ベイカーズバーボン旧ボトルを解説!高層階熟成が生む「静かなる名品」

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sister-ley
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こんにちは!ウイスキーの魅力と楽しさを伝えるカエル「sister-ley」です!

Caoli(助手)
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今回は、「ベイカーズ・バーボン・シングルバレル」の解説&レビューを行っていきます!!

ジムビームの隠れた名品として長年愛され続けてきたベイカーズ・バーボン。「スモールバッチ・コレクションの中では地味な存在?」と思われがちですが、実はその製造方法には他では味わえない秘密が隠されているんです!

9階建てのリックハウスの最上階で7年間熟成される、この静かなる名品は、107プルーフという絶妙なアルコール度数と、シングルバレルならではの個性的な味わいで、通好みのバーボンファンを魅了し続けています。「ブッカーズは強すぎるけど、ノブクリークでは物足りない」そんな方にぴったりの、絶妙なバランスを持った一本です。

今回は、ベイカー・ビームという職人への敬意から生まれたこのバーボンについて、その背景から実際のテイスティングまで詳しくご紹介していきます!

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ベイカーズ・バーボンの基本情報とスペック

ベイカーズ・バーボンの詳細はこちら
カテゴリーバーボンウイスキー
産地アメリカ・ケンタッキー州
蒸留所ジムビーム蒸留所
アルコール分53.5%(107プルーフ)
内容量750ml
価格帯6,000〜10,000円
飲みやすさ★★★★★☆☆
味わいの特徴高層階熟成によるエステリーと力強いオーク香
おすすめの飲み方ストレートで
ベイカーズの長所・特徴
ベイカーズの短所・注意点
  • 高層階熟成 – 9階建てリックハウスの最上階(8-9階)での熟成
  • 激しい温度変化 – 夏冬の寒暖差で樽香を深く抽出
  • 絶妙なプルーフ – 107プルーフという飲みやすさとパンチのバランス
  • 職人への敬意 – ベイカー・ビームへのオマージュ
  • 伝統の酵母 – 禁酒法時代から受け継がれる「ジャグ・イースト」
  • 高アルコール – 53.5%でかなりパンチがある
  • 通好み – 癖が強く初心者には難しい場合も
  • 価格 – 同プルーフ帯では決して安くない
  • 現行ボトルはシングルバレル
Key(筆者)
Key(筆者)

ベイカーズ・バーボンは「静かなる名品」と評されるバーボンですが、なぜそんな独特な風味が生まれるのでしょうか?

Caoli(助手)
Caoli(助手)

その答えは、このバーボンを生み出すジムビーム蒸留所の特別な熟成方法と、一人の職人への深い敬意にあります。まずは、その背景から見ていきましょう!

ベイカーズが生まれるまでの物語〜ビーム家200年の歴史と職人への敬意〜

ビーム家200年の歴史とアメリカンウイスキーの発展

ジムビーム蒸留所の歴史は、1795年にジェイコブ・ビームが最初の樽を販売した瞬間から始まります。ドイツ系移民のボーム(Böhm)一族がアメリカに渡り、ケンタッキーの豊かな土壌でウイスキー造りを始めたのです。

現在のジムビーム蒸留所は、ケンタッキー州クレアモントに位置しています。この地はケンタッキー川沿いの肥沃な土地で、良質な石灰岩層でろ過された地下水と、バーボン造りに最適な気候条件に恵まれています。蒸留所周辺にはトウモロコシ畑が広がり、まさにバーボンの故郷と呼ぶにふさわしい環境です。

アメリカ建国とともに歩んだウイスキーの歴史

ボーム一族がアメリカに渡った18世紀中頃は、まさにアメリカ独立戦争前夜の激動の時代でした。ヨーロッパでの宗教的迫害や経済的困窮から逃れ、新天地アメリカに希望を求めた多くの移民の一人だったのです。

ジェイコブ・ビームは父から受け継いだドイツ系の蒸留技術を、ケンタッキーの豊富なトウモロコシと組み合わせることで、従来のライ麦ウイスキーとは異なる新しいスタイルのウイスキーを開発しました。これがバーボンウイスキーの原型となったのです。

1795年という年は、アメリカがまだ建国から19年しか経っていない若い国家でした。ジョージ・ワシントンが大統領を務め、西部開拓が本格化していた時代に、ビーム家のウイスキー造りが始まったことを考えると、まさにアメリカンウイスキーの歴史そのものと言えるでしょう。

