【レビュー】アードベッグ ウーガダールを3種類の飲み方で味と香りを解説!

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こんにちは!ウイスキーの魅力と楽しさを伝えるカエル「sister-ley」です!今回も、魅力的なウイスキーの解説&レビューを行っていきます!!

アードベッグ ウーガダールは、シェリー樽熟成の原酒を使用したアードベッグの中でも人気の高い銘柄です。その独特な甘さと荒々しいスモーキーさが、ウイスキーファンの間で絶大な支持を集めています。「ウーガダール」という名前は「暗くて神秘的な場所」を意味し、その名にふさわしい深みのある味わいが特徴です。本記事では、アードベッグ ウーガダールの魅力を徹底解説し、そのおすすめの飲み方や味わいのポイントを紹介します。

アードベッグ ウーガダールはこんなウイスキー

ウイスキー属性 シングルモルト
産地(エリア) スコットランド(アイラ島)
蒸留所 アードベッグ蒸留所
味わい 果実と煙
飲みやすさ ★★☆☆☆☆
おすすめの飲み方 ストレート
個人的感想 果実と煙のバランスが秀悦
アードベッグウーガダールの総合評価
イマイチ
良い

暗くて神秘的な場所という意味の「ウーガダール」

アードベッグ ウーガダールは、スコットランドのアイラ島にあるアードベッグ蒸溜所で製造されています。このウイスキーは、バーボン樽とオロロソ・シェリー樽で熟成された原酒をブレンドしたノンエイジのシングルモルトウイスキーです。具体的な熟成年数は公開されていませんが、若さを感じさせない深い味わいが特徴です。

アードベッグのスタンダードボトルである「アードベッグ TEN」と比較すると、ウーガダールはより甘く、スモーキーさも強烈です。そのため、アードベッグの独特の個性に魅了されている方には一度試していただきたい一品です。特に、レーズンやチョコレートのような甘い香りと、香ばしい炭火やレザーのような香味が楽しめます。

アードベッグ蒸溜所は、1815年にジョン・マクドゥーガルによってスコットランドのアイラ島で創業されました。創業当初は、小規模ながらも地元のコミュニティに根ざした蒸溜所として発展しましたが、長い歴史の中で何度もオーナーが変わり、そのたびに様々な挑戦を経験しました。特に20世紀に入ると、経済的な困難や需要の変動から何度も閉鎖の危機に瀕し、1981年には一時的に生産を中止せざるを得なくなりました。この時期、アードベッグはわずか数年に一度しか生産されない限定的な存在となり、一部の熱狂的なファンの間で密かに愛され続けました。

しかし、1997年にグレンモーレンジ社によって買収されたことで、アードベッグは新たな息吹を得ます。この買収に伴い、蒸溜所の施設は大規模な改修が行われ、技術的なアップグレードが施されました。再び生産が開始されると、アードベッグはすぐにその独特な味わいで世界中のウイスキー愛好家の心を掴み、急速にその評価を高めました。現在は、モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)の傘下に入り、グローバルブランドとしての地位を確立しています。

アードベッグ蒸溜所は、アイラ島の南部に位置し、他のアイラモルトと同様に、特有の磯臭さや強烈なスモーキーさが特徴のウイスキーを生産しています。この風味は、アイラ島ならではのピート(泥炭)の使用によるものです。アードベッグの製造には、フェノール値55ppmのヘビリーピーテッド麦芽が使用されており、これがウイスキーに強烈でスモーキーな香りを与えます。

糖化は1週間に16〜17回のペースで行われており、糖化槽には容量5トンのステンレス製セミラウタータンが使われています。これにより、安定した品質の麦汁が得られます。発酵には、オレゴンパイン材の発酵槽が8槽設置されており、この発酵プロセスによって酸味を帯びたフルーツ香が生成されます。長い発酵時間を取ることで、複雑で深みのあるフレーバーが引き出されるのです。

蒸溜工程では、ランプ型の銅製ポットスチルが使用されています。初溜釜は容量11,500L、再溜釜は13,000Lとそれぞれ異なるサイズが特徴です。特に再溜釜のラインアームには精溜パイプが取り付けられており、これによりスピリッツにオイリーな風味が加わります。この製法は、アードベッグ特有の濃厚でスモーキーな味わいを強調する要素の一つです。年間の生産量は約125万リットルとされており、これはアイラ島の蒸溜所の中でも特筆すべき規模です。

