

こんにちは!ウイスキーの魅力と楽しさを伝えるカエル「sister-ley」です!

今回は、「グランツ トリプルウッド」の解説&レビューを行っていきます!
スコットランドのダフタウンに拠点を置くウィリアム・グラント&サンズ社。そのブレンデッドスコッチウイスキー「グランツ」は、1887年の創業以来、家族経営を続けながら、世界第3位の販売量を誇るブランドへと成長しました。
そのグランツの核となる製品が「グランツトリプルウッド」です。このウイスキーは、三種類の異なる樽で熟成するという独自の製法により、滑らかで豊かな味わいを実現しています。
このボトルの最大の特徴は、バージンオーク樽、アメリカンオーク樽、バーボンリフィル樽という3種類の木材を使用し、それぞれの樽が持つ個性を引き出した複雑な風味を生み出している点です。スパイシーさと滑らかさ、そして心地よい甘さが絶妙なバランスで調和した「グランツトリプルウッド」は、世界中で愛されています。
この記事では、家族経営の伝統から生まれた「グランツトリプルウッド」について詳しくご紹介します。
グランツトリプルウッドの基本情報と特徴

グランツトリプルウッドは、スコットランドのダフタウンに本拠を置くウィリアム・グラント&サンズ社が製造する、ブレンデッドスコッチウイスキーです。1887年に創業したこの家族経営の企業は、世界で3番目に売れているスコッチウイスキーのブランドへと成長し、現在では180カ国以上で販売されています。
グランツトリプルウッドの最大の特徴は、その名前が示す通り、3種類の異なる樽で熟成されるという独自の製法にあります。このトリプルウッド熟成によって、複雑で滑らかな風味を実現しています。
| カテゴリー | ブレンデッドスコッチウイスキー |
| 産地 | スコットランド・ダフタウン |
| 製造会社 | ウィリアム・グラント&サンズ社 |
| アルコール分 | 40% |
| 内容量 | 700ml |
| 価格帯 | 1,500〜2,500円 |
| 飲みやすさ | ★★★★★ |
| 味わいの特徴 | 滑らかでバランスの良い味わい。バニラの甘さ、スパイシーさ、フルーティーな風味が調和 |
| 熟成方法 | バージンオーク樽、アメリカンオーク樽、バーボンリフィル樽の3種類の樽で熟成 |
| おすすめの飲み方 | ストレート、ロック、ハイボールのいずれでも楽しめる |

「トリプルウッド」は、2018年7月にグローバルなブランド刷新の一環として、従来の「グランツファミリーリザーブ」から名称変更されました。

中身自体は変更されていませんが、その製法の特徴をより明確に伝える名称となりました!
ウィリアム・グラント&サンズ社の歴史と家族経営の物語

グランツトリプルウッドをより深く味わうためには、その背景にあるウィリアム・グラント&サンズ社の歴史と「家族経営」ならではの特徴を知ることが重要です。大手企業が多いウイスキー業界で、創業以来一貫して家族経営を貫いてきた同社の歴史には、多くの学びがあります。

創業者ウィリアム・グラントの熱い想いから始まった物語、一緒に見ていきましょう!
創業者の夢と挑戦

ウィリアム・グラント&サンズ社は、1887年にウィリアム・グラントによって設立されました。彼の目標は「谷で最高のウイスキー」をつくることでした。グラントは、7人の息子と2人の娘の助けを借りて、スコットランドのダフタウンにグレンフィディック蒸留所を建設し、1887年のクリスマスの日に最初のスピリッツを生産しました。
創業当初から家族全員が協力して事業に携わる体制は、同社の伝統と品質へのこだわりを育む基盤となりました。この家族の絆と情熱が、後のグランツブランドの成功を支える重要な要素となります。

創業者ウィリアム・グラントの情熱と信念が、現在も続く家族経営の原点となっています!
「グランツ」ブランドの誕生

1898年、当時最大のスコッチウイスキーブレンダーであったパティソンズ社が倒産。この出来事を、ウィリアム・グラントはブレンデッドウイスキー市場への参入という好機と捉え、自身の名を冠した「グランツウイスキー」を発売しました。

