

こんにちは!ウイスキーの魅力と楽しさを伝えるカエル「sister-ley」です!

今回は、「ニッカ フロンティア」の解説&レビューを行っていきます!
「ニッカらしいコクと力強さを、手頃な価格で楽しめるウイスキーを探している」という方にぴったりの一本があります。
2024年10月、ニッカウヰスキー創業90周年を記念して誕生した「ニッカ フロンティア」。余市ヘビーピートモルトをキーモルトに、48%・高モルト比率・ノンチルフィルタードという4つの技術的特徴を持つ、ニッカ渾身のブレンデッドウイスキーです。
実際に飲んでみると、2,200円(税込)という価格帯でこれほどのモルト感とコクが味わえるのか、と驚きました。 発売直後に家庭用が一時出荷停止になるほどの爆発的な人気ぶりも、実際に飲めば納得の完成度です。現在は出荷が安定し、500mlボトルに加えて4Lペットボトルも展開されるなど、より幅広い形で楽しめるようになっています。
この記事では、竹鶴政孝の精神から南極観測隊への供給という知られざるエピソード、4つの技術的特徴が生み出す味わいの仕組み、実際の飲み比べレビューまで詳しく解説します!





まずはフロンティアの基本スペックから確認しましょう!価格や特徴をざっくり把握してから、深く掘り下げていきます。
ニッカ フロンティアの基本情報
| カテゴリー | ブレンデッドウイスキーワールドブレンド |
| メーカー | ニッカウヰスキー株式会社 |
| 発売 | 2024年10月創業90周年 |
| キーモルト | 余市ヘビーピートモルト |
| アルコール分 | 48% |
| 内容量 | 500ml・4L(ペットボトル) |
| 価格帯(参考) | 500ml:¥2,200前後 4L:¥14,000前後 |
| 製法の特徴 | ノンチルフィルタード非冷却ろ過 |
| モルト比率 | 51%以上(モルトベース) |
| 飲みやすさ | |
| 味わいの特徴 | コクがあり力強い・割っても崩れない |
| 使用蒸溜所 | 余市、宮城峡、ベンネヴィス(スコットランド)3蒸溜所 |
| おすすめの飲み方 | ストレート、ロック、フロートハイボール |





出荷が安定した今が買いどき!コスパの高さと力強い味わいは、ニッカファンならぜひ手に取ってほしい一本です。





では、なぜフロンティアがここまで注目されたのか?その背景にある壮大な物語から紐解いていきましょう!
フロンティアの壮大な物語【竹鶴政孝の原点から90周年記念まで】


ニッカウヰスキー創業90周年を迎える2024年、新たなプレミアムブレンデッドウイスキー「ニッカ フロンティア」が誕生しました。
「ニッカ セッション」以来4年ぶりの通年商品となるこの銘柄は、創業者・竹鶴政孝が抱いたウイスキーづくりの原点と夢を現代に再現するものです。発表会は、ニッカウヰスキー発祥の地である北海道余市で行われ、この場所から新たなウイスキーの歴史が始まることを象徴しています。





「フロンティア」の物語を深く理解するために、まずは竹鶴政孝のフロンティアスピリットの原点に立ち返ってみましょう。
1918年〜フロンティアスピリットの原点〜


フロンティアの物語は、創業者・竹鶴政孝の壮大な挑戦から始まります。1918年、彼は単身スコットランドに渡り、グラスゴー大学で醸造学を学び、複数の蒸溜所で実習を積んで伝統的な製法を身につけました。
帰国後、その経験を活かして「大日本果汁株式会社」を設立。「ニッカ」という名称は、この時の「ダイニッポンカジュウ」に由来しています。この「未知の領域に挑戦し続ける精神」こそが、90年後の「フロンティア」に受け継がれているのです。





