【レビュー】カリラ12年の味と香りを3種類の飲み方で解説!!

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このウイスキーの特徴

このウイスキーについて

今回は、アイラ島で最大の生産量を誇る「カリラ蒸溜所」のシングルモルト「カリラ12年」をご紹介します。

カリラ蒸溜所について

では、「カリラ蒸溜所」について簡単にご説明いたします。カリラ蒸溜所の創設は1846年、グラスゴー蒸溜所のオーナーである「ヘクターヘンダーソン」によって設立されました。

設立以降は、様々なオーナーを転々として戦時中は操業停止になるなど、苦難の歴史を乗り越えてきた蒸溜所でもあります。

現在は世界最大手のディアジオ社の元、安定した稼働を続けており同社が販売するブレンデッドウイスキー「ジョニーウォーカー」の構成原酒として重要な役割をしているんです。

世界一売れているブレンデッドウイスキー「ジョニーウォーカー」のキーモルトとして安定的な生産を続けているカリラ蒸溜所。その生産量は年間650万リットルにも及びます。しかし、意外にもシングルモルトとしてのリリースは最近で、2002年から販売が開始されました。

と、ここでカリラという意味ですが「アイラの海峡」という意味「CAOL」が海峡「ILA」がアイラを指しています。

スコットランドの南西部にある「アイラ島」と「ジュラ島」の海峡に建っていることから、その名がつきました。ポットスチルがある蒸溜棟はガラス張りでとても美しい。

蒸溜所の背後から周囲を見渡すと、目の前には「ジュラ島」が眼下に広がる景観のとても美しい場所でもあります。

カリラ蒸溜所の製造について

では、次にカリラ蒸溜所のウイスキー製造過程について簡単に見てみましょう!

カリラ蒸溜所では仕込み水に「ロッホナムバン湖」の水を使用しています。

ナムバン湖は、蒸溜所から1.5kmほどの所にあり近隣のヨードをたっぷり含んだ土壌の影響で、ピート色の非常に強い水質が特徴です。

ナムバン湖の水を使い、57,000リットルもある巨大な木製の発酵槽によって蒸溜所の特性を活かしたウォッシュ(醪)が造られます。

出来たウォッシュは、ウイスキー製造工程の華形である蒸溜の工程へと進みます。

カリラ蒸溜所には、美しい銅製のストレート型ポットスチルが6基あり、蒸溜工程の最初と最後の部分を使わないミドルカットという手法を行っています。雑味の無いきれいな蒸留液だけを使っているんですね!!

出来上がる蒸留液(ニューメイク)もさることながら、蒸留器のある蒸溜棟もガラス張りで本当に美しい蒸溜所です。

出来上がった蒸留液はバーボン樽に詰められ(シェリー樽も少量使う)蒸溜所の貯蔵庫ではなく、グラスゴーにある専用の貯蔵庫に運んで熟成という眠りにつきます。

蒸溜所の風土100%の恩恵を受けて熟成して欲しいものですが、色々な事情によってグラスゴーでの熟成になっているんですね・・。蒸溜所の熟成庫で熟成した物も飲んでみたい・・。

ちなみに・・・豆知識

ちなみに、カリラ蒸溜所では原料の大麦を発芽させたり煙で燻して発芽を止める工程の「モルティング」などは行っておらず、モルトは製麦業者「ポートエレン」に委託しています。

ポートエレンといえば、同オーナーによって所有されながらも「カリラ蒸溜所」の運営を優先された為に、閉鎖された「幻の蒸溜所」として有名です。今でも少しずつリリースされるオフィシャルボロつは大変高価で入手も困難。

最も売れている「ジョニーウォーカー」の販売継続の為に、安定した原酒を供給する為には効率を求められますから、当時としては苦渋の決断だったのかもしれませんね!?

