蒸溜所と比較して年間平均気温が約5℃低い冷涼な気候は、ウイスキーの熟成をより穏やかに、ゆっくりと進行させる要因です。
- 森林環境: 熟成中のウイスキーが樽を通して森の清澄な空気を「呼吸」することで、独特の個性が育まれると考えられています。サントリーは蒸溜所周辺で「天然水の森」活動を展開し、2,000ヘクタールを超える広大な森林保全エリアを擁しています。
- 水源: 白州の仕込み水は、南アルプスの山々に降り注いだ雨や雪が、花崗岩の岩盤を時間をかけてゆっくりと浸透し、磨かれたものです。このプロセスにより、ミネラル分の少ない、極めて清冽で柔らかい軟水となります(山崎の水と比較しても硬度が低い)。この軟水が、白州のウイスキーの雑味のない、クリーンでスムースな酒質に貢献しているとされています。

このような標高の高い場所にウイスキーの蒸留所があるのは世界的にみても稀です!
白州蒸溜所の進化と挑戦


白州蒸溜所は時代とともに進化を続け、今では単一の蒸留所として世界屈指の設備を誇る蒸留所となっています!
- 1994年: シングルモルトウイスキー「白州12年」が発売され、蒸溜所の顔となりました。
- 2005年: 蒸溜所の改修が始まり、ポットスチルの一部が入れ替えられました。
- 2008年: シングルモルトウイスキー「白州25年」が発売され、長期熟成による深みを示しました。
- 2010-2013年: カフェ式連続式蒸溜機(コフィー・スチル)を導入し、グレーンウイスキーの生産も開始しました。これにより、モルトとグレーン両方を生産できる稀有な蒸溜所となりました。
- 2014年: ポットスチルを4基増設し、合計16基(8対)となりました。
- 2023年: 設立50周年を迎え、ビジター施設などをリニューアルしました。
- 将来計画: フロアモルティング(蒸溜所内で大麦を発芽させる製麦工程)の導入が計画されており、さらなる品質向上と個性の追求を目指しています。

白州蒸溜所の歴史は「量から質へ」の転換の物語でもあります。当初の大規模生産から、多様な原酒を生み出す「つくり分け」へと進化!
白州蒸溜所の製造工程は自然環境と技術の融合

白州のウイスキー造りの根幹を支えるのは、豊かな自然の恵みそのものです。南アルプスの清冽な水と、選び抜かれた大麦。この二つの要素が出会うことで、白州ならではの香味は育まれます。

それでは、その原点となる原料と水源について詳しく見ていきましょう。
原料と清らかな水源

白州蒸溜所で使用される水は、南アルプスの山々からの伏流水です。この水は、花崗岩層をゆっくりと時間をかけて通過することで自然にろ過され、ミネラル分の少ない、極めて柔らかい軟水となります。この清冽な軟水が、白州のクリーンで透明感のある味わいの基盤となっています。

原料の大麦は、白州ストーリーオブディスティラリー2024エディションでは特に、ピートで燻した「スモーキータイプ」の麦芽が使用されています。通常、白州ではピーテッド(燻製)麦芽とノンピーテッド(無燻製)麦芽の両方を使用し、様々なタイプの原酒を製造しています。
将来的には、蒸溜所内でフロアモルティング(大麦を発芽させる製麦工程)を行う計画も進んでいます。
伝統的な発酵槽と蒸溜による造り分け
木製の発酵

白州蒸溜所の発酵工程には、近代的なステンレス製の発酵槽だけでなく、伝統的な木桶の発酵槽も併用されています。木桶は、ステンレス槽とは異なる微生物叢(マイクロフローラ)の働きにより、より複雑な香味成分を生み出すとされています。木桶の維持管理には手間がかかりますが、白州の香味の多様性には欠かせない要素です。
造り分けを実現する蒸溜工程

白州蒸溜所の「つくり分け」の核心とも言えるのが、多様な蒸溜設備です
- 多様なポットスチル: 現在、形状やサイズの異なるポットスチルが合計16基(初留8基、再留8基)稼働しています。大きく分けて、ネックが直線的な「ストレート型」(重厚な酒質を生む)と、ネック部分に膨らみを持つ「ランタン型」(軽快でクリーンな酒質を生む)の2種類があります。
- 加熱方式: 加熱方法も使い分けられています。伝統的な「直火蒸溜」(力強い香味を生むが温度管理が難しい)と、蒸気で間接的に加熱する「間接蒸溜」(クリーンな酒質を生む)の両方を採用しています。
- グレーン蒸溜: 2010-2013年にかけて導入されたカフェ式(コフィー式)連続式蒸溜機によって、主にトウモロコシを原料とするグレーンウイスキーも生産されています。
このように一つの蒸溜所内で多様な変数(木桶/ステンレス発酵槽、多様なスチル形状/サイズ、直火/間接加熱)を意図的に組み合わせて原酒をつくり分けるアプローチは、世界的に見ても稀です。
冷涼な環境で進む熟成