ニッカという名称は、この時の「ダイニッポンカジュウ」に由来しています。
1934年〜余市蒸溜所と石炭直火蒸溜の伝統〜


北海道の余市町に位置する余市蒸溜所は、1934年に竹鶴政孝が設立したニッカウヰスキーの最初の蒸溜所です。
この場所は、スコットランドのキャンベルタウン地方に非常によく似た気候と自然条件を持ち、ウイスキーづくりに理想的な環境です。冷涼で湿潤な気候は、ウイスキーの熟成に適しており、霧が多発することで、ゆっくりとした熟成を促します。
また、余市町はリンゴの産地としても有名で、蒸溜所の初期にはリンゴジュースの製造も行われていました。
余市蒸溜所の製法と設備
余市蒸溜所の最大の特徴は、スコットランドでもほとんど見られなくなった「石炭直火蒸溜」を今でも採用している点です。石炭直火蒸溜とは、ポットスチル(蒸溜器)を石炭の直火で加熱する伝統的な手法であり、これにより原酒に独特のスモーキーさと重厚感を与えます。
竹鶴政孝がスコットランドで修行した際に経験したこの製法は、現代では非効率的とされていますが、ニッカウヰスキーはその伝統を守り続けています。
ポットスチル自体も下向きラインアームを持つストレートヘッド型で、これにより重厚な風味を持つ原酒が蒸溜されます。この独特の風味は、他の蒸溜所ではなかなか再現できないものです。
また、余市では、ウイスキーを貯蔵する際の貯蔵庫も土間造りであり、これが安定した湿度管理を可能にしています。余市のウイスキーは、力強く、ピーティーでスモーキーな風味が特徴で、ジャパニーズウイスキーの中でも特に男性的な味わいが際立っています。
- 余市蒸溜所では「石炭直火蒸溜」という伝統的な手法を採用し、スモーキーで重厚な風味を生み出している。
- ポットスチルは「下向きラインアームのストレートヘッド型」を採用し、独特な重厚さを持つ原酒を蒸溜。
- 貯蔵庫は土間造りで湿度が安定し、力強くピーティーで男性的な味わいのウイスキーを生産。





非効率かもしれませんが、ニッカでは石炭直火蒸留でしか出せない味わいを今でも大切に守り続けています。
余市ウイスキーの進化と評価
余市蒸溜所で製造されたウイスキーは、世界的に高い評価を得ています。特に、2001年にリリースされた「シングルカスク余市」は、ウイスキーマガジンのブラインドテイスティングで「ベスト・オブ・ベスト」の最高得点を獲得し、ジャパニーズウイスキーが世界に認められるきっかけとなりました。この成功により、余市のウイスキーはその力強い個性を武器に、世界中のウイスキーファンに愛され続けています。
1969年〜宮城峡蒸溜所と運命の川〜


1969年に設立された宮城峡蒸溜所は、竹鶴政孝が2つ目の蒸溜所として選んだ場所で、宮城県仙台市近郊の豊かな自然に囲まれた地にあります。竹鶴は、余市蒸溜所とは異なるタイプのウイスキーを作るため、宮城峡ではフルーティで華やかな味わいを追求しました。
この地の選定理由のひとつは、新川川(にっかわがわ)の清らかな伏流水です。竹鶴は、この水で作ったウイスキーに特別な風味を見出し、蒸溜所の建設を決意しました。





蒸留所建設を決めた土地にたまたま流れていたのが「新川(にっかわ」という名称の川、偶然と呼ぶべきか、必然と呼ぶべきか!?





この新川の水で”水割り”を作り味わいを確かめた竹鶴政孝は、この地に宮城峡蒸留所の建設を決めたそうです!
宮城峡の製法と設備
宮城峡蒸溜所のウイスキーづくりは、余市とは対照的なスタイルを持っています。宮城峡では、ポットスチルの加熱に蒸気を使用する「間接蒸溜方式」が採用されています。
これは、石炭直火蒸溜のような強い熱を使わず、より穏やかに蒸溜を行う方法です。この蒸溜方法により、軽やかでフルーティなウイスキーが生まれます。
また、宮城峡では、バルジ型のポットスチルを使用しており、この形状によって蒸溜中に還流が強く起こり、軽い成分のみが通過します。これが、宮城峡の華やかでフルーティな香味を生み出す要因となっています。
さらに、宮城峡では、カフェ式蒸溜機を用いてグレーンウイスキーも製造しており、このグレーンウイスキーがブレンデッドウイスキーの重要な要素となっています。
- 宮城峡蒸溜所は「蒸気による間接蒸溜方式」を採用し、穏やかな加熱で軽やかでフルーティなウイスキーを生産。
- バルジ型ポットスチルを使用し、蒸溜中の強い還流により華やかでフルーティな香味を実現。
- カフェ式蒸溜機でグレーンウイスキーも製造し、ブレンデッドウイスキーに重要な役割を果たしている。