それまでシングルモルトウイスキーに注力してきたグラントにとって、新たな挑戦でした。

ウィリアムの義理の息子、チャールズ・ゴードンは、グランツの初期の販売網を構築し、事業を大きく成長させる上で不可欠な存在でした。さらに、1915年にスコッチウイスキーの最低熟成期間を2年とする法律が施行された際(現在は3年)、ウィリアム・グラントはすでに長期熟成された豊富な原酒を確保していました。
この先見の明によって、多くの蒸留所が操業停止に追い込まれる中、グランツは安定した生産を維持できたのです。このことが、グランツブランドが早期に市場で確立され、高い信頼を得るための大きな推進力となりました。

競合他社が生産に苦慮する中、グランツが安定供給を続けたことは、顧客からの信頼を大きく高めました。

「品質が安定しているグランツ」というイメージは、その後のブランド成長に大きく貢献しました。
「トリプルウッド」への進化

グランツファミリーリザーブは、2018年7月にグローバルなブランド刷新の一環として、グランツトリプルウッドに名称変更されました。しかし、中身は変更されていません。この名称変更の背景には、トリプルウッド熟成という独自の製法を通じて、より優れた品質を消費者に伝えるという目的がありました。
このリブランディング戦略は、グランツトリプルウッドの主要な差別化要因である熟成プロセスを強調することで、消費者の関心を引くことを狙ったものと考えられます。この刷新では、新しいパッケージデザインと、より洗練されたコアレンジも導入されました。
象徴的なブランドデザイン

1957年、ハンス・シュレッガーによってデザインされた特徴的な三角形のボトルは、グランツの象徴として広く知られています。このユニークな形状は、輸送と保管の効率を高めるだけでなく、数あるウイスキーボトルの中でも際立つ存在感を放ち、琥珀色の液体そのものの美しさを際立たせることを意図していました。この革新的なボトルデザインは、グランツのブランド認知度向上に大きく貢献し、競争の激しい市場で成功を収めるための重要な要素となったのです。
2002年には、この象徴的なボトルとラベルのデザインが刷新され、グラント家の紋章と「Stand Fast(断固として)」というモットーがエンボス加工として施されました。これらの変更は、グランツが脈々と受け継いできた伝統と、創業以来変わらぬ家族経営であることを改めて強調し、ブランドへの信頼性とオーセンティシティをより一層高める効果をもたらしました。
【補足情報】
グランツを所有するウィリアム・グラント&サンズ社は、世界で最も売れているシングルモルトウイスキー「グレンフィディック」のオーナーでもあり、手作りの製法にこだわる「バルヴェニー」蒸溜所も傘下に収めています。名だたる蒸溜所のオーナーであるだけでなく、近年では、ブレンデッドモルトとして高い人気を誇る「モンキーショルダー」や、個性的なフレーバーで知られる「ヘンドリックスジン」の販売も手がけています。
その中でも、ブレンデッドウイスキーの分野において世界第3位の販売量を誇るのが、今回ご紹介する「グランツ」です。
実は、グランツの特徴的な三角形のボトルデザインには、ウイスキー造りに欠かせない3つの要素が込められています。それは、「火」「水」「土」です。「火」は、かつてウイスキーの蒸留に用いられていた石炭直火蒸溜を象徴しています。「水」は、高品質なウイスキー造りに不可欠な良質な水源を表し、「土」は、ウイスキーの原料となる大麦と、風味付けに使われるピートを意味しています。この3つの要素をボトルデザインに凝縮した「グランツ」の三角形ボトルは、同社の代表的なシングルモルトウイスキーである「グレンフィディック」にも採用されているデザインなのです。

また、ウィリアム・グラント&サンズ社が家族経営を続けていることは、短期的な利益を追求するのではなく、長期的な成長を重視する経営姿勢に繋がっています。独立系企業ならではの価値観が、ウイスキーの品質と伝統を守り続ける原動力となっていると言えるでしょう。

