このウイスキーを簡単にまとめると
トリスクラシックについて
サントリーが販売する「トリス」は戦後間もない1946年から続くロングセラー商品。
1950年にはトリスを扱う「トリスバー」が続々と登場し、日本の高度経済成長と共に賑やかな夜に欠かせない存在になりました。
日本の成長と共に様々なボトルデザインに移り変わりましたが、沢山の人に「気楽にウイスキーを楽しんでもらいたい」という想いは今でも変わりありません。
そんなトリスウイスキーの伝統を受け継ぎながら、現代のスタイルに合わせて2015年に発売されたのが今回ご紹介する「トリスクラシック」です。
「トリスクラシック」は安価で手頃なブレンデッドウイスキー。味の決めてとなるのはシェリー樽原酒と白州蒸留所のオイリーな香味を持った原酒。ハイボールにしても崩れない様にしっかりとした味わいを創り出したとブレンダーの開発秘話があります。
トリスといえば、この「アンクルトリス」が有名ですね!!こちらは、1958年の当時の寿屋(現・サントリー)に在籍していた柳原良平氏によって生み出されたキャラクターで、昭和の時代から現在に至るまで「一日の疲れを癒やすサラリーマンの心情を代弁するキャラクター」として、今でもトリスの顔としてCMや広告などに度々登場します。「座右の銘:フツー」というところや、「おいしいハイボールを作るのが好き」といった内容も親しみやすく、サントリーの広告戦略のうまさは昔から本当に凄いと思います。
そんな「トリスクラシック」を3種類の飲み方でレビュー♪♪
テイスティング(実際に飲んでみた)
フレーバーチャート
味わいチャート
ストレートで飲んでみる
香り
- かすかにカラメル、アルコール消毒液の香り
味わい
- 弱いカラメルの様な甘さ、アルコールの刺激は香りほどでは無い、全体的にウイスキー要素が薄い
感想
まずはストレートから飲んでみます。香りはアルコール感が強く、ツンっと鼻を刺激します。非常に弱いですがカラメルの様な甘い香りやフルーティーな要素も感じ取れます。口に含むと、意外にもアルコール感が少なく、あっさりとした軽い飲み口です。口の中でしばらく転がしているとちょっとベタッとした甘みを感じ、飲み込むと同時くらいにビターさが目立ち余韻は再びアルコールやウォッカの感覚に近い形で消えていきます。ん〜、アルコール感が目立ち香味も薄いので、ストレートで飲むにはちょっと厳しいかなと思いました。ただ、同じサントリーの「レッド」よりは全然イケます(笑)
ロックスタイルで飲んでみる
香り
- アルコール(ウォッカ)、微かにカラメル
味わい
- アルコール感とビターが目立つ、僅かながらリンゴやカラメル
味わい
次はオンザロックで飲んでみます。香りはウォッカなど無味無臭の蒸留酒にかなり近い香りで、アルコールを直接嗅いでいる様なクリアで甘さが微妙にある香りがします。そして、甘さの中にはリンゴやカラメルといったモルトの要素も僅かですが感じ取れます。口に含むと、やはりアルコール感と時間差で感じるビターが目立ち余韻も無くサッパリとしています。ウイスキーというよりは、ウイスキー風味のウォッカを飲んでいる様な感覚もあり、飲み始めの「濃いめ」でウイスキー感がギリギリ感じられるレベルで、全体的には「薄い」といった印象だけが残りました。
ハイボールで飲んでみる
香り
- ほぼ無い、濃いめで微かに果実の様な香り
味わい
- ウォッカハイボールを飲んでいる様なクリアでサッパリとした味
感想
最後は「トリハイ」と呼ばれるハイボールで飲んでみます。香りは「ほぼ無い」と言ってもいいくらいに薄く、微かに果実感がある程度です。炭酸のミネラル感からくる苦みが目立ち、濃いめにする事で若干フルーティーさが感じ取れる様になりました。物足りないので、レモンを搾って入れてみると、CM通り飲みやすく非常に爽やかですが、もはや「レモン酎ハイ」とさほど変わらずウイスキー要素が乏しい印象でした。
まとめ
元祖ハイボールの立役者であるトリスですが、ウイスキーのニュアンスを知ってほしいという立ち位置で飲むべき銘柄というのが結論です。3種類の飲み方で試しましたが、ウイスキー要素が薄く、焼酎やウォッカに近い感覚でした。価格を考えれば仕方ないかもしれませんし、ウイスキーのクセを極力排して、好みにアレンジを施し「酔う」事を目的としているならばしっくりもきます。しかし、ウイスキーブログでのレビュー記事ですので、あくまでウイスキーとしての評価は「いまいち」という結果です。
ただ、何度も言いますが「サントリーレッド」と比べるとトゲトゲしさが無く、飲みやすい所もあるので「レッド」か「トリス」の2択であれば、個人的には間違いなく「トリス」をオススメします。味は不味くなければいい、とにかくハイボールが好きなんだ!!と言う方にはもってこいの銘柄です。
色々言ってますが、筆者は過去の金欠時には「トリス」に散々世話になってます(笑)しかし今は、ハイボールとして純粋に飲みたい時は「デュワーズ」、レモンのサッパリ感が欲しいときは「キンミヤ焼酎」を飲み、各分野での定番品を飲み分けをするという無駄な努力を実行しています。
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