非効率であってもカフェスチルでしか出せない素材の味を活かした原酒造りを今でも大切に守っています!
宮城峡ウイスキーの個性と評価
宮城峡蒸溜所のウイスキーは、フルーティで優雅な香りと、スムースな口当たりが特徴です。余市の力強いスモーキーさとは対照的で、女性的なエレガンスを持つウイスキーとして知られています。
また、グレーンウイスキーの製造も行っていることから、ニッカウヰスキーのブレンデッドウイスキーの多くに宮城峡の原酒が使用されています。
宮城峡蒸溜所は、その高い品質とバラエティ豊かなウイスキーで、国内外のウイスキーファンに支持されています。
1989年〜ベンネヴィス蒸溜所の買収〜


ベンネヴィス蒸留所は、スコットランドのハイランド地方に位置し、その名前は近くにそびえる英国最高峰「ベンネヴィス山」(標高1345メートル)から由来しています。
名前の由来として、「ベン」はゲール語で「山」、「ネヴィス」は「水」を意味し、豊かな自然環境に囲まれた特別な場所にあることが伺えます。
創業者であるジョン・マクドナルドは「ロング・ジョン」として知られ、その名は後に有名なブレンデッドスコッチのブランド名にもなりました。
歴史的背景と日本とのつながり
ベンネヴィス蒸留所は1825年にジョン・マクドナルドによって設立され、彼の息子ドナルドがその後を引き継ぎました。蒸留所は長年にわたり多くの変遷を経てきました。
特に1970年代から1980年代にかけて、蒸留所は一時的に閉鎖されるなど、厳しい時期を迎えましたが、1989年に日本のニッカウヰスキーによって買収され、再びその生産が本格化しました。
これは、スコッチウイスキー業界における日本企業の関与が進んだ時代の象徴的な出来事です。
ベンネヴィス蒸留所で生産された原酒は、単独でシングルモルトとしてリリースされるだけでなく、ニッカウヰスキーの様々な製品にも使用されています。
特に、ニッカの代表的なブレンデッドウイスキーやピュアモルトなどには、ベンネヴィスのウイスキーが原酒として重要な役割を果たしており、スコッチとジャパニーズウイスキーの融合を象徴する存在となっています。





ベンネヴィスの原酒はニッカの製品に多く使われています。特に味わいが顕著に感じられるのは「セッション」です!
ベンネヴィス蒸留所の製造プロセス
ベンネヴィス蒸留所の製造には、ベンネヴィス山の北側にある湖から採水される純度の高い水が使用されています。大麦麦芽にはわずかに泥炭を使用しており、スモーキーな香りが特徴的です。糖化工程では、粉砕されたモルト(グリスト)がマッシュタンで加熱水と混ぜられ、酵素の働きで糖が抽出されます。
発酵にはステンレス製のウォッシュバックを使用し、酵母を加えることでアルコール度数約8%のウォッシュと呼ばれる液体が生成されます。その後、ベンネヴィス蒸留所では2回蒸留が行われ、独自のポットスチルで蒸留されたスピリッツは、フルーティーでエッジの効いた香りが際立つモルトウイスキーになります。
2024年〜創業90周年の記念作「ニッカ フロンティア」〜


