こんにちは!ウイスキーの魅力と楽しさを伝えるカエル「sister-ley」です!
今回は、「ジュラ10年」の解説&レビューを行っていきます!!
ジュラ10年は、スコットランドのジュラ島にあるアイル・オブ・ジュラ蒸溜所で造られるシングルモルトウイスキーです。アイラ島を望む絶景を背景に、フルーティーで滑らかな味わいが特徴的なウイスキー!
本記事では、ジュラ蒸溜所の歴史や製造工程、そしてアイル・オブ・ジュラ10年のテイスティングして味わいを詳しくご紹介します。
ウイスキー選びに悩んでいる方や、ジュラの豊かな風味を堪能したい方に向け、その魅力を存分にお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。
ジュラ10年はこんなウイスキー
カテゴリー | シングルモルトスコッチウイスキー |
産地 | スコットランド・ジュラ島(アイランズ) |
蒸留所 | ジュラ蒸留所 |
アルコール分 | 40% |
内容量 | 700ml |
価格帯 | 5,000〜6,000円 |
飲みやすさ | ★★★★☆☆☆ |
味わいの特徴 | コクがあり、飲みやすくコスパ良し |
おすすめの飲み方 | お好みのスタイルで |
ジュラというウイスキーの特徴
アイル・オブ・ジュラは、スコットランドのジュラ島で造られるシングルモルトウイスキーです。
この島は、人口200人弱の小さな島で、5,000頭以上の鹿が生息する自然豊かな場所です。アイラ島の東北に位置し、独自の文化と環境を持つ孤立した地域でもあります。
ジュラウイスキーは、フルーティーで軽やかな甘みが特徴です。アイラ島のスモーキーなウイスキーとは異なり、ハイランド寄りのシングルモルトとしての印象が強いです。
スコットランドで3番目に消費されるブランドとしても知られ、ライトボディで飲みやすく、ウイスキー初心者にもおすすめの銘柄です。
アイランズモルトの中でも特にフルーティーで飲みやすさが魅力のジュラ!まずは、造られているジュラ島についてご紹介します。
「ジュラ」鹿の島と呼ばれる場所にある蒸留所
ジュラ島はスコットランドの西部に位置し、細長い地形とアイラ島に隣接している点が特徴です。島には「鹿の島」を意味するゲール語の名前が付けられ、クレイグハウス村にはジュラ蒸留所が存在しています。
ウイスキーの聖地として知られるアイラ島の隣に隣接するジュラ島。自然豊かな土地には多くの動物が生息しています。
ジュラ蒸留所の再建と変遷:島の誇りを支える伝統と革新の歴史
ジュラ蒸留所は1810年に創業しましたが、20世紀初頭に一度閉鎖され、その後1963年に再建されました。再建は島民の雇用創出だけでなく、ジュラ島の誇りとアイデンティティの回復を象徴する出来事でもありました。この復活は島の文化を再び盛り上げ、地域にとって重要な意味を持つ存在となっています。
その後、ジュラ蒸留所はインバーゴードン・ディスティラーズやホワイト&マッカイを経て、現在はエンペラドール社の所有となり、独自のウイスキー造りを続けています。こうした変遷を経て、ジュラ蒸留所は伝統と現代の技術を融合させた製造に取り組んでいます。
- 創業と閉鎖:1810年創業、20世紀初頭に一度閉鎖。
- 再建:1963年に島民の雇用確保を目的に再建され、地域の誇りと結束を象徴。
- 所有者の変遷:1985年からインバーゴードン社、1993年からホワイト&マッカイ社、現在はエンペラドール社が所有。
- 蒸留所の役割:ジュラの伝統と生活に根付く存在として、島と人々をつなぐ役割を果たしている。
ウイスキー造りを通して地域を活性化、ジュラ蒸留所は島民にとっても親しみがあり重要な役割を担っています!
ジュラ蒸留所の独自製法が生み出す繊細で奥深い味わいの秘密
ジュラ蒸留所では、高さ8メートルのランタンヘッド型ポットスチルを用い、スムースで飲みやすい味わいを生み出しています。この特徴的な形状のスチルにより、軽やかで繊細な風味が引き出されています。また、蒸留に使用する水はジュラ島のマーケット・ロッホから汲み上げられたピート色の濃い水で、ウイスキーにほのかなスモーキーさを加えています。
使用する麦芽は主にノンピートで、年に一度ヘビーピーテッド麦芽も使われ、独自の多様性を持たせています。また、熟成にはさまざまな樽を用い、奥深いフレーバーを追求しています。こうした伝統と新しい技術を取り入れる姿勢が、ジュラの魅力を一層引き立てています。
- ポットスチル:8メートルの高いランタンヘッド型で、滑らかで繊細な風味を引き出す。
- 水:マーケット・ロッホのピート色の濃い水でスモーキーさを加える。
- 麦芽:基本ノンピート、年に一度ヘビーピーテッド麦芽を使用。
- 熟成手法:多様な樽を用いて複雑なフレーバーを追求。
仕込み水によるスモーキーな風味は、実際に飲んでみると感じることは少なく、伸びやかで芳醇な味わいなので、初心者にもピッタリ!
