このウイスキーを簡単にまとめると
トリスエクストラについて
今回はサントリーから発売されている「トリスエクストラ」をレビューします。
そもそも、トリスには以前ご紹介した「クラシック」と「エクストラ」の2種類があります。
両者の大きな違いはアルコール度数で「クラシックは37度」、「エクストラは40度」です。
ウイスキーにおいて、アルコール度数の違いは味わいに大きく影響します。有名な銘柄もリニューアルの際に原酒構成やラベルデザイン、アルコールの度数の変更などがあり新、旧で賛否が分かれることもしばしば。
サントリー傘下でも昔のボトルは43°の物が40°になっていたりと、限りある原酒で味わいを再現しなければならない為、ブレンダーの責任は重大です。
そして、今回ご紹介する「トリスエクストラ」ですが、角ハイボールの需要拡大に伴い「角瓶」は一時生産がストップしてしまいました。
サントリーにとって顔である「角瓶」を守る為にも、角瓶から別の銘柄に矛先を変える必要がありました。そこで登場したのが「トリスエクストラ」
アルコール度数は角瓶と同じ40°で、ハイボールにしてもキレがあり、スッキリとした味わいになる様に仕上げられています。
両者は共に「トリス」だけど、「クラシック」は好みの飲み方でトリスらしさを、「エクストラ」ハイボールにして真価を発揮!!!といったニュアンスがサントリー公式HPからも読み取れます。
と言うわけで、ハイボール専用とも言うべき「トリスエクストラ」をいつもの如く3種類の飲み方でレビュー開始!!
テイスティング(実際に飲んでみた)
フレーバーチャート
味わいチャート
ストレートで飲んでみる
香り
- 洋梨、ビスケット、アルコールの刺激
味わい
- フルーティーな甘さ、雑味を感じるビター、アルコール感
感想
まずはストレートで飲んでみます。香りは洋梨のような果実香がほのかに感じます。そして、ビスケットや焼き菓子の穀物感が漂い、少しトゲのあるアルコール感を感じました。地雷と呼ばれている割にはちゃんとウイスキーしてる印象です。味わいは軽く、フルーティーな甘みを感じますが中盤から余韻にかけてちょっと雑味を感じるビターに少々ひっかかりを感じます。飲み込んだ後はアルコール感があって流石に安ウイスキー感は否めませんが、価格的を考えれば仕方ないかもしれません。ストレートで飲めなくは無いレベルです。
同じトリスクラシックと比べると、度数の割にアルコール感は少なめでした。むしろ37°のクラシックの方が刺々しさと味わいの薄さを感じて飲み辛かったです。
ロックスタイルで飲んでみる
香り
- バニラ、胡椒、アルコール
味わい
- ドライでスッキリとした後味
感想
次は氷を入れてオンザロックで飲んでみます。香りはバニラのウッディさが微かに感じられ、胡椒?の様なスパイスとアルコール感があります。口に含むと、かなりドライでスッキリとした後味に変化しました。ストレートの時よりもビターは感じなく、非常にあっさりとした味わいです。
クラシックの方は氷を入れてもアルコール感はあるものの、モルティーな味わいがありストレートの時のトゲトゲしさが弱まり飲みやすくなりました。ロックではクラシックに軍配!!
ハイボールで飲んでみる
香り
- かすかにフローラル、スパイス
味わい
- クリアでしっかりとした飲み応え、そこそこビター感
感想
最後はハイボールで飲んでみます。香りはスパイシーな刺激と生花を思わせるフローラルな香りが感じ取れ、口に含むと、スッキリとした口当たりながらも、コクもあり、ビターが効いて飲み応えがあります。安いウイスキーにある焼酎感やスピリッツ感はあまり感じず、薄いけどウイスキーを飲んでいる感じがちゃんとあるハイボールです。レモンを搾ると一層に飲みやすく、クリアな感じと相まってどんな食事にも相性が良いと思います。
ハイボールでは完全に「エクストラ」に軍配が上がりました。「クラシック」の方はアルコールの刺々しさがあり、後味も雑味が残る感じがしました。
まとめ
価格帯的に安ウイスキーながらもライバルが多いトリスですが、スコッチなどの「しっかりとしたウイスキー」が苦手な方には、アルコール感こそありますがスッキリしていて飲みやすいウイスキーかもしれません。モルトやピートなど、あまり拘らない人にとってはクセでしかない要因なので、少々のスピリッツ感があってもレモンを搾るなどすれば十分に美味しく頂けます。
同じ「トリスクラシック」と飲み比べながらのレビューでしたが、ハイボールに特化しているのはメーカー推奨の通りエクストラの方が美味しく感じました。ストレートでも華やかさがあり、価格の割に飲みやすかったです。ただ、オンザロックに限ってはクラシックの方が柔らかく、芳醇な香りもありました。好みの問題かもしれませんが、飲み方の幅があるのは「エクストラ」の方だと個人的には思いました。
安価なウイスキーは梅やリンゴを漬けて、フレーバードウイスキーにして飲むという楽しみ方もあります(^^)
最後までお読み頂きありがとうございます。
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