2024年10月、ニッカウヰスキー創業90周年という節目に、「ニッカ セッション」以来4年ぶりとなる通年商品として「ニッカ フロンティア」が誕生しました。発表会は、ニッカウヰスキーの原点である北海道の余市で行われ、新たなウイスキーの歴史がスタートすることを象徴しています。
知られざる南極観測隊との絆
フロンティア開発には、あまり知られていない重要なエピソードがあります。ニッカウヰスキーは半世紀以上にわたり、日本の南極地域観測隊に特別なオリジナルウイスキーを供給し続けてきました。
南極の極寒環境では、標準的なアルコール度数40%程度のウイスキーは凍結してしまいます。そのため、より高いアルコール度数で製造する必要があり、さらに過酷な環境で任務にあたる隊員たちに力強い味わいを届けるため、余市モルトをキーモルトとし、ノンチルフィルタード製法が採用されました。
この南極観測隊向けの特別なウイスキーが、フロンティア開発における直接的なインスピレーションの一つとなったのです。





竹鶴政孝さんの90年前の挑戦が、現代のフロンティアに受け継がれているなんて、本当に感動的ですね!新川の偶然も運命的です。
革新の4本柱【技術的特徴が生み出す新次元の味わい】


「フロンティア」は、その名の通り「挑戦者」にふさわしい個性的で力強い味わいを追求したブレンデッドウイスキーです。その独自の魅力は、以下の4つの要素によって支えられています。
1. 余市蒸溜所ヘビーピートモルト
ブレンドの核となるのは、余市蒸溜所で伝統的な石炭直火蒸溜によって作られたヘビーピートモルト原酒です。これにより、力強い骨格と心地よいスモーキーさがウイスキーに与えられ、他では再現が難しい独特の重厚感と個性を生み出しています。
2. 高モルト比率(51%以上)
一般的なブレンデッドウイスキーとは異なり、「フロンティア」はモルトウイスキーの比率を51%以上に高めた「モルトベース」のブレンドです。これにより、モルトの豊かな香味が存分に楽しめ、シングルモルトとブレンデッドの両方の愛好家を満足させる複雑な味わいを実現しています。
3. 48%高アルコール度数
アルコール度数を48%に設定することで、よりリッチで深みのある香味を引き出しています。また、ハイボールにしてもウイスキー本来の味わいが薄まらず、「割り負けない」力強さを維持。特に「フロートハイボール」では、美しい二層構造と豊かなアロマを生み出す重要な要素となっています。
4. ノンチルフィルタード製法
瓶詰め前の冷却ろ過を行わないノンチルフィルタード(非冷却ろ過)製法を採用しています。この伝統的な製法により、原酒由来の香味成分が豊富に残され、豊かで複雑な味わいを実現しています。
技術的特徴詳細
石炭直火蒸溜による力強いピートモルト。骨格となるスモーキーさと余市らしい重厚感を付与。
グレーンより多いモルト原酒の配合。豊かで個性的なモルトの香味と複雑さを実現。
標準より8%高いアルコール度数。リッチな香味と「割り負けない」力強さを確保。
冷却ろ過を行わない伝統製法。原酒由来の香味成分を最大限に保持。
ワールドブレンドという革新的アプローチ
フロンティアは、ニッカウヰスキーがスコットランドのベンネヴィス蒸溜所の原酒を含む輸入原酒を使用して製造しているため、日本の「ジャパニーズウイスキー」の定義には当てはまらない「ワールドブレンド」です。
これは、日本のウイスキー業界が抱える熟成原酒不足という課題に対する革新的な解決策であり、海外の自社蒸溜所の原酒を使うことで、安定供給、品質維持、そして手頃な価格を実現しています。
現在、家庭用出荷は停止されていますが、酒販店やコンビニエンスストアで見かけることもあるため、供給体制の調整が進んでいる可能性があります。見かけた際は、ぜひ試してみてください。





4つの技術的特徴が見事に調和して、これまでにない新しいウイスキー体験を生み出しているんですね。





特に48%という度数設定は、フロートハイボールとの相性を考えた戦略的な選択なのが素晴らしいです!





