【レビュー】シングルモルトジャパニーズウイスキー富士を3種類の飲み方で味と香りを解説!!

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シングルモルト富士 ボトル写真

今回は、キリンから発売された「シングルモルトジャパニーズウイスキー富士」をレビューします!!

このウイスキーを簡単にまとめると

シングルモルト富士とは
  • ウイスキーの属性:シングルモルト
  • 産地:日本(キリン)
  • 蒸溜所:富士御殿場蒸留所
  • 飲みやすさ:★★★★★☆
  • 味わい:グレーンウイスキーのような滑らかさ、クセがない
  • おすすめの飲み方:ロック、ハイボール
  • 総合評価:★★★☆☆☆(無難といった印象)
  • どんな人に向いている?:クセのない味わいを求める人、ハイボールユーザー

このウイスキーについて

「シングルモルトジャパニーズウイスキー富士」は、キリンが製造しているシングルモルトウイスキーで、同社が所有する「富士御殿場蒸溜所」で製造されています。キリンの多彩なモルト原酒が織りなす果実味あふれる芳醇な味わいが特徴で、「富士」のラインナップには「シングルグレーン」、「ブレンデッド」、そして今回の「シングルモルト」があり、いずれも日本洋酒酒造組合の定めるジャパニーズウイスキーの表示基準に合致した商品となっています。

富士はジャパニーズウイスキーとして現在、3種類がラインナップされています!

普通に買えるジャパニーズウイスキー”として、「富士」はとっても魅力的ですね!!

富士御殿場蒸留所について

「富士御殿場蒸溜所」は、キリンビール、シーグラム、シーバスブラザーズの3社合弁によって1972年に設立されました。翌年の1973年11月に誕生し、2023年で50周年の節目を迎える歴史ある蒸留所です。

富士御殿場蒸留所の特徴

「富士御殿場蒸留所」は、その特異な条件によって知られています。まず、標高620メートルの富士山麓に位置し、夏は雨や霧が多く発生する湿潤な気候に恵まれています。ここで使われる仕込水は、富士山の伏流水。地下100メートルの深井戸から汲み上げた硬度約55度の軟水を使用し、ウイスキー造りに最適な水質を確保しています。

さらに、2021年より生産力が強化され、蒸留所内には木桶を備えた発酵槽が追加されました。蒸留器は小型の4基が増設され、現在6基が稼働中。これによって、多彩な原酒造りが可能となっています。

グレーンウイスキーの製造にはマルチカラム(4塔)が、バーボン製造にはビアカラム1塔が使われており、それぞれ異なる原酒の製造が行えます。また、ダブラーやケトルも完備されており、幅広いバリエーションの原酒が製造できます。

特筆すべきは、原酒の樽詰めの方法です。かつては他の蒸留所で一般的なアルコール度数63%ではなく、熟成を穏やかに進めるために50.5%で行われていました。しかし、近年では異なる度数でバレルエントリー(樽詰め)され、バラエティーも増えています。

熟成庫は、1棟で3万樽以上を貯蔵できる高層ラック式の4棟があり、さらにダンネージ式の庫も1棟備えています。これによって、合計で約13万樽を貯蔵可能となっています。

このように「富士御殿場蒸留所」は、その独自の条件と技術を活かし、多彩なウイスキーを生産しています。富士山の清らかな水と独特の気候が、ここで生まれるウイスキーの風味に豊かな深みを与えているのです。

富士山麓の豊かな自然で造られるウイスキー、海外へのアプローチとしても非常に魅力的ですね!

清らかな水と自然、まさにウイスキー造りの理想的な環境で「富士」は造られています!!

シングルモルトジャパニーズウイスキー富士

「富士御殿場蒸溜所」のシングルモルトウイスキーは、創業時から大切にしている「クリーン&エステリー」なスタイルを継承し、伝統を重んじながらも新しい製法を取り入れています。

軽やかで華やかなモルト原酒と、進化した製法で生み出されるフルーティでクリーミーな味わいのモルト原酒、この2つの特長的な原酒が絶妙にブレンドされています。特に、2010年代に開発された新しいタイプのモルト原酒は、熟成を経て狙い通りのフルーティな香味が広がります。

樽にもこだわりがあります。「富士御殿場蒸溜所」は、アメリカンホワイトオークのバーボンバレルを主体に使用し、ビール熟成樽やフレンチオークのワイン熟成樽も取り入れています。これらの樽がもたらす甘く華やかな香味の中に、ビール樽熟成によるフローラルさや、ワイン樽熟成による果実味、深みが加わります。

「富士御殿場蒸溜所」では、伝統ある製法の原酒から新しい製法の原酒まで幅広く生産されており、これらを最大限に活かしたブレンドによって、シングルモルトウイスキー富士は、雄大な富士の美しさと生命力をイメージするような果実味豊かで芳醇な味わいに仕上げられています。

「富士御殿場蒸留所」の多彩なモルト原酒をブレンドして造られたジャパニーズシングルモルトウイスキー、それが「富士」です!!

」で定評のあるキリンのシングルモルトの味わい、とても気になりますね!?

sister-ley
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では、いつものようにストレート、ロック、ハイボールの3種類の飲み方で味と香りをみていきましょう!!