多様な製法による複雑な味わいが魅力のジュラウイスキー
ジュラ蒸留所の特徴として、多様な熟成方法が挙げられます。バーボン樽やシェリー樽だけでなく、ボルドーなどのワイン樽も使用し、複雑な味わいを追求しています。このような多層的な風味のバランスが、ジュラウイスキーの魅力です。
例えば、バーボン樽ではバニラやキャラメルの甘み、シェリー樽でのフィニッシュによりドライフルーツやナッツの豊かな風味が加わります。ワイン樽での追熟によってフルーティーな香りが深まり、一つのボトルで多様なフレーバーを楽しむことができます。こうした工夫が、スムースで奥行きのあるジュラウイスキーを作り上げています。
- ジュラ蒸留所は多様な樽を使用し複雑な風味を追求。
- バーボン樽やシェリー樽で甘みや果実感を加え、ワイン樽で深みをプラス。
- 多層的な味わいとスムースさが特徴。
ノンピートのバランスの取れた飲みやすさを基本にしながらも、ピーティーなモルトも少量生産し、多彩な味わいを実現しています!
初心者にも優しい、奥深い甘みとフルーティーなジュラ10年
ジュラ10年は、ジュラ蒸留所のコアレンジで人気のあるボトルです。アメリカンホワイトオークのバーボン樽で熟成後、オロロソシェリー樽でフィニッシュされることで、深みと甘みが絶妙に引き出されています。
香りは柑橘系のフレッシュなレモンやオレンジ、干し草やパンのようなニュアンスが漂い、味わいはフレッシュなリンゴやシナモンのスパイス感が広がります。軽やかでフルーティーな味わいが特徴で、ウイスキー初心者にとっても親しみやすい一本です。
- 熟成: バーボン樽+シェリー樽仕上げ。
- 香り: 柑橘系、干し草、パン。
- 味わい: リンゴとシナモン、軽くフルーティー。
- 初心者にも飲みやすく、バランスが良い。
公式のテイスティングノートでも初心者に優しい味わいというのが伝わりますね!
では、実際にストレート、ロック、ハイボールの3種類の飲み方で味と香りをみていきましょう!
実際にジュラ10年をテイスティング
ジュラ10年のフレーバー
ジュラ10年の味わい
ストレートで飲んでみる
香り
- ハチミツ、紅茶、アプリコット、リンゴ、ラムレーズン、シナモン
味わい
- 甘くフルーティー、スパイシーな余韻
感想
まずは、ストレートで飲んでみます。
香りは、ハチミツの甘く華やかな香りが広がり、紅茶を思わせる発酵感に加えて、アプリコットやリンゴの爽やかな酸味、そしてシナモンのスパイシーさが感じられます。
口に含むと、アプリコットやリンゴのフルーティーな風味が広がり、ハチミツの華やかな甘みが口いっぱいに感じられます。その後、徐々にスパイシーさが現れ、ビターなニュアンスが加わります。余韻はハチミツの香りを残しながら、ゆっくりと消えていきます。
アイラ島の影響を受けた海の風味を想像しますが、実際には果実味にあふれ、甘く飲みやすい味わいです。何よりも、紅茶のような発酵した茶葉のニュアンスが華やかで、上品な印象がありました。
アイランズモルトとしては異例すぎるくらい甘くフルーティー!初心者の方でも馴染みやすい味わいです!
ロックで飲んでみる
香り
- アプリコット、紅茶、木の皮、枯れ葉、ハチミツ
味わい
- 樽感のある渋味、ビター
感想
次は氷を入れてオンザロックで飲んでみます。
香りは、ストレートのときよりもやや渋みを帯びたウッディな香りに変化しました。まず熟したアプリコットの香りが広がり、紅茶のような発酵感を伴う茶葉のニュアンスが感じられます。さらに樽香や湿った木の皮、わずかに干し草のような香りも混じり、かすかにハチミツの香りが漂っています。
口に含むと、アプリコットやリンゴの甘酸っぱい果実感が広がり、続いて茶葉の渋みが出てきます。その後、スパイシーさが現れるとともにビターなニュアンスが追いかけてきますが、驚くほど穏やかで、ロックスタイルで味わうときの凝縮したようなビター感とは異なり、柔らかい印象です。
余韻には、樽香とハチミツがふんわりと残りながら、ゆっくりと消えていきます。
氷で冷やしてもビターさが強くなりすぎることはなく、適度に果実味や甘さ、華やかな香りがバランスよく楽しめます。10年の熟成でこれほどの味わいが出るのはなかなか貴重だと思います!