それでは、ストレート、ロック、ハイボールの3種類の飲み方で味と香りをみていきましょう!
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ニッカフロンティアを実際に飲んでみた


ニッカフロンティアの香り
ニッカフロンティアの味わい
ストレートで飲んでみる


香り
リンゴ、蜜、ハチミツ、バニラ、パウンドケーキ、塩キャラメル、ピート
味わい
甘やかでフルーティー、ライトなスモーク
感想
まずはストレートで飲んでみます。
香りは、まさに「これぞニッカ」と言わんばかりのリンゴのフルーティーさに、蜜やハチミツの甘やかな香りが広がります。そこにバニラやしっとりとしたパウンドケーキ、塩キャラメルのコクのある香りが加わり、ほのかなピートも感じ取れます。さらに時間を置くと、甘い香りが増し、クリーミーなカスタードの香りが全体を包み込むように広がります。
口に含むと、まずリンゴのフルーティーな香りとクリーミーなカスタードの甘みが口中に広がります。その後、ウッディな木の渋みとほのかなピートのニュアンスが現れ、徐々にビターな味わいへと変化していきます。余韻では、リンゴの香りに加えてライトなスモーク、ビター、そしてスパイシーさが複雑に絡み合いながら、ゆっくりと消えていきます。
500mlながら2,000円という価格でこのクオリティはさすがと言える仕上がりです。モルト比率51%のコクのある味わいは、アルコール感が控えめでありながらもしっかりとした満足感を与え、ウイスキーブームの中でも非常にコストパフォーマンスに優れた素晴らしい味わいだと感じました。





余市モルトの力強くコクのあるモルト感と、ニッカらしいリンゴのフルーティーな香り、ウイスキーの美味しさが濃縮された味わいです!
ロックで飲んでみる


香り
青りんご、カスタード、ハチミツ、パウンドケーキ、ピート
味わい
ビターでウッディな余韻
感想
次は氷を入れてオンザロックで飲んでみます。
香りは、蜜がたっぷり詰まった熟したリンゴから、フレッシュな青りんごや洋梨のような爽やかなフルーティーさへと変化し、しっとりとしたカスタードのクリーミーな甘さに、ハチミツの華やかな香りが加わります。さらに、温かみのあるふっくらとしたパウンドケーキの香りが広がり、ほのかにピートのニュアンスが漂います。
口に含むと、リンゴの甘酸っぱくフルーティーな香りが口いっぱいに広がり、続いて樽の内側を思わせる木の渋みが顔を出します。奥からビターとスパイシーな風味が徐々に膨らみ、そのままビター感とウッディな渋みが絡み合いながら、キリッとしたウッディな余韻がすっと消えていきます。
氷を加えることで香りはさらにフレッシュな印象に変わり、味わいの中心はビターな方向へシフトします。ストレートで甘さを感じた方には、爽やかなオン・ザ・ロックが好相性かもしれません。しかし、冷やされてもニッカらしいリンゴの香りと力強いモルティな味わいは損なわれず、アルコール度数の高さがその恩恵としてしっかり感じられます。





氷を入れるとビターさと渋みが増してきますが、ニッカらしいコクのある甘やかさは崩れません。これで本当に\2,000代のウイスキー!?
ハイボールで飲んでみる


香り
リンゴ、ビターチョコ、スモーク、カスタード
味わい
フルーティーで甘酸っぱくスモーキー
感想
最後はハイボールで飲んでみます。
香りは、フレッシュに切ったばかりのリンゴとほろ苦いビターチョコが感じられ、そこにスモーキーなニュアンスとクリーミーなカスタードが絶妙に混ざり合います。香りが少し落ち着いた後も、ニッカらしさはしっかりと残り、その存在感を保っています。
口に含むと、ほろ苦いビターチョコとリンゴの甘酸っぱい香りがふわりと広がり、淡く漂うスモーキーなニュアンスが続きます。そして、クリーミーなカスタードの甘さが甘酸っぱさの中に溶け込みつつ、ピートの香りが立ち上がり、スモークとビターの調和が取れた味わいに。余韻はフルーティーな香りがバランスよく重なり合いながら、さっと消えていきます。
グレーンのさっぱりとした印象は控えめで、代わりにコクのあるモルティな香りがソーダとともに口の中で広がります。そのため、飲みごたえがあり、「ディープブレンド」の上位互換とも言えるような深みのある味わいが際立って秀逸です!フロム・ザ・バレルの代替えとしてもオススメ!





