【レビュー】木内酒造「常陸野ハイボール」の味と香りを解説!!

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海外輸出量日本一の地ビール「常陸野ネストビール」を手掛ける茨城県の木内酒造。

今回は、木内酒造が手掛けるハイボール缶「常陸野ハイボール」の味と香りをレビュー致します!!

このウイスキーを簡単にまとめると

常陸野ハイボールとは
  • ウイスキー属性:缶ハイボール
  • 産地・メーカー:日本(木内酒造)
  • 概要:100%木内酒造で醸造・蒸留したピュアな原酒のハイボール
  • 飲みやすさ:★★☆☆☆☆
  • 味わい:牧歌的で素朴な味わい
  • おすすめの飲み方:そのまま缶がベスト!!
  • 総合評価:★★☆☆☆☆
  • どんな人に向いている?:茨城愛のある人、素朴な味わいに興味がある人

このウイスキーについて

木内酒造とは

出典:木内酒造HP

木内酒造は、常陸の国 那珂郡鴻巣村の庄屋であった木内儀兵衛によって文政六年に創立されました。190年以上にわたり、日本酒の製造に情熱を注ぎ、本物の醸造を追求してきました。そして、規制緩和によって小規模なビール製造も手がけるようになりました。

木内酒造の歴史

出典:木内酒造HP

日本初のマイクロブルワリー創設

1996年8月、カナダのDME社の協力を得て、木内酒造は待望のビール製造機械を導入しました。社員たちの手で工事を進め、自力で設備を完成させました。

常陸野ネストビールの誕生

10月3日、18か月の構想と努力の末、最初の仕込みのビールが成功裏に濾過され、琥珀色の透明なビールが生まれました。これが「常陸野ネストビール」として誕生の瞬間でした。

世界コンテストでの輝かしい成績

1997年10月、大阪で開催された日本初の世界ビールコンテストで、「常陸野ネストビール アンバーエール」がダークエール部門で第1位金賞を受賞し、220のビールの頂点に立ちました。

世界への展開と新工場の設立

その後も数々の世界コンテストで受賞を果たし、アメリカを始めとする世界各国に輸出を開始しました。また、より大量生産が可能な工場を新設し、ビール醸造機能を額田に移しました。

ジャパニーズクラフトウイスキーの挑戦

ウイスキー事業への参入は、2020年から本格的にスタートし、その際に培った醸造技術と茨城県の風土を生かして、独自の味わいを追求し、ウイスキーの生産に積極的に取り組んでいます。

「日の丸ウイスキー(木内酒造)」は現在、2つの蒸留所を拠点にウイスキーを製造しています。1つは創業地である茨城県那珂市に位置する「額田蒸溜所」で、焼酎製造の一部から試験的にウイスキー製造を開始しました。現在のボトルには、額田蒸溜所で生産されたモルト原酒も多く使用されています。

もう1つは、茨城県石岡市にある「八郷蒸留所」です。以前は公民館として使用されていた建物をリノベーションし、本格的なウイスキー蒸留所として稼働しています。興味深いのは、ポットスチルの初留と再留がフォーサイス社の製品で行われ、さらにグレーンウイスキーも同じポットスチルで蒸留されていることです。近年では、連続式蒸留器の導入も計画され、さまざまな種類のウイスキーの蒸留が予定されています。

現在、日の丸ウイスキーは主に原酒を「八郷蒸留所」にある貯蔵庫で熟成させ、さまざまな種類の熟成樽を使用して多彩な原酒を生産しています。

長い醸造の歴史からビール事業への参入、そして地元茨城産100%を目指してウイスキー造りを行っています。

北海道にも勝る大自然の環境で熟成されるウイスキーは今後の展開がとても気になりますね!

常陸野ハイボール

常陸野ハイボールは木内酒造が蒸留したウイスキー原酒をオーク樽によって熟成し、地元の清らかな水で仕込んだクラフトハイボールです。

木内酒造では直営店が展開されていますが、そこで提供されているウイスキーの仕込み水がとても美味しい水で、同社のシングルモルトの加水に使われています。ウイスキーは仕込み水で割るのが一番と、昔から言われていますが、同じようにこの缶ハイボールにもあの水が使われているのでしょう。

同社のウイスキーブランド「日の丸ウイスキー」ではなく、「常陸野」でリリースした経緯などは不明ですが、茨城の風土を反映した味わいに仕上げられています。

東の富士とも呼ばれる「つくば山」を望む自然豊かな土地で熟成した原酒を使い作られたハイボール!!

