【レビュー】ハイボールにピッタリの「ザ・マッカラン トリプルカスク12年」の味と香りを3種類の飲み方で解説!!

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このウイスキーの特徴を簡単にまとめると

ザ・マッカラン トリプルカスク12年とは
  • ウイスキーの属性:シングルモルト
  • 産地:スコットランド(スペイサイド)
  • 蒸溜所:マッカラン蒸溜所
  • 飲みやすさ:★★★★★★
  • 味わい:エレガント、加水で変わるキャラクター
  • おすすめの飲み方:ハイボール
  • 総合評価:★★★★★☆
  • どんな人に向いている?:マッカランをハイボールで楽しみたい人、ハイボールファン

マッカランは、スコットランドのスペイサイド地域にある歴史あるシングルモルトウイスキーのブランドです。1824年に創業されたマッカラン蒸溜所は、スペイ川のほとりに位置し、美しい自然に囲まれています。マッカランは、その品質の高さと豊かな味わいから、世界中のウイスキーファンに愛されています。マッカランの魅力を知るために、蒸溜所の歴史や製法、製品について紹介します。

マッカラン蒸溜所は、1824年にアレクサンダー・リード氏がライセンスを取得して正式に創業しました。しかし、その前からも密造としてウイスキーの生産が行われていたと言われています。マッカランの名前は、ゲール語で「肥沃な土地」と「聖フィラン」という牧師を意味する言葉を組み合わせたものです。マッカランは、創業者の死後も様々なオーナーに引き継がれながら、ウイスキーづくりの技術を磨いてきました。

1909年には、ロデリック・ケンプ氏が蒸溜所を買収し、彼の家族が運営することになりました。ケンプ氏は、マッカランの品質を高めるために、厳選された原料や樽、水などにこだわりました。また、マッカランは、ブレンダーの間でも「最高のトップドレッシング」と呼ばれるほど、ブレンデッドウイスキーの原料としても重宝されました。1986年には、日本のサントリー社が株式の25%を買収し、パートナーシップを結びました。1999年には、エドリントングループ社が蒸溜所を買収し、現在のオーナーとなりました。

2018年には、新たな蒸溜所が完成し、オープンしました。この蒸溜所は、スペイサイドの風景に溶け込むように設計された、波打った屋根と天然の芝が特徴的な建物です。蒸溜所の中には、36基のポットスチルや、観光客向けの施設もあります。

マッカランのウイスキーづくりには、以下のような特徴があります。

原料の大麦は、コンチェルトという品種を主に使用し、一部に独自のモメンタムという品種も使用しています。これらの大麦は、外部の専門業者によって製麦されます。 仕込み水は、スペイ川の伏流水を使用しています。この水は、硬度が低く、ミネラルが豊富で、ウイスキーづくりに適しています。

マッシュタンは、ステンレス製のフルロイタータンを使用しています。このタンは、グリストと水を効率的に混ぜ合わせ、糖化を促進します。 発酵槽は、ステンレス製の12基を使用しています。発酵には、独自の酵母を使用しています。発酵時間は、約60時間です。 蒸留器は、初留12基と再留24基の計36基を使用しています。これらのポットスチルは、小さくて丸みのある形をしており、蒸留液の接触面積を増やして、風味豊かな蒸留酒を生み出します。

樽は、シェリー樽とバーボン樽の2種類を使用しています。シェリー樽は、スペインのシェリー酒の生産者と直接契約して、オーク材を選び、焙燥し、シェリー酒を熟成させてから、蒸溜所に運ばれます。バーボン樽は、アメリカのバーボンウイスキーの生産者から購入し、蒸溜所に運ばれます。これらの樽は、マッカランのウイスキーに色や香りや味を与えます。

熟成は、蒸溜所の敷地内にある倉庫で行われます。倉庫は、湿度や温度が一定に保たれるように管理されています。熟成期間は、製品によって異なりますが、最低でも3年以上です。

「ザ・マッカラン トリプルカスク12年に特徴と製法」

今回レビューするのは、シングルモルトウイスキー「ザ・マッカラン トリプルカスク12年」です。

「トリプルカスク12年」は、終売となった「マッカラン ファインオーク」シリーズの後継にあたり、『ダブルカスク12年』と合わせて『マッカラン』のチャレンジ精神の詰まったボトルになります。

定番の「シェリーオーク12年」はヨーロピアンオークのシェリー樽で12年以上熟成させたモルト原酒が100%使用されています。

また「ダブルカスク12年」は、ヨーロピアンオークのシェリー樽とアメリカンオークのシェリー樽で熟成させた(12年以上)2つの原酒をブレンドして造られています。

そして、この「トリプルカスク12年」はダブルカスク12年」の構成にバーボン樽で熟成した原酒を加えたものになります。

使われているバーボン樽は、アメリカのケンタッキー州にて「プレミアムバーボン」の熟成に使われた樽をマッカランが自ら厳選し調達。

シェリー樽同様、樽への厳しい管理体制があるマッカランだけに異色とも言えるバーボン樽にも並々ならぬこだわりが詰まっています。

2種のシェリー樽原酒、さらにバーボン樽原酒の3つが絶妙のバランスでヴァッティングされ、エレガントさと軽快さを持ち合わせた新しいマッカランの味わいが誕生します。

本来のマッカランのイメージは「ストレート」や「ロック」で飲むのが基本!!

みたいな風潮がありますが、「トリプルカスク12年」は公式でも「ハイボール」を推奨しています!