Key(筆者)
Key(筆者)

1795年というと、日本では江戸時代の寛政7年にあたります。200年以上もの長きにわたり続くウイスキーの家系があるというのは、本当に素晴らしいことですね。

禁酒法という試練〜ビーム家秘伝の酵母を守った13年間

ビーム家の歴史で最も重要な出来事の一つが、1920年から1933年の禁酒法時代です。4代目ジム・ビームは、この13年間、生涯で唯一バーボンを造らなかった期間を過ごしましたが、彼が命をかけて守り抜いたものがありました。それが、現在でも「ジャグ・イースト(水差し酵母)」と呼ばれる、ビーム家秘伝の酵母株です。

週末ごとに酵母を水差しに入れて自宅に持ち帰り、万が一の事故に備えていたという逸話は、品質の一貫性に対する彼の執念を物語っています。この酵母こそが、現在のベイカーズを含む全てのビーム製品の風味の根幹となっているのです。

Caoli(助手)
Caoli(助手)

禁酒法の時代に酵母を守り抜くなんて、まさにウイスキーへの愛ですね!この酵母が現代のベイカーズの風味を決めているなんて、ロマンを感じます。

エドワード・ベイカー・ビーム〜38年間現場を愛し続けた「異端児」

出典:the blend

「ベイカーズ」の名前の由来となったエドワード・”ベイカー”・ビームは、ジム・ビームの甥の孫にあたる人物です。物静かで謙虚、脚光を浴びることよりも蒸溜の現場を愛した生粋のディスティラーでした。

クレアモント蒸溜所の敷地内で育ち、38年間にわたって勤務し、最終的にはヘッドディスティラーの地位にまで上り詰めました。バイクと黒のレザージャケットを愛したことから「異端児(maverick)」と称されることもありましたが、その本質は名声を求めない、実直な職人気質にありました。

Key(筆者)
Key(筆者)

バイクとレザージャケット、まさに職人さんのような格好良さですね!飾り立てない職人としての魂が、このバーボンにも息づいているのでしょう。

スモールバッチ・コレクション誕生の背景

1980年代後半、バーボン業界は深刻な不況に陥っていました。消費者の嗜好がウォッカなどのホワイトスピリッツに移り、多くの蒸溜所が危機に瀕していたのです。

この状況を打破すべく、6代目マスターディスティラーのブッカー・ノウが考案したのが「スモールバッチ・バーボン・コレクション」です。1992年に発売されたこのコレクションは、ブッカーズ、ベイカーズ、ノブクリーク、ベイジルヘイデンの4本で構成され、バーボンに「スーパープレミアム」という新たなカテゴリーを確立しました。

Caoli(助手)
Caoli(助手)

ベイカーズは1992年、ベイカー・ビームが引退する年に合わせて発売されたんです。従兄弟のブッカーから、控えめな職人への敬意を込めた贈り物だったんですね。

ベイカーズ・バーボンの製造工程と高層階熟成の秘密

マッシュビルと発酵・蒸留工程の技術

ベイカーズの味わいの出発点は、ジムビーム標準の低ライ麦レシピです。マッシュビル(穀物配合)は、トウモロコシ77%、ライ麦13%、大麦麦芽10%という構成で、これは他のビーム製品(ブッカーズ、ノブクリーク)と共通しています。

酵母には、前に紹介したジムビーム独特の「ジャグ・イースト」が使用され、あの特徴的な「ビーム・ファンク」と呼ばれる風味の土台を形成します。

発酵工程では、72〜120時間という長時間をかけて複雑な風味を開発し、この段階でベイカーズ特有の深みのある味わいの基礎が築かれます。

Key(筆者)
Key(筆者)

「ビーム・ファンク」という表現、面白いですね!ピーナッツやナッツのような、ビーム製品特有の香りを指す言葉だそうです。

低プルーフ蒸溜で豊かな風味を実現

ベイカーズの製造工程で見過ごされがちな重要な特徴が、他の多くのビーム製品よりも低いプルーフ(アルコール度数)で蒸溜される点です。

ウイスキーは、低い度数で蒸溜するほど、原料由来の香味成分がより多く最終的なスピリッツに残り、結果として風味豊かな「ホワイト・ドッグ(ニューメイクスピリッツ)」が生まれます。

Key(筆者)
Key(筆者)