白州の冷涼な気候と森の空気は、熟成プロセスにも大きな影響を与えます。熟成は、温度や湿度が自然に任された伝統的なダンネージ式またはラック式の貯蔵庫で行われます。
白州ストーリーオブディスティラリー2024エディションの特徴は、バーボンバレル「のみ」を使用している点です。通常の白州では、以下のような様々な樽が使用されています:
- バーボンバレル: アメリカンホワイトオーク製の樽で、バニラやココナッツの甘い香りを与えます。容量は約200リットル。
- ホッグスヘッド: バーボン樽を解体・再組立して少し大きくした樽。容量は約230リットル。
- その他: シェリー樽、ミズナラ樽なども使用されますが、白州では山崎ほど強調されていません。
白州蒸溜所には敷地内に製樽工場があり、輸入された樽材(ステーブ)の組み立て、バーボンバレルのホッグスヘッドへの改造、樽の修理、そして樽内部の焼き入れ(チャーリング)といった作業が行われます。特にチャーリングは、樽材からの香味成分の抽出に大きく影響し、「アリゲーター・チャー」と呼ばれる最も強い焼き方も行われています。

白州蒸溜所は「つくり分け」を重視しています。様々な形のポットスチルや発酵槽、加熱方法を組み合わせることで、一つの蒸溜所から多彩な個性の原酒を生み出しているのです。

また、敷地内に製樽工場を持つことで、樽の品質と仕様を厳密に管理し、最終的な風味をコントロールしています。
ストーリーオブディスティラリーとは?白州スモーキーを表現するバーボンカスク

「ストーリーオブディスティラリー」(Story of the Distillery、以下SOD)シリーズは、サントリーの各蒸溜所の技術、歴史、あるいは実験的な試みといった特定の側面を毎年限定版として紹介するものです。
このシリーズの中で、2024年5月28日に発売された「白州 Story of the Distillery 2024 EDITION」は、白州蒸溜所の特徴の一つであるスモーキータイプのモルト原酒を、バーボンバレルのみで熟成させた点に焦点を当てています。
価格は税込16,500円と、同時発売の山崎SODと同じ価格帯に設定されています。山崎版がミズナラやシェリー樽原酒をはじめとした多彩なモルトをブレンドしているのに対し、白州版ではスモーキータイプの原酒とバーボン樽という特定の組み合わせに焦点を絞っている点が対照的です。
バーボンバレル熟成とスモーキーモルトの相互作用

白州SOD2024エディションは、特定のテーマに焦点を当てた探求的なリリースと言えます。スモーキータイプのモルト原酒をバーボンバレル「のみ」で熟成させるという選択は、意図的な設計の結果です。

バーボンバレルは、以下のような特徴的な香味をウイスキーに与えます!
- バニラとキャラメル: トーストされたアメリカンオークからの甘い香り
- ココナッツとトロピカルフルーツ: 特にパイナップルなどのフルーティーな要素
- スパイス: クローブや軽いシナモンのようなスパイス感
- クリーンな風味: シェリー樽に比べて色素や渋みが少なく、原酒本来の特性を生かす

これらの特徴が、白州のスモーキータイプのモルト原酒とどのように相互作用するかが、このリリースの焦点です。バーボン樽由来の典型的かつクリーンな香味(バニラ、クリーム、軽やかなフルーツ)で白州本来のフレッシュな酒質とピートスモークを補完し、シェリー樽やミズナラ樽のようなより重厚な影響を避けることで、独特のバランスを狙っています。
パッケージングに込められた意味

白州SOD2024エディションのパッケージングにも特別な配慮がなされています。「白州」を象徴する緑色のボトルには、2023年にリニューアルされた白州蒸溜所の姿を描いた和紙ラベルが採用され、「2024 EDITION」と明記されています。これは、蒸溜所の新たな歩みと自然との共生を象徴するデザインです。
専用の化粧箱に収められており、贈答品としても、またコレクターズアイテムとしても魅力的な装いとなっています。山崎版と並べて保管することで、サントリーの2大シングルモルト蒸溜所の対照的な個性を視覚的にも表現できる設計となっています。

