【レビュー】ハイランドパーク12年 ヴァイキング・オナーの味と香りを解説!!

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こんにちは!ウイスキーの魅力と楽しさを伝えるカエル「sister-ley」です!

今回は、「ハイランドパーク12年」の解説&レビューを行っていきます!!

ハイランドパーク12年は、スコットランド・オークニー諸島で生まれたシングルモルトウイスキーの代表的な銘柄です。そのバランスの取れた甘みとスモーキーさが、多くのウイスキー愛好家から高い評価を受けています。

この記事では、ハイランドパーク12年の魅力、製造プロセス、味わいの特徴、そして最新のリニューアル情報などを詳しく解説していきます。

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ハイランドパーク12年を簡単にまとめると

ハイランドパーク12年の詳細はこちら
カテゴリーシングルモルトスコッチウイスキー
産地スコットランド・アイランズ(オークニー諸島)
蒸留所ハイランドパーク蒸留所
アルコール分40%
内容量700ml
価格帯5,000〜6,000円
飲みやすさ★★★★☆☆☆
味わいの特徴バランスの取れたスモーキーさと甘さ
おすすめの飲み方ストレートやハイボールで
ハイランドパーク12年の長所・特徴
ハイランドパーク12年の短所・注意点
  • 力強い味わいが楽しめる
  • 独特のフローラルさ
  • ボトルがカッコいい
  • ピートが苦手な人は✘
  • 知名度がまぁまぁ
  • ボトルが派手すぎる

オークニー諸島の銘酒「ハイランドパーク」

ハイランドパークは、スコットランドの北に位置するオークニー諸島で造られるシングルモルトウイスキーです。1798年に創業したハイランドパーク蒸留所で生産され、200年以上の歴史を誇ります。伝統的な製法を守りつつ、厳選されたシェリー樽で熟成されることで、ハチミツのような甘みとスモーキーな香りが調和した味わいを生み出しています。

最北端の蒸留所「ハイランドパーク蒸留所」

出典:Whisky.com

ハイランドパーク蒸留所は、スコットランド・オークニー諸島のメインランド島に位置し、スコットランド最北端の蒸留所の一つです。この地で造られるウイスキーは、潮風や寒暖差の影響を受け、独自の風味を持つことが特徴です。

ハイランドパークの歴史と背景

ハイランドパーク蒸留所は1798年、デイヴィッド・ロバートソンによって設立されました。当初は密造酒の製造が行われていたと伝えられていますが、その後正式な許可を取得し、正規のウイスキー生産を開始しました。蒸留所の名前は、カークウォールの町を見下ろす高台「ハイパーク」や「パークヒル」に由来しています。

19世紀後半には、ジェームズ・グラントが蒸留所を買収し、設備の拡張を実施。その後、1937年にハイランドディスティラーズの所有となり、1999年からはエドリントングループの傘下に入りました。

伝統を守るウイスキー造り

出典:Whisky.com

ハイランドパーク蒸留所は、伝統的な製法と最新技術を融合させた設備を備え、独自のウイスキー造りを続けています。

フロアモルティングの実施

出典:Whisky.com

蒸留所内には5面のフロアモルティング設備があり、週に約40トンの麦芽を製造。この伝統的な手法により、独特の風味を持つ麦芽を生産しています。

オークニー産ピートの使用

出典:Whisky.com

近隣のホビスター湿原から採取したピートを使用し、ヘザー(ヒース)を多く含むことで、ウイスキーに独特の香りと風味を与えています。

ウイスキー造りにおいてピート(泥炭)は、麦芽の乾燥時に焚かれることで、独特のスモーキーな香りや風味をもたらす重要な要素です。しかし、一口に「ピート」と言っても、その採掘地によって特徴は大きく異なります。スコットランドのアイラ島、オークニー諸島、ハイランドで採れるピートは、それぞれ異なる個性を持ち、それがウイスキーの味わいにも反映されます。


① アイラ島のピート:海の影響を受けたスモーキーで薬品的な特徴

アイラ島のピートは、海藻や苔、湿地帯の植物が長い年月をかけて堆積してできたものが多く含まれています。このため、ピートを焚いた際に生じる煙にはヨードや潮気を思わせる香りが強く、時にはフェノール系の薬品的な香り(例:消毒薬や正露丸)を帯びることもあります。アイラ島の代表的なウイスキー(ラフロイグ、アードベッグ、ラガヴーリンなど)には、このピート由来の強烈なスモーキーさと海風を感じる風味が特徴的です。