ポートエレンの閉鎖と引き換えに最大量の生産量を手に入れた「カリラ蒸溜所」。そんなカリラ蒸溜所のシングルモルトはアイラモルトとしてはクセが少ない傾向にあると言われます。

今回も、いつものように3種類の飲み方でレビューをしていきますので、よろしければ最後まで御覧ください。

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テイスティング(実際に飲んでみた)

フレーバーチャート
味わいチャート

ストレートで飲んでみる

香り
  • ピート、ライム、オリーブ、梅の種、ワインコルク、紅茶、湿った麦
味わい
  • 潮の香りに柑橘の酸味とビター、余韻で灰の様なスモーク感
感想

では、まずはストレートから飲んでみます。香りはピーティーな香味と柑橘のキリッとした酸を感じます。そして、オイル感のあるクレヨンやオリーブっぽい香りに梅の種や、ワインコルク、湿った麦などのシリアルでウッディな香りがあります。時折、発酵感のある紅茶の様なものも奥まった感じであり、「THE アイラ」というよりは白ワインにも似た、サッパリとしていてキリッとした印象が強いです。

口に含むと、潮気を感じる淡いヨード感に柑橘の酸味とビターが、キリっと効いていて爽やかな印象。しかし、余韻にかけては灰や焼却炉の近くに感じるスモークっぽさがじんわりと鼻を抜けて、アイラモルトとしての存在感を放っています。

このモルトは入り口は軽めで、後になって本性を出してくるところに「気まぐれ感」があって非常に面白いと味わいがします。全体の酒質としてはブレンデッドの様な軽さや優しさも感じるので、これからアイラを飲んでみたいという方には敷居は低めで飲みやすいかもしれません。

ロックで飲んでみる

香り
  • スモモ、ライム、カスタード、梅、チョコ、ピート
味わい
  • ピーティーで酸味の効いたスモーク感、アフターにキリッとしたビター
感想

次は氷を入れてオンザロックで飲んでみます。香りは一気にフルーティーな香味が強調され、未熟感を感じるスモモやライム、そしてクリーミーな印象のカスタードやチョコレートっぽさがあり、酸味と塩気の混じった梅っぽさと、ピートのアクセントが心地よいです。

口に含むと、ピーティーなスモーク感と柑橘の酸味が口の中に広がります。そして、どこかクリームっぽい優しい甘みがあって余韻にかけてライムのビターがギュギュッと強くなり後味はかなりシャープな印象です。

アフターにかけてのビターの強さも嫌味な感じではなくどこか酸を伴っていて、全体として爽やかでスイスイ飲めてしまう印象がありました。12年以上の熟成期間で得た「丸み」がこの飲みやすさに反映されていんだと思います。

ハイボールで飲んでみる

香り
  • ピート、スモーク、灰、レモン(ライム)
味わい
  • 酸味のあるフレッシュさ、ドライで軽い印象のスモーク感
感想

最後はハイボールで飲んでみます。カリラに関してはウイスキー通の中でもハイボールで飲まれる方が非常に多い印象があります。

香りは、まずピートと心地よいスモーク感があり、灰の様な乾いた煙たさがあります。また、少し酸っぱさを覚える感じはレモンやライムといった柑橘の要素がひっそりと溶け込んでいるからだと思います。

口に含むと、爽やかで心地よい酸味が口に中に広がってとてもフレッシュな印象です。若干ですが潮の香りと優しいヨード感があり、湿気の多い季節に飲みたくなる塩気の効いたドライな味わいが広がります。また、クリームの様な滑らかさと白ワインっぽい酸味を感じるところがあり、ハイボールに非常に良く合うシングルモルトと言えるでしょう。女性の方でも案外スルスルっと飲めてしまいそうです。ちょっと抵抗を感じるのであれば、お好みでレモンを絞っても良いかもしれません。

3種類の飲み方ではハイボールが1番お勧め!!

まとめ

アイラモルトの中でも飲みやすいと言われる「カリラ12年」のレビューでした。

シングルモルトとしてのリリースは2002年からなので、比較的新しい銘柄ですが他のアイラモルトとは違って心地よい酸味や、尖った部分が少ない優しい味わいが特徴的です。生産量も多い蒸溜所ですので、オフィシャルだけでなくブレンデッドやボトラーズなど違った個性のカリラを味わえるのも良いところですね!!

ですが、まずは蒸溜所の提示するオフィシャルの味わいから楽しんでみて下さい!!ストレートはもちろん、ロックでも美味しいですが何よりハイボールにした時のカリラは別格だと思います。ご自身に合ったスタイルでアイラモルトへの架け橋に最適な銘柄だと思いました。

初めてカリラのボトルを見た時は「ワイン!?」と思えるほどシャープでスッキリとしたイメージがあったのを思い出します。

今回も、最後までお読みいただきありがとうございました。


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