このウイスキーを簡単に説明
シーバスリーガル12年について
今回は、人気のブレンデッドウイスキー「シーバスリーガル12年」をご紹介します。
今回ご紹介するボトルは、2022年の2月以前まで販売されていた、いわゆる『旧ボトル』で、現行品とは味わいがほんの少し違うと言われていますが、基本的な味わいは同じですし、ブレンデッドウイスキーとしては流通量も多いので、新ボトルへの完全移行にはまだ時間がかかりそうです。
新ボトルのデザインは安っちぃ~感じがする・・・
シーバスリーガルの歴史
シーバスリーガルというブランドは「シーバスブラザーズ社」が製造するウイスキーで、元々は1801年創業の食品を取り扱う商店に創業者の「ジェームス・シーバス」が働き始め、商人としての類稀な才能を発揮し、そこからウイスキー事業へ着手することに始まります。
「ジェームス・シーバス」は弟である「ジョン・シーバス」と共に「シーバスブラザーズ」を企業、高級食料品店の地下にあるセラーで兄弟は、ウイスキーの熟成を始め、かつてないほど滑らかなで上質なウイスキーを造る事を目指します。
シーバス・ブラザーズ社は、取り扱う商品の上質さと豪華さで一躍有名になり、人々からの沢山の指示を集めることに成功し世界的な企業へと成長します。
20世紀に入り、1909年に初代マスターブレンダー 「チャールズ・ハワード」と「アレキサンダー・スミス」が、世界初のラグジュアリーウイスキー、「25年熟成のシーバスリーガル」を世に送り出します。シーバス兄弟の偉業を称えるのにこれ以上相応しいものはない、というウイスキーとなりました。(公式HPより抜粋)
当時の人々を魅了し続けるシーバスブラザーズでしたが、アメリカにおける禁酒法時代が暗い影を落とします。酒類の販売が出来ない為に、シーバスブランドはアメリカ市場から一旦姿を消しますが、1938年にシーバスリーガルは12年熟成の商品として待望の復活を遂げます。
その後、シーバスブラザーズは販売本数を拡大し世界的な企業へと成長していきます。現在ではブレンデッドウイスキーにおいて世界シェア3位と確かなブランディングに成功し、新たな商品開発などチャレンジ精神に満ちあふれています。
シーバスの基本(シーバスリーガル12年)
シーバスリーガルの中でもスタンダードな1本が「シーバスリーガル12年」です。
昔から、通常のブレンデッドよりも少し高く「いいウイスキー」の代名詞。贈り物などに選んでも喜ばれます♫
味わいの特徴は「華やかな香りと滑らかさ」が際立っていることです。
というのも、シーバスリーガル12年のキーモルトはスコットランドの中でもスムースで華やかな味わいが特徴的なスペイサイドの原酒が使われています。
名だたる蒸留所ばかりですが、中でもシーバスリーガルに欠かせないのは「シーバスの故郷」と謳われる「ストラスアイラ蒸留所」です。
スコットランドで最も美しいとされる「ストラスアイラ蒸留所」。景観も魅力的ですが、作り出されるモルト原酒は「リンゴ、洋梨、ナッツ」を彷彿とさせるエレガントな香りが特徴的で、シーバスリーガル12年の味わいに深く影響を及ぼしています。
(「ストラスアイラ12年」と「シーバスリーガル12年」を飲み比べてみると非常によくわかります。)
スペイサイド産モルトの魅力がギュッと詰まったブレンデッドウイスキー「シーバス12年」を3種類の飲み方でレビュー!!