  • 主な特徴:潮気、ヨード、薬品系、煙の強さ
  • 代表的なウイスキー:ラフロイグ、アードベッグ、ラガヴーリン、カリラなど

② オークニー諸島のピート:甘くてスモークが穏やか

オークニー諸島(特にハイランドパーク)のピートは、ヘザー(ヒースの一種)や低木、コケ類が主成分です。これにより、アイラ島のピートに見られる海藻や潮気の影響は少なく、スモーキーさは穏やかで、どこかハチミツや草木を思わせる甘い香りを伴います。このため、オークニー産のピートを使用したウイスキーは、スモークが柔らかく、モルティでバランスの取れた味わいになる傾向があります。

  • 主な特徴:甘いスモーク、ハチミツ、草木系の香り
  • 代表的なウイスキー:ハイランドパーク、スキャパ

③ ハイランドのピート:土っぽく力強い煙

ハイランド地方では、アイラ島やオークニーと異なり、森林や草原の堆積物がピートの主成分になります。そのため、ピートを焚いた際に生まれる煙には、土っぽさやウッディな香りがあり、時にはスパイシーな印象を与えることもあります。アイラのピートのような潮気や薬品臭は少なく、スモーク感も比較的穏やかですが、どっしりとした力強いピート香を持つのが特徴です。

  • 主な特徴:土っぽさ、ウッディなスモーク、スパイスのニュアンス
  • 代表的なウイスキー:アードモア、ベンリアック(ピーテッドタイプ)、バルブレア(ピーテッドタイプ)

シェリー樽での熟成

出典:Whisky.com

ヨーロピアンオークとアメリカンオークのシェリー樽を使用することで、バニラやスパイス、ドライフルーツのようなリッチな味わいを実現。これにより、ハイランドパークならではの複雑で奥深い風味が生まれます。

ヨーロピアンオークとアメリカンオークのシェリー樽熟成の違い

ウイスキーの熟成に使用されるシェリー樽には、大きく分けて**ヨーロピアンオーク(European Oak)アメリカンオーク(American Oak)**の2種類が存在します。それぞれのオーク材はウイスキーに異なる影響を与え、熟成の過程で生まれる味わいの違いにも繋がります。ここでは、その違いを詳しく解説していきます。


① ヨーロピアンオークのシェリー樽

特徴と熟成の影響

ヨーロピアンオーク(主にスペイン産のペドロ・ヒメネスやオロロソのシェリー樽に使用)は、木の繊維が密でタンニン含有量が多いのが特徴です。このため、ウイスキーに与える影響は以下のようになります。

  1. スパイシーでドライな風味
    • クローブ、ナツメグ、シナモンなどのスパイス感が強い
    • 渋みやビターなタンニンが感じられる
  2. 深く濃厚な甘みと複雑な味わい
    • ドライフルーツ(レーズン、プルーン、イチジク)のようなリッチな甘み
    • ダークチョコレートやコーヒーのような苦味が加わる
  3. 色合いの変化
    • ヨーロピアンオークのシェリー樽で熟成されたウイスキーは、濃いアンバー色や赤みがかった色になりやすい
  4. 樽の影響が強く、長期熟成向き
    • 木の成分がウイスキーに溶け出すのに時間がかかるため、長期間の熟成でより深みが増す

代表的なウイスキー

  • マッカラン(Sherry Oak シリーズ)
  • グレンファークラス
  • アベラワー(シェリー樽熟成系)
  • ダルモア

② アメリカンオークのシェリー樽

特徴と熟成の影響

アメリカンオーク(主にケンタッキーやミズーリ州のホワイトオークを使用)は、木の繊維が粗く、リグニンやバニリンの含有量が多いのが特徴です。このため、ウイスキーに与える影響は以下のようになります。

  1. 甘くなめらかな風味
    • バニラ、キャラメル、ココナッツのようなまろやかな甘さ
    • クリーミーな口当たり
  2. フルーティーで軽やかな味わい
    • ヨーロピアンオークほどの渋みは少なく、フルーツケーキやハチミツのような甘みが特徴
    • 優しく、飲みやすい仕上がり
  3. 色合いの変化
    • アメリカンオークのシェリー樽で熟成されたウイスキーは、ゴールデンアンバーや淡い琥珀色になることが多い
  4. 比較的短期間でも影響を与えやすい
    • 木の成分がウイスキーに早く溶け出しやすいため、熟成期間が短めでも樽の個性を楽しめる