四季折々の環境により育てられたウイスキー原酒が使われているハイボールです!!

sister-ley
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では今回も、”缶のまま”と”グラスに注いで”の2種類の飲み方でレビューを行っていきましょう!!

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テイスティング(実際に飲んでみた)

テイスティング ウイスキー ストレート ロック ハイボール グレンケアン

フレーバーチャート

味わいチャート

缶のまま飲んでみる

香り

  • い草、藁、あぜ道、納屋、穀物の皮、落花生、おがくず

味わい

  • 新鮮なオークの香り、落花生の皮

感想

まずは、缶のままで飲んでみます。

香りは、い草、藁などグラッシーな感じに牧歌的な納屋やあぜ道といった懐かしい香りがします。また、穀物の皮や落花生にオガクズの木を削り出したような香りを感じます。

口に含むと、新鮮なオークの香りが口いっぱいに広がって、かすかにシトラスの風味を感じます。そして落花生の薄皮のような渋みと香ばしさを感じながらサッと消えていきました。

原料がウイスキーと炭酸だけですので、人工的な要素はありません。しかし、熟成感に乏しく木の香りをまとったスピリッツといった味わいがします。ウイスキーハイボールとして期待をすると少しガッカリするかもしれませんが、これはこれで面白い味わいだと思います。

なんとも牧歌的で田舎の風景が浮かんでくるような香り、オーク熟成ながら新鮮な木の香りがとても面白い味わいでした。

グラスで飲んでみる

香り

  • 缶のままと変わりない(少し弱くなる)

味わい

  • 生木、オガクズの香りが強く広がる

感想

次は氷の入ったグラスに注いで飲んでみます。

香りは、缶のままと同様で少し落ち着いた印象があります。使っているグラスはグレンケアンのカナディアンウイスキーをロックスタイルで飲むための香りを逃しにくいグラスですが、缶の口から漂う香りの方が強く感じました。

口に含むと、やはりオークを削り出したような木の香りが広がり、落花生の皮のような渋みと香ばしさが膨らんできます。そして、灰のような乾いた印象のビター感が残り、余韻はとても短くさっぱりとキレのある感じで消えていきます。

香り立ちは弱まり、味わいも少し円みのある感じになりましたが、缶のままのほうが木の香りが程よく感じられ、個人的にはそのままの方が飲みやすくて好みです。やはり、熟成感がもう少しほしいところです。

グラスに注いだ印象は柔らかく感じますが、口に含むと木の香りが一段と強く感じるようになります。素朴な感じが魅力的ですが、やはり熟成感は欲しいところです。

まとめ

木内酒造の「常陸野ハイボール」のレビューでした。

地元茨城の風土をしっかりと感じられる味わいは、自分が見る景色としっかりとリンクしていました(笑)。

同社が最初にリリースした「ファーストエディション」の時もそうでしたが、田畑やあぜ道など牧歌的に感じる懐かしい香り、言い換えればグラッシーでナチュラルな風味は確かに茨城の風土をしっかりと反映していると思います。

しかし、ウイスキーという観点から見た場合には、熟成感に乏しく荒々しい印象が残ります。自社製造の原酒をオーク樽に詰め、最低限の熟成を行いピュアなイメージを作り出した感もありますが、個人的には海外原酒をブレンドして純粋にウイスキーハイボールとして楽しめる味わいの方が一般的に受け入れられるのでは!?と思ってしまいます。

いずれにしても、クラフト蒸留所による試みは日本各地で行われ、今までのウイスキー文化とは違ったアプローチがされているので、これはこれでアリだと思います。

若干、歯切れの悪い感じになってしまいましたが、地元だけに応援しているのは確かですので、茨城の風土を間近に感じてみたい方は是非、機会がありましたら試してみてください。

最後までお読み頂きありがとうございました。

テイスティングに使用しているグラス「ゲレンケアン」のロックグラス!!安価なのにクリスタル製で美しいグラスです!!

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