初心者の方でもスモーキーさは気にならないレベルです!それよりも、モルトのコクのある香りと味わいを是非、楽しんでほしい味わいでした!
ニッカ推奨「フロートハイボール」


香り
リンゴ、黒蜜、バニラ、キャラメル、スモーク、ピート
味わい
コクのある甘やかさとビター感
感想
最後にニッカウヰスキーが推奨する「フロートハイボール」で飲んでみます。
香りは、ニッカらしいリンゴの甘酸っぱさに加え、糖蜜や黒糖の甘さ、そしてバニラやキャラメル、フロランタンを思わせる香ばしいアーモンドの香りが広がります。さらに、かすかにスモーキーでピートのニュアンスも漂っています。
口に含むと、リンゴの爽やかな香りとコクのある甘さが広がり、モルトの香ばしい麦感が加わります。そこに樽由来のウッディな香りとビターさが追いかけ、最後に優しいスモーク感が鼻を抜けていきます。グラスを傾ける度に炭酸とのバランスが変わり、香りが徐々に酸味を帯びてきます。その結果、リンゴの甘酸っぱさや麦の香ばしさが引き立ち、最初に感じた骨太な余市モルトのニュアンスが、次第に甘酸っぱく華やかな印象の宮城峡を思わせるものへと変わっていきます。味わいが変化するにつれ、スモーキーな香りも徐々に薄れ、最終的には華やかで蒸した穀物を思わせる酸味が広がる爽やかな印象が残ります。
「ウイスキーフロート」というクラシックなスタイルはありますが、ハイボールで飲んだのはこれが初めてでした。コクのあるニッカらしい味わいから、華やかな印象へと変わっていく様子は非常に面白く感じました。ただ、炭酸の爽快さをあまり感じられず、味わいの変化を楽しむためにグラスの傾け方に気を配りながら飲む必要がありました。下に溜まった炭酸と一緒にハイボールとして一気に飲みたい衝動を抑えるのが、最大の課題です。





味わいの変化を楽しめるという点では非常に面白い飲み方だと思います!しかし、やはりハイボールの魅力はサッと一気に飲む爽快感にあるのではないか、と感じました。
4Lペットボトルという新しい選択肢







現在、フロンティアは500ml瓶に加えて4Lペットボトルも展開されています。
ハイボールやロックで気兼ねなく飲みたい方、家飲みで日常的に楽しみたい方には大容量タイプが経済的です。500mlで2,200円前後という価格帯のコスパが、大容量でさらに活きてきます。
500ml vs 4L、どちらを選ぶ?
- 500ml瓶:テイスティング目的、贈り物、初めて試したい方に
- 4Lペットボトル:ハイボールで日常使いしたい方、コスパ重視の方に