代表的なウイスキー

  • グレンモーレンジィ(ラサンタなど)
  • バルヴェニー(シェリーカスク熟成)
  • アバフェルディ
  • トマーティン(シェリー樽フィニッシュ系)

ヨーロピアンオークとアメリカンオークのシェリー樽の比較表

項目ヨーロピアンオーク(European Oak)アメリカンオーク(American Oak)
主な産地スペイン(ガリシア、アンダルシアなど)アメリカ(ケンタッキー、ミズーリなど)
木の性質密度が高く、タンニンが多い繊維が粗く、バニラ系成分が豊富
味の特徴スパイシー、ドライフルーツ、チョコレートバニラ、キャラメル、ハチミツ
色合い濃いアンバー、赤みがかった色ゴールデンアンバー、淡い琥珀色
熟成の進み方ゆっくりと成分が溶け出す(長期熟成向き)早く樽の風味が出やすい(短期熟成でも効果的)
代表的なウイスキーマッカラン、グレンファークラス、ダルモアグレンモーレンジィ、バルヴェニー、トマーティン

結論:どちらが良いか?

ヨーロピアンオークのシェリー樽は、スパイスやダークフルーツのリッチな味わいを生み、特に長期熟成向きです。一方で、アメリカンオークのシェリー樽は、バニラやキャラメルの甘みが際立ち、軽やかで飲みやすい傾向があります。どちらが良いかは個人の好み次第ですが、しっかりとしたコクのあるウイスキーが好きならヨーロピアンオーク、なめらかで甘いウイスキーが好きならアメリカンオークがオススメです。

シェリー樽熟成のウイスキーを飲む際は、単に「シェリーカスク」と言ってもその材質が違うことで味わいも大きく変わることを意識すると、より深く楽しめるでしょう。

ハイランドパークのリニューアル

2024年10月のパッケージデザイン刷新

ハイランドパーク蒸留所は2024年10月、主力商品である「12年」「15年」「18年」のシングルモルトウイスキーのパッケージデザインを刷新しました。従来のヴァイキング装飾を排し、シンプルかつ洗練されたデザインへと変更。ボトルには「オークニー産」であることを象徴するアイコンが鮮明に刻まれ、ウイスキーそのものに焦点を当てたデザインとなっています。

また、パッケージにはオークニーの爽やかな気候や光を象徴するモチーフを取り入れ、ヘザーの花を散りばめたデザインや、シェリー樽で熟成されたオークをイメージした木目調の模様が施されています。

環境への配慮

今回のリニューアルでは、環境への配慮も重要なテーマとなっています。新しいボトルデザインには、よりサステナブルな素材が採用され、100%リサイクル可能なパッケージへと変更。FSC認証を受けた森林資源由来の段ボールを使用することで、環境負荷の軽減を図っています。

味わいの維持

ハイランドパークは、「基本的なレシピや熟成方法には変更はない」と公式に発表。ただし、デザイン変更に伴い細かな調整が行われた可能性もあり、従来のハイランドパーク12年を愛飲していた方にとっても、新パッケージ版を試す価値は十分にあるでしょう。

リニューアルのポイントまとめ

パッケージデザインの変更

  • ヴァイキングモチーフを排し、シンプルでモダンなデザインに。
  • ボトルの正面に「オークニー産」を象徴するアイコンを明記。
  • オークニーの気候や自然を表現したデザイン要素を追加。

サステナブルなパッケージ

  • 100%リサイクル可能な段ボールを使用。
  • FSC認証を受けた環境に優しい素材を採用。

味わいは従来の品質を維持

  • 熟成方法やレシピに大きな変更はなし。
  • ただし、細かな調整が施されている可能性あり。

リニューアル後のハイランドパーク12年は、デザインの洗練度が増しながらも、中身の品質をしっかりと維持。今後のハイランドパークのさらなる進化にも期待が高まります。

ハイランドパーク12年をテイスティング

ハイランドパーク12年のフレーバー

ハイランドパーク12年の味わい

ストレートで飲んでみる

香り

グラスを傾けると、まずはハチミツと熟したリンゴの芳醇な甘みがふわりと広がります。続いて、ドライフルーツやナッツのようなシェリー樽由来のニュアンスが加わり、奥行きのある香りに。奥底にはわずかに潮風を感じさせるミネラル感と、穏やかなピートスモークが漂います。