これは生産効率よりも風味を優先する、品質重視の選択なのです。

Caoli(助手)
Caoli(助手)

効率より品質を重視するなんて、まさに職人気質ですね!だからこそ、他のバーボンとは違う個性的な風味が生まれるんですね。

革命的な高層階熟成システム

天頂への上昇〜9階建てリックハウスの最上階

ベイカーズの最大の特徴は、その熟成環境にあります。原酒は、ジムビームが所有する9階建ての熟成庫(リックハウス)の最上階である8階と9階で、最低7年間熟成されます。

この高層階という特殊な環境が、ウイスキーに劇的な変化をもたらします。リックハウスの上層階は、夏は極端に暑く、冬は厳しく冷え込み、年間を通じて最も大きな寒暖差に晒されます。

激しい温度変化が生み出す奇跡

この激しい温度変化により、樽の中のウイスキーは激しく膨張と収縮を繰り返し、内側を焦がしたホワイトオーク樽の内部へ深く浸透します。これにより、樽材からの糖分(バニラやキャラメルの風味)やタンニンの抽出が加速され、熟成が早く進むのです。

さらに、上層階の高温で乾燥した空気は、樽材を通して水分の蒸発を促進します。この「天使の分け前(Angel’s Share)」と呼ばれる現象により、樽内部の液体のアルコール度数は熟成期間中に上昇します。

Caoli(助手)
Caoli(助手)

まさに「天に最も近い場所」で熟成されるバーボンなんですね!温度差が激しいほど樽との相互作用が活発になるというのは興味深いですね。

Key(筆者)
Key(筆者)

ベイカー・ビームは「高層階での熟成は7年がスイートスポット。それ以上はオークの影響が強くなりすぎる」と信じていたそうです。まさに職人の経験と勘ですね!

2019年の大転換と今回レビューする貴重な旧ボトル

「見過ごされた兄弟」から注目される存在へ

2019年以前のベイカーズは、スモールバッチ・コレクションの中で「隠れた逸品」として、なかなか明確なポジションを確立できずにいました。ノブクリークの優れたコストパフォーマンスとブッカーズの圧倒的なパワーの間に挟まれ、苦しい立場にあったのです。

現在では、特徴的なワインボトル型の形状で親しまれた旧ボトルに、一定の愛好家から注目が集まっています。

Caoli(助手)
Caoli(助手)

これは現行のシングルバレル版とは異なる製法による味わいの違いに関心を持つ方々がいるためです。

シングルバレル化という転換点

2019年、ビーム サントリー社はベイカーズをシングルバレル製品としてリブランディングしました。この転換により、ブランドの約束はスモールバッチの「一貫性」から、シングルバレルの「唯一性」へと変化。現行品は樽ごとの個体差を楽しむ新しいスタイルとして生まれ変わりました。

今回レビューする旧スモールバッチ版について

今回ご紹介するのは、この転換前のスモールバッチ版ベイカーズです。多くのレビューでは、旧版はよりリッチで滑らか、粘性があり、まとまりのある風味を持つと評価されており、2019年以前の製法による独特な味わいの魅力を体験できる貴重な一本となります。

Caoli(助手)
Caoli(助手)

旧ボトルは特徴的なワインボトル型の形状で、愛好家の間では「旧ベイカーズ」として親しまれているんです。

sister-ley
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今回は、その原点となった旧ボトルをレビュー!スモールバッチ製法ならではの一貫した品質と深い味わいをみていきましょう!

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ベイカーズ(旧ボトル)を実際に飲んでみた

ベイカーズの香り

ベイカーズの味わい

芳醇なエステリーさが魅力のストレート

香り

バニラ、キャラメル、焼いたバナナ、オーク、ナッツ、溶剤

味わい

甘くオーキー、とても滑らか

感想

グラスに注ぐと、まず甘いバニラの香りが広がり、続いて焦がしたキャラメルや焼いたバナナを思わせる、香ばしい甘い香りが顔を覗かせます。しっかりとしたオークの香ばしさに、かすかな溶剤のニュアンスが複雑に混じり合い、奥深い香りが感じられます。柔らかく熟成した、豊かなエステル香りが感じられます。

口に含むと、芳醇なエステル香が広がり、非常に心地よい舌触りです。瞬く間にオークの香りとスパイシーさが膨らみ、バニラの甘さと溶け合いながら、かすかな苦みが追いかけるように現れます。甘くオークのような味わいの中に、様々な要素が絶妙なバランスで溶け込んでいます。

余韻は、スパイシーさとエステルのような香りがゆっくり消えていきます。

Key(筆者)
Key(筆者)

ポピュラーなバーボンとは一線を画すエステリーさがたまりません!シガーモルトのような果実感やオーキーさも秀逸です!