グランツの特徴的な三角形のボトルデザインは、ウイスキー造りに欠かせない3つの要素を表しています。

3つの要素をボトルデザインに盛り込んだ「グランツ」、このデザインはシングルモルトの「グレンフィディック」にも採用されています!
ブレンド技術と蒸留所

グランツトリプルウッドの複雑な味わいは、厳選された約25種類のシングルモルトとグレーンウイスキーのブレンドによるものです。これら多くの原酒を絶妙なバランスで組み合わせる役割を担うのが、マスターブレンダー(現:ブライアン・キンズマン氏)です。
ウィリアム・グラント&サンズ社は、蒸留、樽製造、ブレンドの全ての工程を自社で完結させる、唯一のブレンデッドウイスキーメーカーです。この体制が、高い品質と一貫性を維持する強みとなっています。
グランツの核となるグレーンウイスキーは、1963年に革新的な技術で建設されたガーヴァン蒸留所で製造されています。その品質は世界的に高く評価され、グランツの味わいを支える重要な要素です。

ウィリアム・グラント&サンズ社は、蒸留から熟成、ブレンドまでを自社で一貫管理。この垂直統合こそが、揺るぎない品質を保証する証です。
トリプルウッド製法とは?三種の樽が織りなす複雑な風味

スコッチウイスキーの奥深い魅力を堪能できるブレンデッドウイスキー、「グランツ トリプルウッド」。その名の通り、3種類の異なる樽で熟成される独自の製法と、多様な原酒のブレンドが生み出す豊かな風味が特徴です。
味わいの要となるキーモルトと多様な原酒
グランツは、ウィリアム・グラント&サンズ社が誇るブレンデッドスコッチウイスキーであり、その複雑でバランスの取れた味わいは、厳選されたモルトウイスキーとグレーンウイスキーの絶妙なブレンドによって生まれます。特に、味わいの核となるのは、同社が所有する以下の4つの蒸溜所の個性豊かなモルト原酒です。

- グレンフィディック: フルーティーでフレッシュな香りが特徴で、グランツに華やかさと軽快さをもたらします。
- バルヴェニー: 蜂蜜のような甘さと、豊かなモルティさが特徴で、グランツに奥行きとコクを与えます。
- キンヴィ: バランスの取れた穏やかな味わいが特徴で、ブレンド全体の調和に貢献します。
- アイルサベイ: 海辺のニュアンスとフルーティーさが共存する独特の風味が特徴で、グランツに複雑さと個性を加えます。
これらの蒸溜所のモルト原酒は「キーモルト」と呼ばれ、ブレンデッドウイスキーの骨格を形成し、その特徴的な風味を決定づける上で非常に重要な役割を担っています。それぞれのキーモルトが持つ個性的な香りと味わいが、ブレンダーの熟練の技によって引き出され、絶妙なバランスで調和することで、グランツならではの滑らかで豊かな風味が生まれるのです。
このように、グランツは単に複数のウイスキーを混ぜ合わせただけでなく、それぞれのキーモルトの個性を理解し、最大限に活かすことで、奥深く魅力的な味わいを実現しているブレンデッドウイスキーと言えるでしょう。

これらの特徴的なキーモルトを主軸に、さらに25種類ものハイランドモルトウイスキー、そしてエアシャー蒸溜所で製造される高品質なグレーンウイスキーがブレンドされます。多様な原酒を組み合わせることで、グランツトリプルウッドは複雑で奥行きのある味わいを実現しているのです。
3つの熟成樽を使用した「トリプルウッド」製法

グランツトリプルウッドの最大の特徴とも言えるのが、熟成に使用される3種類の異なる樽です。それぞれの樽が原酒に独特の風味を与え、最終的な味わいの複雑さと滑らかさを生み出しています。
- ファーストフィルのバーボンバレル: 一度バーボンの熟成に使用された樽で、濃厚でスムースなまろやかさを原酒に与えます。
- 新樽のアメリカンオーク樽: 新しいアメリカンオーク樽で熟成させることで、スパイシーで力強い風味が加わります。
- リフィルのアメリカンオーク樽: 一度ウイスキーの熟成に使用された後の樽で、バニラのような甘さと、口当たりの滑らかさを引き出します。

この3種類の樽と、厳選された豊富な原酒の組み合わせによって、「グランツ トリプルウッド」のスムースでバランスの取れた、世界中で愛される味わいが生まれるのです。

では、世界的スタンダードの1つ「グランツトリプルウッド」の味と香りを3種類の飲み方でみていきましょう!
グランツトリプルウッドを実際に飲んでみる

グランツトリプルウッドの香り
グランツトリプルウッドの味わい
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ストレートで飲んでみる