味わい

口に含むと、最初に広がるのはまろやかなモルトの甘み。ハチミツやバニラのコクが感じられた後、シトラスの爽やかさと軽やかなスパイスが顔を出し、次第にスモーキーな余韻へとつながっていきます。ピートは強すぎず、ウイスキー全体に馴染むような穏やかさ。樽由来のオークの渋みが後味を引き締め、心地よい余韻が続きます。

感想

ストレートで飲むと、甘み・スモーク・スパイスのバランスの良さが際立ちます。スモーキーなウイスキーに興味があるけれど、アイラモルトほどの強いピートは苦手…という方にもおすすめ。香りの変化を楽しみながら、じっくりと味わいたい一本です。

Key(筆者)
Key(筆者)

「スモークと甘みのバランスが絶妙。ストレートなら、じっくり時間をかけて香りの移り変わりを楽しみたい。」

ロックで飲んでみる

香り

氷を入れることで、甘さが少し控えめになり、フルーティーさが前面に。リンゴや洋梨のような爽やかな香りに、ほんのりカラメルのような香ばしさが加わります。スモーキーさは落ち着き、代わりにウッディなニュアンスが顔を出してきます。

味わい

冷やされることで、ハチミツの甘みやバニラのコクが際立ち、口当たりがスムーズに。スパイシーさがやや抑えられる分、モルトの柔らかな風味がじっくり楽しめます。後半にはほのかなピートの苦みが現れ、じんわりとした余韻を残します。

感想

ロックにすると、スパイス感が和らぎ、より飲みやすい印象に。ストレートよりも軽快な味わいになり、リラックスして楽しみたいときにぴったり。溶けすぎると甘みが薄まってしまうので、大きめの氷を使うのがおすすめです。

Key(筆者)
Key(筆者)

「甘みとウッディな香ばしさが際立ち、飲みやすさがアップ。食後の一杯にぴったり!」

ハイボールで飲んでみる

香り

炭酸の刺激とともに、シトラスの爽やかな香りがふわっと広がります。ライムやオレンジピールを思わせるフレッシュな印象に、ほのかなスモーキーさがアクセントとして効いています。

味わい

軽快な口当たりの中に、モルトの甘みとフルーティーな酸味がバランスよく調和。炭酸によってスパイス感が引き締まり、ピートのほろ苦さが後味に心地よく残ります。クセが強すぎず、それでいてしっかりとした飲みごたえのあるハイボールに仕上がります。

感想

ハイボールにすると、スモーク感とフルーティーさが引き立ち、非常に爽快な飲み口に。シーフードや和食とも相性が良さそうで、食中酒としても活躍しそうです。レモンやオレンジの皮を軽く絞ると、さらに華やかな印象に。

Key(筆者)
Key(筆者)

軽やかだけど物足りなさはゼロ。食事と合わせても楽しめるハイボール!

まとめ

ハイランドパーク12年は、甘み・スモーキーさ・スパイシーさが見事に調和した、バランスの良いシングルモルト。ピートの主張が強すぎず、飲みやすさの中にしっかりとした個性があるのが魅力です。

ストレート:甘みとスモーキーさのバランスが秀逸。じっくり味わうのに最適。
ロック:甘みとウッディな香ばしさが際立ち、まろやかで飲みやすい。
ハイボール:爽快感が増し、スモークとフルーツの調和が心地よい。

最近のリニューアルでは、ボトルデザインが刷新され、よりシンプルでモダンなスタイルに変化。基本的な味わいは変わらないとされていますが、細かな調整が加わっている可能性もあり、飲み比べてみたくなります。

オークニー諸島の風土が生んだこの個性的なウイスキー。次はリニューアルボトルを手に取り、その進化を確かめてみたいと思います。

テイスティングに使用しているグラス「グレンケアン」、クリスタル製なのに丈夫で倒れにくく洗いやすい!!しかも、安価という素晴らしいウイスキーグラスです!!

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