「ストーリーオブディスティラリー」シリーズは、各蒸溜所の「物語」の一側面に焦点を当てるという新しいコンセプトのシングルモルトです。

白州では「スモーキータイプのモルト原酒×バーボンバレルのみ」という明確なテーマを持ち、白州の持つ可能性の一つの形を探求しています。

それでは「白州SOD 2024」の味と香りを3種類の飲み方でみていきましょう!
テイスティング(実際に飲んでみた)

白州SODのフレーバー
白州SODの味わい
白州らしさが凝縮した味わいのストレート

香り
ミント、若葉、湿った土、洋梨、青リンゴ、ハチミツ、ピール、スモーク
味わい
ハチミツの甘さと清々しいメンソール
感想
ストレートで口に含むと、清涼感のある若葉の香りと共に、湿った土のようなニュアンスが広がります。洋梨や青リンゴのフルーティーさにハチミツの穏やかな甘さが重なり、シトラスピールのほのかな苦味が全体を引き締めます。
華やかなハチミツの甘さが広がるにつれて、ミントの清涼感が現れます。若葉とシトラスのビターが追いかけてきて、フルーティーな洋梨の香りと、ほのかなミントの清涼感、そしてスモーキーさが長く続きます。

通常の白州NAよりも清涼感や森林を思わせる香りが色濃く反映されています!白州の”原液”を思わせる味わいがとても魅力的でした!
爽やかなビター感のロック

香り
青リンゴ、洋梨、ミント、ハチミツ、スモーク
味わい
若葉を思わせる清々しいビター
感想
オンザロックにすると、熟したフルーティーな香りが前面に出てきます。すっきりとしたミントの清涼感に華やかなハチミツの甘い香りが重なり、爽やかな香りの奥に軽いスモーキーなニュアンスが漂います。 口に含むと、ミントやグラッシーさを伴った清涼感が口の中に広がり、洋梨のジューシーなライムを思わせるビター感が絡み合います。全体を包む淡いスモーキーさとミントの清涼感が長く残ります。

ロックにするとビターさが全面に出てきます。しかし、ハチミツの華やかな甘さもあるので白州ならではの清涼感溢れる味わいが特徴的でした!
清々しく華やかなハイボール

香り
洋梨、青リンゴ、ハチミツ、ミント、スモーク
味わい
青々としたビターとハチミツの甘さが心地よく広がる
感想
ハイボールにすると、洋梨や青リンゴのジューシーで爽やかな果実の香りが立ち上がります。ミントの清涼感とハチミツの甘さが淡く漂います。
加水が進むとスモーキーさが前に出てきて、「白州ハイボール」らしさが出てきます。ミントや清涼感のある香りとビターさが心地よく広がります。
青リンゴとハチミツのジューシーで華やかな甘さ、若葉を思わせるビター感、青々としたビターとハチミツの甘さ、スッキリとした余韻が楽しめます。

白州といえばハイボール!というかたも多いと思いますが、白州NAと比べると甘さが強い印象でした!比率でビターさが欲しい場合は薄めに作ると良いかもしれません。
まとめ
「シングルモルト白州ストーリーオブディスティラリー2024エディション」は、2024年5月28日に発売された、南アルプスの麓、標高約700メートルに位置する「森の蒸溜所」白州の個性を見事に表現した特別なウイスキーです。
税込16,500円という価格に見合う価値を持つこの一本は、白州蒸溜所特有のスモーキータイプのモルト原酒をバーボンバレルのみで熟成させることで、フレッシュでクリーンな味わいと微かなスモーキーさを絶妙なバランスで引き出しています。
テイスティングでは、ミントや若葉の清涼感、洋梨や青リンゴのフルーティーさ、ハチミツの甘さ、そして上品なスモークが層を成して広がり、ストレート、ロック、ハイボールのいずれでも楽しめる懐の深さを感じさせます。
緑色のボトルと和紙ラベルによる洗練されたデザインも魅力的で、「ストーリーオブディスティラリー」の白州版として、森の息吹を感じさせる爽やかさと奥行きのある味わいは白州ファンなら気に入ること間違いなしの内容となっています!

最後までお読み頂きありがとうございました。

テイスティングに使用しているグラス「グレンケアン」、クリスタル製なのに丈夫で倒れにくく洗いやすい!!しかも、安価という素晴らしいウイスキーグラスです!!





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