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テイスティング(実際に飲んでみた)

テイスティング ウイスキー ストレート ロック ハイボール グレンケアン

フレーバーチャート

シングルモルト フレーバー チャート画像

味わいチャート

シングルモルト富士 味わい チャート画像

ストレートで飲んでみる

香り

  • バニラ、ハチミツ、ビスケット、紅茶、リンゴ、オーク

味わい

  • 香ばしく甘い、ビターな余韻

感想

まずはストレートから飲んでみます。

香りは、バーボン樽のニュアンスが色濃く出ていて、バニラやハチミツにビスケットなどの香ばしい焼菓子の香りがして、紅茶っぽい発酵感に奥まってリンゴ、そしてオークの香りが全体に広がっています。

口に含むと、アルコール感は少なく非常にライトで滑らかな印象があります。バニラやハチミツの甘さにオークの香りがジワッと広がります。そして、リンゴのフルーティーな香りと共にスパイシーさが追いかけてきて、すこしビター感を感じながら余韻はそれほど長くなく、ビターがさっと消えていきました。

個人的にはシングルモルトとしての個性が余り感じられず、グレーンウイスキーのような滑らかでフラットなクセのない味わいだと思います。公式にはフルーティーとありますが、リンゴっぽさは控えめで、オークの香りと香ばしい穀物感が印象的、繰り返しになりますがグレーンウイスキーのような控えめな味わいです。

クセもなく飲みやすい味わいでした。しかし、なんとなく物足りない印象がありモルトウイスキーとしての個性に乏しい印象です。

ロックで飲んでみる

香り

  • バニラ、キャラメル、シトラス、リンゴ、オーク、花、焦げたニュアンス

味わい

  • ビターでフローラルな華やかさ

感想

次は氷を入れてオンザロックで飲んでみます。

香りは、バニラやキャラメルのバーボン樽の特徴にシトラスやリンゴがやや前に出てきた印象を受けます。また、オーキーさは全体に広がっていて、花のようなフローラルさと樽を焦がしたような香りが感じられます。

口に含むと、フローラルな芳香と心地よいビター感が口いっぱいに広がります。そして、強まるビターを追いかけるようにスパイシーさが現れ、爽やかなシトラスのニュアンスとビターな味わいに混じりハチミツの香りを感じながら、サッと消えていきます。

一般的なシングルモルトというよりはバーボンウイスキーのようなフローラルさがあり、ある意味では新感覚の味わいです。バーボン樽の特徴が素直に反映されていて、作り出されるニューメイクがクリアなんだろうという印象を受けました。

ビターとフローラルな香りはロックにピッタリの味わいで、クセがない分飲み疲れること無く楽しめます!氷が溶けていくと華やかさが増していき時間をかけても楽しめます!

ハイボールで飲んでみる

香り

  • 花、シトラス、バニラ、キャラメル、ハチミツ

味わい

  • フローラルでビター感が強まる

感想

最後はハイボールで飲んでみます。

香りは、更に華やかさが増してシトラスの爽やかさが出てきます。また、奥まってバニラやハチミツ、キャラメルの甘い香りも感じられます。

口に含むと、華やかなフローラルな香りが広がりシトラス、柑橘の皮のようなビター感が膨らみます。そのまま、ビター続き香ばしい穀物の味わいと混じりながら、アフターはビターがじんわりと残って余韻は短くスッとキレのある印象を持ちました。

キリンウイスキー「陸」にも通じる香ばしいさに、とても華やかな香りが合わさっていてハイボールに特化した味わいかもしれません。元々、グレーンの製造に長けていたキリンならではクセのない香ばしい味わいのハイボールです。

華やかなフローラルやシトラスからくるビター感は香りとの整合性が取れていて、キリンらしい味わいで楽しませてくれました!!食中酒としてもオススメです!!

まとめ

キリンから満を持して発売された「シングルモルトジャパニーズウイスキー富士」のレビューでした!

現在では終売品となっている「富士山麓 樽熟原酒50度」というコストパフォーマンスに優れたブレンデッドウイスキーを販売していたキリンですが、このシングルモルトを飲んでみると、ちゃんと”キリンの味”がします。

それは、フォアローゼスの買収で培ったグレーンの蒸留技術をもとに、クリーンな味わいの原酒を作り出すキリンならではの味わいがします。

バーボンウイスキーのような新樽からくる樽特性ではなく、少し落ち着いたこなれた感のある味わいで、とても飲みやすく、現代のニーズにピッタリとマッチしたフラット味わいなシングルモルトでした。

ハイボールが主体の方や、シングルモルトならではの個性が強すぎるのは苦手という方にとっては親しみやすいボトルだと思います。

ただ、個人的にはもっと個性が欲しいのが正直なところで価格的にもちょっと躊躇してしまうところではあります。まだ開栓したばかりですので、こなれてくるのをしばらく待って再びレビューをしてみたいと思います。

最後までお読み頂きありがとうございました。

sister-ley
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今回、ご紹介した”シングルモルト以外にも「シングルグレーン」や「ブレンデッド」もラインナップされています!!

sister-ley
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テイスティングに使用しているグラス「グレンケアン」、クリスタル製なのに丈夫で倒れにくく洗いやすい!!しかも、安価という素晴らしいウイスキーグラス。

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