ハイボール派にとって4Lは非常にありがたい選択肢!飲み切る前に酸化する心配も少ないですし、使い勝手がよいです。
フロンティアと他のニッカ製品を比較







フロンティアのポジションを理解するために、似たキャラクターのニッカ製品と比較してみましょう!
| 項目 | 🥃 フロンティア (今回の主役) | フロム・ザ・バレル | ニッカ セッション |
|---|---|---|---|
| カテゴリー | ワールドブレンド新定番 | ブレンデッド定番 | ワールドブレンド定番 |
| アルコール度数 | 48% | 51.4% | 43% |
| 容量・価格帯 | 500ml / ¥2,200前後 4Lペットも展開 | 500ml / ¥2,640前後 | 700ml / ¥2,970前後 |
| キーモルト | 余市ヘビーピート | 余市・宮城峡 | 余市・宮城峡・ ベンネヴィス |
| モルト比率 | 51%以上モルトベース | 非公開 (高比率とされる) | 非公開 |
| 製法の特徴 | ノンチルフィルタード | マリッジ製法 (再貯蔵) | マルチスティル ブレンド |
| 味わいの方向性 | スモーキー&モルティ 力強く割り負けない | リッチ&甘み 樽感が前面 | 軽やか&フルーティー ベンネヴィスの個性 |
| ハイボール適性 | ◎ 抜群 フロートHBも推奨 | ◎ 抜群 | 〇 良好 |
| こんな人に | スモーキーなモルト感と コスパを求める人 | 甘くリッチな 風味を求める人 | 軽やかで 飲みやすさ重視の人 |
💡 選び方のポイント:「フロム・ザ・バレルが好き」ならフロンティアも高相性です。フロンティアはスモーキーさと骨格が特徴で、ハイボールにしてもモルティな存在感が際立ちます。セッションより力強い味わいが好みの方にもおすすめ。4Lペットボトルも展開されているため、ハイボール派の日常使いにも対応できるコスパの高さが強みです。
フロム・ザ・バレル(500ml / 2,640円 / 51.4%)
最も比較される存在。フロム・ザ・バレルはリフィルカスクによる樽感と甘みが強みですが、フロンティアは余市ヘビーピートモルトの骨格とスモーキーさが差別化ポイント。ハイボールにした際のモルティな存在感はフロンティアが一枚上手という印象です。
ニッカ セッション(700ml / 2,970円 / 43%)
4年前に登場したワールドブレンドの先輩格。セッションがベンネヴィスの個性を前面に出した軽やかさを持つのに対し、フロンティアは余市モルトの力強さとスモークを核にした、より骨格のある仕上がりです。





「フロム・ザ・バレルが好きだけど最近手に入りにくい」という方には、フロンティアを強くおすすめします!ハイボールとの相性は引けを取りません。
よくある質問(FAQ)
「ジャパニーズウイスキーじゃないの?」
フロンティアはベンネヴィス蒸溜所(スコットランド)の原酒を含む「ワールドブレンド」です。ジャパニーズウイスキーの定義(国産原料・国内蒸溜・3年以上熟成など)には当てはまりません。ただし、余市・宮城峡の原酒が骨格を成しており、ニッカらしい個性はしっかりと感じられます。
「出荷停止は解除されたの?」
はい。発売直後に家庭用市場向けの出荷が一時停止されるほどの爆発的な人気となりましたが、現在は出荷が安定しており、酒販店・飲食店などで購入可能です。4Lペットボトルも展開されるなど、ラインナップも拡充しています。
「フロム・ザ・バレルと比べてどっちがいい?」
方向性が異なります。フロム・ザ・バレルは樽感と甘みが前面に出たリッチなスタイル、フロンティアは余市ヘビーピートモルトのスモーキーさと骨格が特徴。ハイボール派ならフロンティアのモルティな存在感が際立ちます。
「48%は飲みにくくない?」
ストレートではアルコール感を感じる方もいますが、ロックやハイボールにすると非常に飲みやすくなります。むしろ48%であることがハイボールでの「割り負けなさ」に直結しており、コクのある飲みごたえの源泉です。
「フロートハイボールの作り方は?」
グラスに氷を入れてソーダを注ぎ、その上にバースプーンなどを使ってウイスキーをゆっくりと浮かせる方法です。二層構造になるため、飲み進めるにつれて味わいが変化するのが楽しめます。
まとめ
ニッカウヰスキー創業90周年を記念して発売されたブレンデッドウイスキー「ニッカ フロンティア」は、創業の地である余市のリンゴ畑を思わせる甘酸っぱくフルーティーな香りと、伝統の石炭直火蒸留によるコク深い味わい、ほのかなピート感が特徴で、ウイスキーファンも納得の一品です。
飲みやすさが求められる昨今のウイスキー市場においても、このウイスキーはモルト本来の豊かな香りと重厚な味わいを楽しめる逸品であり、ニッカのこだわりと情熱が感じられます。余市の自然と伝統が詰まった「ニッカ フロンティア」は、ウイスキーファンはもちろん、これからウイスキーを楽しみたい方にも自信を持っておすすめできる、新たなニッカのスタンダードボトルです。


最後までお読み頂きありがとうございました。


テイスティングに使用しているグラス「グレンケアン」、クリスタル製なのに丈夫で倒れにくく洗いやすい!!しかも、安価という素晴らしいウイスキーグラスです!!







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