アードベッグ蒸溜所の特筆すべき点は「ノンチルフィルタード」製法です。この製法では、冷却濾過を行わず、ウイスキー本来の旨味やオイリーなテクスチャーを最大限に引き出すことができます。アードベッグ蒸溜所は、その革新的な製造プロセスと伝統的な技術を組み合わせることで、他のウイスキーにはない独自の風味を生み出しています。蒸溜器の形状や使用する木材など、細部にまでこだわりを持って製造されており、特に発酵時間を長く取ることで、より複雑なフレーバーを引き出しています。これらの要素が組み合わさることで、アードベッグは他のアイラモルトとは一線を画す、個性豊かなウイスキーを提供し続けています。

さらに、アードベッグ テン(10年)は、クラシックなアードベッグのスタイルを体現する代表的な銘柄であり、そのバランスの取れたスモーキーさとフルーティなフレーバーが多くのファンに愛されています。その他にも、アードベッグ コリーブレッカンやアードベッグ アン・オーなど、多彩なラインナップが提供されており、それぞれが個性豊かな味わいを持つことで知られています。

アードベッグ蒸溜所は、その強烈な個性と卓越した品質で世界中のウイスキー愛好家に支持され続けており、アイラモルトの代名詞的存在として君臨しています。

アードベッグ ウーガダールは、アードベッグ蒸溜所のラインナップの中でも特に高い評価を受けている銘柄の一つであり、その名はゲール語で「暗くて神秘的な場所」を意味しています。この名前は、ウーガダールの深みのある複雑な味わいを象徴しています。

ウーガダールは、アルコール度数54.2%でボトル詰めされており、その濃厚なフレーバーを堪能できるのが特徴です。香りはレーズンやダークチョコレートを思わせ、炭火やレザーのような力強い香味が感じられます。また、ナッツ類のオイリーさも際立っており、口に含むと、甘いハチミツのような味わいが広がり、燻製のようなスモーキーさがバランスよく混ざり合います。さらに、スパイスが口の中で弾けるような刺激を与え、非常に満足感の高い飲み心地を与えてくれます。

この特徴的な味わいは、ウーガダールの製造過程で使用されるバーボン樽とオロロソ・シェリー樽の絶妙な組み合わせによって生まれます。シェリー樽由来の甘さが濃厚なレーズンやドライフルーツの風味をもたらし、一方でバーボン樽からはバニラやキャラメルのニュアンスが加わります。この2つの樽のフレーバーが見事に調和し、さらにアードベッグ特有のスモーキーさが全体を引き締めています。これにより、ウーガダールは非常に複雑でありながらもバランスの取れた味わいを実現しています。

また、ウーガダールは「ノンチルフィルタード」製法でボトリングされており、冷却濾過を行わないことでウイスキー本来の旨味やオイリーなテクスチャーが最大限に引き出されています。この製法により、ウーガダールはリッチでフルボディな飲み心地、風味の深みが強調されています。

その品質の高さは国際的にも認められており、2009年には「World Whisky of the Year」を受賞しました。この受賞歴は、アードベッグ ウーガダールが世界中のウイスキー愛好家に広く支持され、その卓越した品質が評価されている証拠と言えるでしょう。

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それでは実際にストレート、ロック、ハイボールの3種類の飲み方でアードベッグウーガダールの味と香りをみていきましょう!

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アードベッグ ウーガダールをテイスティング(実際に飲んでみた)

アードベッグ ウーガダールの香り

アードベッグ ウーガダールの味わい

アードベッグ ウーガダールをストレートで飲んでみる

香り

  • スモーク、BBQ、ブドウ、レーズン、バニラ、ビスケット、ココナッツ、ゴム、硫黄

味わい

  • レーズンと煙のハーモニー

感想

まずは、ストレートで飲んでみます。

香りは、BBQや灰を思わせるスモーキーなニュアンスに、ブドウやレーズンなどベリー系のエレガントな果実香、そしてバニラやココナッツの甘い香りとビスケットの香ばしさが感じられます。また、ゴムや硫黄のニュアンスもほのかに漂います。

口に含むと、カシスを思わせる上品でフルーティーな香りが広がり、徐々にスモーキーさが膨らんできます。スモーキーさが全面に出ると、ビターな要素が現れ、再びカシスとスモーキーさが絡み合いながら、ゆっくりと消えていきます。

シェリー樽由来のニュアンスが上品に感じられ、同じような原酒構成のウィービースティー5年とは異なり、よりエレガントで洗練された味わいが楽しめます。

Key(筆者)
Key(筆者)

5年とは完全に別物でノンエイジ仕様ですが、上品な果実香とスモーキーさが見事に調和した味わいに仕上がってます!