”バニラの甘い香り”と”華やかさ”が特徴のバーボン樽原酒は、ハイボールにすることでスッキリと爽やかな風味になり、シェリー樽原酒100%のマッカランにはない、スッキリとした飲みやすさがあります。

前進の『ファインオーク12年」と比べて、シェリー感や熟成感はアップしていると言われていますが、実際のところはどうなんでしょうか!?

今回もいつものようにストレート、ロック、ハイボールと3種類の飲み方でレビュー致しますので、最後までご覧ください!!

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テイスティング(実際に飲んでみた)

テイスティング ウイスキー ストレート ロック ハイボール グレンケアン

フレーバーチャート

味わいチャート

ストレートで飲んでみる

香り

  • バニラ、ビスケット、プラム、ぶどう、ライム、シナモン、バタークッキー

味わい

  • 甘く華やか、エレガントで芳醇(軽快さもある)

感想

最初は、ストレートで飲んでみます。

香りはバーボン樽の特徴が素直に感じられる、バニラやビスケットといった甘い香りが先行します。そして、プラム、ブドウ、ライムの爽やかさが全体を包んでいるような感じがあります。

口に含むと、ほんのり甘く香ばしい味わいが広がり、飲んでいくうちに樽の香ばしさが際立ってきます。若干、焦げ感とも感じる香味は「マッカラン」では珍しく、バーボン樽の恩恵がこういったところにも垣間見えます。また、クリームやバターのような脂性の菓子を彷彿とさせる滑らかな香りも感じられ、クリーミーな一面も感じられました。

往年のマッカランファンからすれば戸惑うのでは!?と不安視する部分もありましたが、香りや味わいの方向性が少し軽いだけで、とても飲みやすくエレガントな味わいは正真正銘マッカランです。

ストレートで飲んでも十分すぎるくらい美味しい!!

ロックで飲んでみる

香り

  • ライム、青りんご、葡萄の皮、ハチミツ、ゴム、硫黄

味わい

  • ハチミツの甘味、柑橘のキリッとした爽やかさ

感想

次は、氷を入れてオンザロックで飲んでみます。

香りは、ライムが強調され、青りんご、ブドウの皮など少しビターが前に出てきます。そして、ハチミツの瓶を開けた時のような香りと、シェリー樽原酒の特徴の一つ”ゴムっぽさ”、と硫黄を感じる様になりました。

口に含むと、ハチミツの甘さ、その後をライムと青りんごが追いかけてきて、アフターにかけて柑橘のビターが膨らみ、ストレートにはないキリッとしたニュアンスに変化しています。

酸味もやや増す傾向にありますが、甘さが軸にあるので、ウイスキーが慣れない方でも抵抗なく飲める味わいだと思います。なんといっても、爽やかな味と香りで氷が溶ける前に飲み干してしまうので、気づくと2,3杯はスッと飲んでしまう危うさもあります・・・

ハイボールで飲んでみる

香り

  • バター、ビスケット、カスタード、葡萄、ハチミツ、ゴム

味わい

  • 心地よい酸味、クリーミーな甘さ

感想

最後は、ハイボールで飲んでみます。

香りは、バターやカスタードのクリーミーな香りが再び現れ、ビスケットの香ばしさ、ハチミツが全面に出ていて、ブドウの皮、そして少しゴムっぽさをわずかに感じ、シェリー感は十分にあります。

口に含むと、滑らかでクリーミーな舌触りがとても心地よく、ほんのりハチミツの甘さと甘酸っぱさが口の中に広がります。

常にハチミツの甘さが口の中にあるので、香ばしさと相まって「ケンタッキーのビスケット」のような味わいにも感じました。

余韻にかけて、ハチミツと優しい果実が香り、最後は甘味が静かに消えていきます。

公式でもハイボールが推奨されていますが、マッカランらしいエレガントな風味とバーボン樽原酒の甘く香ばしい風味が一体となり、次々と杯が進んでしまいます。

ロックよりもさらに危険な飲みやすさと相まって、あっという間に飲み干してしまいました。これで価格が安ければ・・・。

まとめ

異色のバーボン樽原酒を使用した「ザ・マッカラン トリプルカスク12年」。

マッカランのイメージを崩すことなく、現代の飲み方にマッチした味わいが非常に好印象なボトルでした。レギュラーラインナップである「シェリーオーク12年」のフルボディタイプ、「ダブルカスク12年」のやや軽めに仕上がったシェリー感、そして飲みやすさを追求した「トリプルカスク12年」と3種類のボトル飲んでみると、一方的であった往年のマッカランにはない柔軟性に富んだシリーズ展開はむしろ飲み手にとって好都合と呼べるかもしれません。

原酒や樽の不足による”マッカランの苦肉の策”とも揶揄されたりもしますが、以前の味わいから変化してもマッカランにしか出せないテイストをしっかりと感じることができます。往年の味わいに固着するより、今飲むべき味をしっかり味わう方で正当性が取れていると改めて考えさせられました。

堅苦しくなりすぎましたが、マッカランというシングルモルトを知って最初に手に取るには最適なボトルだと思います。(シェリーオークよりお求めやすい価格ですし・・・)

最後までお読み頂きありがとうございました。

最初に購入するなら、ハーフサイズもあります!マッカランの中では最も手にしやすいボトル!!

いつも使っているテイスティンググラス。信頼の「グレンケアン」です。

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