果実香が膨らむオン・ザ・ロック

香り

バニラ、キャラメル、バナナ、桃、オーク、ナッツ、石鹸

味わい

エステリー、程よいビター

感想

オンザロックにすると、バニラやキャラメルの香りに加え、バナナや桃のようなフルーティーな香りが一層際立ちます。オークの香ばしさの中に、紅茶のようなニュアンスも感じられ、安価なバーボンではなかなか味わえない複雑さがありますね。さらに、煎ったナッツのような香ばしい香りがふわりと漂います。

口に含むと、エステルのような香りとフローラルな風味が広がり、その奥から心地よいビターさとスパイシーさが現れます。ナッツの香ばしさ、オークの風味、そして渋みが混ざり合い、全体を一つにまとめ上げています。全体的にほどよいビター感があり、複雑でありながらも非常に飲みやすい印象です。

余韻は、エステル香と石鹸のようなニュアンスを伴いながら、ゆっくりと消えていきます。

Key(筆者)
Key(筆者)

氷を入れると、桃っぽいジューシーな香りが膨らみます。余韻でも石鹸のようなフローラルさも感じられ、一層に華やかな味わいです!

コク深い余韻が楽しめるハイボール

香り

バニラ、エステル、バナナ、キャラメル、ナッツ、オーク

味わい

エステリー、香ばしいオーキー

感想

ハイボールにすると、甘いバニラとエステルのような香りが上品に広がり、バナナやキャラメルの甘い香りに加えて、ナッツの香ばしさが心地よく漂います。オークの香ばしさと木の渋みが溶け合い、複雑で奥行きのある香りが楽しめます。

口に含むと、香ばしさとエステル香が口いっぱいに広がり、焦がしたようなほろ苦さが顔を出します。ナッツを思わせる香ばしさと優しい木の渋みが心地よく続きます。

余韻はオークの香りが続き、上品なエステル香と共にゆっくりと消えていき奥深さを感じられる一杯です。

Key(筆者)
Key(筆者)

爽快なジムビームハイボールとは違う、コク深い奥行きのある味わいが特徴のハイボールです!食中よりも食後にじっくり味わってほしいですね!

まとめ

ベイカーズ(旧ボトル)総合評価
イマイチ
良い

ジムビーム蒸留所の高層階熟成技術が詰まったベイカーズ・バーボン(旧スモールバッチ版)。実際にテイスティングすると、その品質の高さに驚かされます。バニラやキャラメルの甘い香りに続き、焼いたバナナのような独特の香ばしさが心地よく広がり、107プルーフとは思えないほど滑らかな口当たりが見事に調和しています。

特筆すべきは、熟成感あふれるエステルのような香りの豊かさです。9階建てのリックハウス最上階で7年間熟成されたことで、「安価なバーボンでは決して味わえない」複雑で奥深い香りが生まれています。ストレートで感じるオーキーな甘さ、ロックで花開くフルーティーな香り、そしてハイボールで際立つ上品なエステルのような風味は、旧スモールバッチ版ならではの「よりリッチで滑らか、粘性がある」という特徴をまさに体現しています。

ベイカー・ビーム氏という職人への敬意から生まれたこのバーボンは、現在ではワインボトル型の旧ボトルが一部の愛好家から注目を集めています。これは、現行のシングルバレル版とは異なる製法による味わいの違いを体験できるためです。

もし手に入れる機会があれば、ぜひこの旧ボトルの味わいを体験してみてください。きっと、ベイカーズが「静かなる名品」と呼ばれる理由が理解できるはずです。

最後までお読み頂きありがとうございました。

Caoli(助手)
Caoli(助手)

今回レビューを行った「ベイカーズ・スモールバッチ(旧ボトル)」はコチラ!

Key(筆者)
Key(筆者)

一つの樽からボトリングを行うシングルバレル仕様の現行ボトルはコチラ!

テイスティングに使用しているグラス「グレンケアン」、クリスタル製なのに丈夫で倒れにくく洗いやすい!!しかも、安価という素晴らしいウイスキーグラスです!!

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