アードベッグ ウーガダールをロックで飲んでみる

香り

  • レーズン、バニラ、ビスケット、スモーク、BBQ、ゴム、硫黄、コールタール

味わい

  • スモークとカシス、ビターな余韻

感想

次は氷を入れてオンザロックで飲んでみます。

香りは、レーズンやカシス、香ばしいビスケットに加え、BBQのスモーキーさが感じられます。加水が進むにつれて、ゴムや硫黄、そしてコールタールのニュアンスが一層強まります。

口に含むと、まずスモーキーな香りが口いっぱいに広がり、続いてカシスの果実味が追いかけてきます。その後、ビター感が現れ、香りがゴムのようなサルファリーな風味へと変化します。やがてビター感と調和しながら、スモーキーな香りが鼻を抜けて、スッと消えていきます。

ストレートに比べると、ビターさが強調された印象ですが、果実味があり、さっぱりとした印象を受けました。それでも、強烈なスモークは、口に含んだ瞬間から余韻に至るまで、しっかりと感じられます。

Key(筆者)
Key(筆者)

ストレートでは少し重いと感じる方はロックをオススメします!果実と煙のバランスに丁度よく馴染み飲み疲れすることなく最後まで楽しめますよ!

アードベッグ ウーガダールをハイボールで飲んでみる

香り

  • ゴム、硫黄、コールタール、スモーク、肉、カシス

味わい

  • ミーティーなスモークさが秀悦

感想

最後はハイボールで飲んでみます。

香りはフルーティーさがやや衰退しましたが、わずかにカシスのニュアンスが残り、ゴムや硫黄、コールタールのサルファリーな印象が強く感じられます。スモーキーさは依然として強烈で、灰が混じったような乾いたニュアンスや、サラミのような脂っぽいミーティーさも感じられます。

口に含むと、スモークとゴムが混ざった香りが広がり、甘酸っぱいBBQソースとミーティーな味わいが感じられます。ミーティーなスモーキーさが持続し、余韻ではわずかに甘酸っぱさを感じつつ、肉と煙の香りがゆっくりと消えていきます。

果実味のあるフレーバーよりもミーティーさが際立ったハイボールは、味も香りもエレガントな雰囲気から一気にワイルドな印象に変わりました。香ばしく脂っこい食事との相性が抜群な味わいのハイボールです。

Key(筆者)
Key(筆者)

ウイスキーから肉っぽい香り!?と、思われるかもしれませんが本当にします(笑)3種類の飲み方の中で一番個性的な味わいがしました。

まとめ

アードベッグ ウーガダールは、独特な甘さと力強いスモーキーさが絶妙に調和したウイスキーで、シェリー樽とバーボン樽の組み合わせから生まれる複雑で奥深い味わいを楽しむことができます。ストレートやロックでは、カシスを思わせる上品な香りと強烈なスモークフレーバーが堪能でき、ハイボールでは、ミーティーな香りが引き立ち、飲みごたえのある味わいを楽しめます。

普段アードベッグTENを愛飲されている方や、他のバーボン樽熟成のアイラモルトを好んでいる方には、ぜひとも味わっていただきたい、気品と個性に満ちたシングルモルトでした。

個人的には、シェリー樽原酒とスモークの組み合わせは苦手な方ですが、ウーガダールとボウモア18年の2本は、シェリー樽原酒のネガティブな要素がなく、気品ある香りとスモークの見事なバランスを楽しめるため、好んでいます。

ノンエイジであることを感じさせない深みのある味わいを、ぜひお試しください。

最後までお読み頂きありがとうございました。

アードベッグのスタンダードボトルで、10年以上熟成されたバーボン樽原酒を使用。ヨード、ピート、タバコのスモーク、磯の香りが特徴で、強烈な入り口と甘く爽やかな余韻を楽しめます。

フレンチオーク新樽とバーボン樽で熟成された原酒をブレンド。スパイシーで力強い味わいが特徴で、アルコール度数は57.1%。2010年に「World’s Best Single Malt Whisky」を受賞しています。

5年間熟成された短熟モデル。バーボン樽とオロロソシェリー樽を使用し、スモークとヨード香が強く、柑橘系の甘味も楽しめる。2020年にリリースされた定番の新ラインナップです。

バーボン樽、PXシェリー樽、アメリカンオーク新樽で熟成された原酒をブレンド。甘さとスパイシーさが特徴で、アルコール度数は46%。初めてアードベッグを試す方にもおすすめの一品です。

テイスティングに使用しているグラス「グレンケアン」、クリスタル製なのに丈夫で倒れにくく洗いやすい!!しかも、安価という素晴らしいウイスキーグラスです!!

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