テイスティング(実際に飲んでみた)
フレーバーチャート
味わいチャート
ストレートで飲んでみる
香り
- リンゴ、ハチミツ、レーズン、ハーヴ(リコリス)、紅茶
味わい
- 滑らかな舌触り、華やかな香味、スムースで柑橘を思わせるビター
感想
まずはストレートで飲んでみます。香りは「ストラスアイラ12年」と同じくリンゴのフルーティーな香りやスペイサイドモルトらしいエレガントで優しく華やかな香りがします。エレガントさの中にも独特のハーヴを思わせる薬草感がありますが、印象に残るのは、やはり「華やか」という事に尽きるでしょう。
口に含むと、非常に滑らかで伸びやかな舌触りです。酒質的にはミディアムな感じでしつこい印象はなく、むしろサラッとしていて飲み疲れない感じにまとまっています。華やかな香味が口全体に広がったあとに、柑橘っぽいフレッシュなビターが香って消えていきます。スタンダード品ではありますが、ストレートで飲んでも十分すぎるぐらい美味しいウイスキーです。
ロックで飲んでみる
香り
- リンゴ、ハチミツ、ナッツ、ハーヴ、バニラ、レーズン、チェリー
味わい
- ライトな呑み口、ぶどうの様な渋み、レーズンの甘さ、酸味
感想
次は氷を入れてオンザロックで飲んでみます。香りは、華やか&フルーティーでリンゴやレーズン、ちょっと渋みを感じるチェリーの様な香りがして、香ばしいナッツと甘いバニラが香ります。また、ストレートの時と同様に少しヌタっとした感じのハーヴっぽい薬草感も感じられます。
口に含むと、非常にライトで飲みやすくカドが見当たりません。時折、ぶどうの皮の様なタンニン感があり、熟した果実(レーズン)の甘さと、心地よい酸味が広がります。アフターにかけてのビターはストレートほど感じなく、終始エレガントでどこまでも滑らかな印象です。
気づくと何杯も飲んでしまいそうで怖い(笑)
ハイボールで飲んでみる
香り
- リンゴ、洋梨、バニラ、ハチミツ、ナッツ
味わい
- リンゴの甘味と酸味、ナッツの様な香ばしさ
感想
最後はハイボールで頂きます。香りはシードルの様な淡いリンゴの香りと酸味があり、ナッツの香ばしさと共に爽やかな印象です。
口に含むと、爽快感と共に甘酸っぱいリンゴが終始に渡り香って、ナッツとクリーミーな味わいが漂います。ちょっと高めのウイスキーをハイボールにすると、安価なウイスキーでは感じられない芳醇さがあり、飲みやすさも手伝ってあっという間にボトルの半分を飲み干している時もあるので、注意が必要ですね(汗)
スペイサイドモルトをハイボールにすると、華やかさに爽やかさがプラスされ、飲みやすさはマックスレベルに達しますので、飲み過ぎ注意!!
まとめ
シーバスリーガルの基本「シーバスリーガル12年」のレビューでした。
スペイサイド産のモルトをキーモルトにしているだけあり、華やかでエレガントな香り、どこまでもスムースでクリーミーな味わいは、ウイスキーを飲み慣れていない方でも優しく迎え入れてくれます。使われている原酒の品質が高いだけあり、どの様な飲み方でも品があり、嫌味なところが一つもないので、ちょっといいウイスキーを飲みたい時にピッタリのボトルです。
シーバスリーガル12年 ミズナラ
同じ12年でも、後熟(フィニッシュ)に日本が誇る熟成樽ミズナラ樽を使用した「シーバスリーガル12年 ミズナラ」は、通常の12年よりもスパイシーで、サントリー系のウイスキーを飲まれる方にも好まれる味わいに仕上がっています。お値段はちょっとだけ張りますが、それでも価格以上の素晴らしい味わいなので、コチラも贈り物としてオススメです。(日本限定ボトル)
高級感があるボトルデザイン。味わいも非常にレベルが高いウイスキーなので、初心者はもちろん、シングルモルトをひたすら飲み続けてきた方にも、ブレンデッドウイスキーの素晴らしさ(ブレンダーの凄さ)を感じることのできるウイスキーです。
『少し飲んでみたい』という時にピッタリのハーフサイズもあります。
こちらが新デザインの『シーバスリーガル12年』背が高く取り回しし易いデザインになりました。高級感という点では旧ボトルに軍配!?
最後までお読み頂きありがとうございました。
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