【レビュー】イチローズ”モルト&グレーン” ホワイトリーフの味と香りを解説!!

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このウイスキーを簡単にまとめると

イチローズ”モルト&グレーン”ホワイトリーフとは
  • ウイスキー属性:ブレンデッドウイスキー
  • 産地・メーカー:日本(ベンチャーウイスキー)
  • キーモルト:非公開
  • 飲みやすさ:★★★☆☆☆
  • 味わい:フローラル、優しい口当たり
  • おすすめの飲み方:ハイボール
  • 総合評価:★★★☆☆☆
  • どんな人に向いている?:イチローズの入門に、ハイボールユーザー

秩父蒸留所について

出典:whisky.com

自然豊かで、創業者の故郷でもある埼玉県秩父市にある「秩父蒸留所」。今では「イチローズモルト」など世界でも数々の賞を獲得するジャパニーズクラフトウイスキーの先駆けとして、2007年に肥土伊知郎氏によって創業されました。

秩父蒸留所ができるまで

肥土氏は父が経営していた「東亜酒造」を2001年に引き継ぐまで、サントリーの営業職として働いており、営業成績は非常に良くそのまま退職まで働き続けると決心していました。しかし、経営不振に陥った実家の「東亜酒造」から事業を手伝うように要請され、それに応える形で実家に戻ります。経営を引き継いだ後も安定はせず、2003年に「日の出通商」へ営業譲渡されます。その時に、祖父が創設した羽生蒸留所などウィスキー事業からの完全撤退も決定され、貯蔵されていたウイスキーは廃棄という危機に直面します。肥土氏は原酒の引き取り手探しに奔走し、福島県の笹の川酒造から協力を得る事に成功。酒蔵の貯蔵庫を間借りして羽生蒸留所に貯蔵されていたウィスキーを移動する事に成功し、造り酒屋の一画でブレンディングや瓶詰めなどを一人で行いながら自身の作り手としての願望がジワジワと膨らんでいきます。そして、2004年に現在の「㈱ベンチャーウィスキー」を設立し、2007年に肥土氏自らの故郷でもあり、酒造りに適した自然豊かな環境でもある秩父にウィスキー蒸留所を完成させます。

秩父蒸留所の特徴

秩父蒸留所の特徴として発酵槽にミズナラを使用しており、いわゆる木桶である点があります。

通常は安定を図る為に金属素材を使用しますが、敢えて木材を使うことによって乳酸菌の働きで風味豊かウォッシュを造っています。

出典:whisky.com

また、ポットスチルはスコットランド・フォーサイス社製のポットスチルを使用していて、蒸留方法も肥土氏の念願だったウオッシュに直接蒸気をあてる直接蒸留により生み出されるニューメイクが特長的。

出典:whisky.com

そして、こだわりのポットスチルで蒸留されたニューメイクはバーボン、ミズナラ、シェリー、ワインなどの様々な樽で熟成されます。

出典:whisky.com

今回レビューするボトルは秩父蒸留所が創業当時から販売しているワールドブレンデッドウイスキー。

創業して間もない頃、原酒が使えるようになるまでの間に独自で買い付けた海外のモルト原酒やグレーンをブレンド、秩父蒸留所での若い原酒もブレンドされており、低価格ながら秩父蒸留所の魅力に触れることのできる1本です。

このボトルの裏側にはロットナンバーが記載されており、各ロットでのブレンド比率も違うために味わいも微妙に違います。まさに、手作り感満載のウイスキーです。

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テイスティング(実際に飲んでみた)

フレーバーチャート

味わいチャート

ストレートで飲んでみる

香り

  • ハチミツ、ダークチョコ、ハーブ、ミント、接着剤

味わい

  • 軽やかな舌触り、バーボン由来の甘さ、ハーブの香り

感想

率直な感想として、この種の類い(ワールドブレンド)は個人的にバーボンの香りや味が際立って感じるので苦手な部類です。しかし、このボトルはバーボン感が他のワールドブレンデッドより控えめに感じました。もちろん、普通のブレンデッドウイスキーに比べればしっかりとバーボンウイスキー独特の花の様な香りと、ケミカルなセメダイン臭などは感じるのですが、モルトのウッディな香り、果実の様なフルーティーな香り、ハーブ、そしてミントっぽい清々しさが印象に残るので、無理やり産地別の個性をブレンドによってまとめた感がなく、一つのウイスキーとしてのバランスの良さを感じました。

ハイボールで飲んでみる

香り

  • ハチミツ、バニラ、果実、接着剤

味わい

  • 軽快なライトボディ、ミントの清々しさ、フローラルな香り

感想

続いてハイボールで飲んでみます。口当たりから非常になめらかで、フローラルな香りとミントが心地よく、ストレートの時よりもビターな印象が強くなりました。ミントのような香りが僅かにアクセントとしてあり、グレーンの甘さを引き締めてくれます。総評して感じるのは、口当たりがとても柔らかいことです。ライトボディのウイスキーを割った場合の腰抜け感は無く、飲みごたえがしっかりとありストレートの時よりも華やかさが一層引き立ちました。オススメの飲み方としては、ハイボールが一番良いかもしれません。

まとめ

日本のクラフトウイスキーの先駆けとして活躍する秩父蒸留所。その中で最も入手しやすい銘柄だけにあまり期待はしていませんでした。個人的に苦手とするワールドブレンドのウイスキーなのでちょっと抵抗はありましたが、実際に飲んでみると予想外の味わいです。使われる原酒の個性によって味わいもロットごとに違うとはいえ、非常にバランスよくまとまっているウイスキーだと思います。ストレートではやはり若さとバーボン感が目立ってしまいますが、46度というアルコール度数を感じさせないスムースな味わいで、ハイボールで飲むと非常に柔らかい口当たり、ミントの様な爽やかさはとても美味しくクセになる味わいでした。

今回は最も安価なホワイトラベルでしたが、秩父蒸留所では他にも「リーフシリーズ」、そして初のシングルモルトとなる「秩父ファーストテン」など、魅力的なウイスキーを造り続けています。蒸留所としてはまだまだ若い部類ですが、経営者とブレンダーを兼任する肥土伊知郎氏の挑戦はまだ始まったばかりです。今後の秩父蒸留所に期待していきましょう。

現在は秩父第2蒸留所も稼働しており、今後の需要に対応していくと共に原酒のバラエティも豊富になるみたいです。クラフトウイスキー蒸留所の兄貴的存在から目が離せません!!

最後までお読み頂きありがとうございました。

テイスティングに使用しているグラス「ゲレンケアン」、クリスタル製なのに丈夫で倒れにくく洗いやすい!!しかも、安価という素晴らしいウイスキーグラス。

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