普段、あまりロックは飲まない方でもしっかりとしたコクや果実感、甘さもあるので是非、試していただきたいです!
ハイボールで飲んでみる
香り
- リンゴ、洋梨、アプリコット、ハチミツ、紅茶
味わい
- フルーツティーのような振る舞い
感想
最後は、ハイボールで飲んでみます。
香りは、リンゴや洋梨のジューシーさとアプリコットの熟した果実感が重なり合い、非常にフルーティーな印象です。また、ハチミツの華やかさが広がり、全体を包み込むように紅茶のエレガントなニュアンスが漂っています。
口に含むと、ハチミツの甘さと樽由来のウッディさが広がり、ほんのりビター感を伴いつつ、リンゴやアプリコット、ハチミツの甘みがやさしく膨らんでいきます。芳醇でありながらもスッキリとした爽やかな後味はさっと消え、ほのかな渋みが余韻として残ります。
派手さはないものの、しっかりとしたコクと華やかな香りが印象的なハイボールでした。
アイランズモルトの中で最も飲みやすく華やかな味わいの印象を持ちました。ウイスキーに慣れていない方でも安心して楽しめます!
まとめ
ジュラ10年は、甘くフルーティーな味わいとスムーズな飲みやすさが魅力のシングルモルトウイスキーです。アイランズモルトでありながら、スモーキーさよりも果実味が前面に出た軽やかな風味が特徴で、初心者の方にもぴったりな一本です。
ストレート、ロック、ハイボールなど、どんなスタイルでも楽しめるジュラ10年は、柔らかな甘さとスパイシーなアクセントがバランス良く調和した味わいが広がります。
ジュラ島の自然が育む豊かな風味をぜひ「ジュラ10年」で堪能してみてください!
最後までお読み頂きありがとうございました。
ジュラのラインナップ
スコットランドのジュラ島に位置するアイル・オブ・ジュラ蒸留所は、ユニークなウイスキーを揃えた多彩なラインナップで知られています。2020年以降は、定番の「シグネチャーシリーズ」に加えて、免税店限定の「トラベルエクスクルーシブシリーズ」や、希少価値の高い長期熟成を含む「レア&リミテッドシリーズ」などが加わり、幅広い選択肢を提供しています。
アイル・オブ・ジュラ 10年
- 特徴:今回のレビューボトルで、ジュラの定番とも言える一本です。樽の質を大きく向上させた特別な仕様で、ファーストフィルのバーボン樽と、シェリー樽を贅沢に使用し、ジュラ特有のクリアな味わいに奥深い香りが加わっています。複雑な風味がありながらも、なめらかな口当たりを楽しめる一本に仕上がっています。
アイル・オブ・ジュラ ジャーニー
- 特徴:「アイル・オブ・ジュラ ジャーニー」は、2018年4月にリリースされた新たなコアレンジのひとつです。アメリカンホワイトオークのバーボン樽で熟成され、バニラや柑橘、干し草のような豊かな香りが特徴です。味わいには、梨やシナモン、バニラ、タフィーのような甘みとスパイスが感じられ、気軽に楽しめる一本としておすすめです。
アイル・オブ・ジュラ 12年
- 特徴:バーボン樽で最低12年熟成させた後、オロロソ・シェリー樽で追加の熟成を施しています。香りには柑橘の皮を思わせるフルーティーさが広がり、味わいにはダークチョコレートやハチミツのような甘さに、ほのかなスパイシーさが加わって絶妙なバランスが感じられます。
アイル オブ ジュラ 18年
- 特徴:このウイスキーは、最低18年間バーボン樽で熟成された後、サンテミリオン・プルミエ・グラン・クリュ・クラッセのワイン樽で仕上げられた特別な逸品です。カスタードやストロベリーの甘やかなアロマに加え、エスプレッソコーヒーのほろ苦い風味が重なり合い、奥深く重層的な味わいを楽しめます。また、「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ2021」では金賞を受賞しており、その品質が高く評価されています。
テイスティングに使用しているグラス「グレンケアン」、クリスタル製なのに丈夫で倒れにくく洗いやすい!!しかも、安価という素晴らしいウイスキーグラスです!!
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