香り
リンゴ、ハチミツ、バニラ、ウエハース、アルコールの刺激
味わい
シトラスの風味と穀物の甘さ
感想
グラスに鼻を近づけると、まずリンゴのフレッシュでフルーティーな香りが心地よく広がります。続いて、華やかなハチミツと甘美なバニラの香りが優しく包み込み、軽やかなウエハースのような香ばしさが現れます。最後に、鼻腔をかすめるアルコールの刺激を僅かに感じます。
口に含むと、アルコールの刺激と共に、熟したリンゴのようなフルーティーな甘酸っぱさが感じられます。穏やかなハチミツとバニラの甘さが広がり、ウエハースの香ばしさが味わいに奥行きを与えます。スムーズでなめらかな口当たりで、アルコールの甘さと共に、爽やかなシトラスの風味が心地よく広がります。
余韻には、穀物の甘さと共に、ウエハースの香ばしさの奥に、かすかなスパイシーさが顔を出し、ドライでビターな印象を残します。

グレンフィディック由来のリンゴが心地よく、ボトルデザインやキーモルトが共通しているため、ブレンデッドながらも一貫した味わいが楽しめます。この価格帯でストレートでも美味しく飲めるのは素晴らしい!

ロックで飲んでみる
香り
リンゴ、オレンジ、バニラ、ビターチョコ、ビスケット
味わい
ビターテイスト、フルーティー
感想
次は氷を入れてオンザロックで飲んでみます。
オンザロックにすると、アルコールの刺激が和らぎ、リンゴやオレンジのような、より丸みを帯びたフルーティーな香りが際立ちます。バニラの甘さと共に、ほろ苦いビターチョコのようなニュアンスが現れ、焼きたてのビスケットのような香ばしさが、全体を温かく包み込みます。
口に含むと、舌の縁に感じるビターな味わいが現れ、その後にフルーティーな甘さが広がります。オレンジの皮を思わせるビターさが口いっぱいに広がり、香ばしく甘い香りに対して、ビターでドライな味わいが特徴的です。
余韻には、アルコール感と穀物の甘み、シトラスのビターさが残り、少しひっかかりを覚える印象が残りました。

元々ライトな味わいのため、加水や冷却は風味が崩れる印象でしたが、ネガティブな要素がなく、初心者でも飲みやすいと感じました。
ハイボールで飲んでみる

香り
リンゴ、オレンジ、ハチミツ、ビスケット
味わい
フルーティーで爽やかな甘さが残る
感想
ハイボールにすると、リンゴやオレンジのフレッシュなフルーティーさに、ハチミツの華やかな甘さが加わり、爽やかな香りが立ち上ります。アルコール感は穏やかになり、フルーティーで軽やかな印象を与えます。ビスケットのような香ばしさが奥に感じられ、ハイボールにしてもウッディさが残ります。
口に含むと、フルーティーなリンゴの香りと、ほのかに感じるハチミツの甘さが広がります。ウッディな樽の渋みとシトラスのビター感が、味わいを引き締め、濃いソースの肉料理に合わせると、リフレッシュしてくれるような爽快感があります。後味には、フルーティーな甘さと、かすかなビター感が残り、すっきりとした印象を与えます。

心地良い酸味とフルーティーな香りで、軽やかだがしっかりとした味わいです。適度な酸味が肉料理と合いそうです。
まとめ
シングルモルト世界No.1のグレンフィディックの流れを汲む「グランツトリプルウッド」は、ブレンデッド市場でも世界3位の実力。重厚なスコッチとは一線を画す、ライトで軽快な味わいが特徴です。
リンゴや洋ナシのようなフルーティーな香りが心地よく、軽やかでありながらもウイスキーとしての骨格も感じられます。ピートやスモーキーフレーバーが苦手な方や、気軽にフルーティーなスコッチを楽しみたい方におすすめ。加水や炭酸で割ることで様々な表情を見せ、ハイボールでは食中酒としても楽しめます。
グランツトリプルウッドは、気軽にウイスキーのフルーティーさを味わえる、コストパフォーマンスに優れた一本。これまでスコッチに抵抗があった方にも、新たなウイスキーの魅力を発見できるはずです。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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